奥野蛇 (okunoda)

奥野蛇(おくのだ)と申します。詩などを書いてます。

奥野蛇 (okunoda)

奥野蛇(おくのだ)と申します。詩などを書いてます。

マガジン

  • 【詩集5】縦に破りたい自分

    「縦に破りたい自分」をテーマに詩を書いてみました。なお、『幼い女の子(詩集5-5)』はR18作品となっており閲覧注意です。

  • 【詩集4】副流煙

    副流煙とは、気持ち悪くて、私が凄く嫌いなものです

  • 【詩集3】冬とあたたかさの狭間

    冬とあたたかさの狭間って何だろう

  • 【詩集2】ヘンテコ千年の扉を開けて

    開けたらどうなるのでしょうか

  • 【詩集1 (EP)】世界一おいしい100万円のお菓子

最近の記事

休みの日の終わり(詩集5-8)

休みの日が終わる しつこくスマホをいじってから終わる 寝る 寝る の次は アラームの音 起きて 準備して 出る ただそれだけのこと 出る直前に姿見に映った自分の顔の 昨日の髭の剃り残し ただそれだけのこと 日曜日の静かな朝と違って 朝早くから車が多く走る家の前の道路 ただそれだけのこと 昨日かけたサイドブレーキを解除して アクセルを踏んでいつもの道を走って行く ただそれだけのこと ただそれだけのことなのに

    • スーパーマンみたいになれた(詩集5-7)

      ある日突然 僕のステータスがいろいろ強化された 要するにスーパーマンみたいになれた 空は飛べないけど 車より速く走れるようになった アスファルトを軽く殴るとヒビが入った 女子にモテるようになった 宝くじ当たった 親が僕を丁寧に愛するようになった 僕は親を正常に愛せるようになった ある雨の日 川で老人が熊に襲われていた 雨脚が弱まる中 川で老人が熊に襲われていた なんでもう少しで晴れそうなのに あいつは熊なんかに襲われているんだよと ムカつきながら持ってい

      • 絶景(詩集5-6)

        休みの日はよくドライブに出掛ける 2時間ほど車を走らせると 山 山 山 山 不機嫌なエンジンを聞きながら ひたすらひたすら山道をのぼってゆく 気づけば随分と立派なデカい橋 下で細々と川が流れていて 時折追われているかのように小鳥が横切る 顔を上げると もそもそと大量の山の緑が連なる その先に 私が暮らしている街が 湖のように広く されど静かに佇んでいた 晴天の下 白く輝く街 ブロッコリーみてえな緑をつむぐ山々 赤く濁った岩肌に ありきたりな赤い鉄橋

        • 幼い女の子(詩集5-5・R18)

          私は、私の人生は、幼い女の子の裸を堪能すること以外の全てにおいて虚無であった。いつからそうなったのかは分からないが、ネットでポルノを漁るのも飽きた頃、自分の欲求を満たすために妻と出会い3回セックスし、幼い女の子を産ませることに成功した。私の夢が叶った瞬間だった。最近は、娘を積極的に風呂に誘っては"一緒に遊んでくれる楽しいパパ"を演じながら、その魅惑的な裸体を堪能するのが唯一の生きがいである。未熟で小さくて、でもそのスケールに収まるぐらいのちょうどいい肉感。特に、私の手のひらに

        休みの日の終わり(詩集5-8)

        マガジン

        • 【詩集5】縦に破りたい自分
          8本
        • 【詩集4】副流煙
          12本
        • 【詩集3】冬とあたたかさの狭間
          12本
        • 【詩集2】ヘンテコ千年の扉を開けて
          12本
        • 【詩集1 (EP)】世界一おいしい100万円のお菓子
          6本

        記事

          窒息(詩集5-4)

          少し息が苦しくなってきた いつの間にか 私は水の中にいた だいぶ沈んだからなのか それとも水が汚いからなのか 周りは何も見えないまま 水の中というか闇の中 川か海かすらも分からない 居心地はかなり悪いが 地上よりいくらかマシに思えた そういえば 私は自発的に飛び込んだんだっけ 誰かに突き落とされたんだっけ これって夢なんだっけ なんだっけ 少なくとも今 明らかなのは とっくに私の身体は水の冷たさに慣れたということ それと 息が苦しくなっていくこと

          窒息(詩集5-4)

          この重いだけの体を海に投げたら(詩集5-3)

          この重いだけの体を海に投げたら 浮くのだろうか 海は浮かせてくれるのだろうか もしくは沈むのだろうか いいや潔く沈んでしまえ 沈んで沈んで沈んで沈んで沈んで沈んで沈んで マッコウクジラの頭にでも当たって砕けちまえ ああせめて せめて魚たちに喰われたい 人間たちの世界では何一つ貢献できなかった それどころか迷惑ばかり振り撒いていた この体の肉をどうぞ それで尊い地球上の生命たちに 少しでも貢献できるのなら それでいい それでいい

          この重いだけの体を海に投げたら(詩集5-3)

          歳をとっても脱皮しない虫(詩集5-2)

          歳をとっても余計な脂肪がたまるばかり ただ体に張り付いているだけの肉の中で 私はその肉を動かすためだけに呼吸して 一日一日を過ごして 歳をとっていく 何も変わらないし 変わろうともしない 息苦しさだけが充満するけど 脱皮できない 脱皮しない虫のような私 成長するのは肉の大きさだけ 体が重くなるだけ 日に日に重くなってゆく体を引き摺りながら あるいはバグった蟻みたいにあたふたしながら 本日も私は皆様にご迷惑をおかけいたします

          歳をとっても脱皮しない虫(詩集5-2)

          縦に破りたい自分(詩集5-1)

          不要なレシートを縦に破くように 自分を縦に破りたい 願わくば 破るとき バリバリバリと気持ちのよい音が鳴ってください あと 破ってぐちょぐちょになった断面から 蝿が来ないうちに蛆虫がいっぱい誕生して ひっそりこの地球のどこかを綺麗にしてください

          縦に破りたい自分(詩集5-1)

          【詩】なんかもー無理ってなった時の事例その1

          これ書こうとして時計見たらもう1時になるとのことで、とっっっくに就寝時刻過ぎてるやんわーはははかんかんかんかんかんたまわたばやタバサユダたゆさとなぁ早は亜ゃさや棚田は真山佐山さな真山天谷は綾田は粟田はあやマサだょはあゃはたゃさ亞「タソたち早早さ危ぶまなさだなぁなあざなた空浅間な沢な沙汰なさあなは八幡八幡や真畠山ハヤタは和はあやは的場山様なまあまあなアリア目や田原タラ和田浜や浅間や束や玉屋さあなマサだな出さなさだなさあやあはあわたわ畑谷濱家座な多更田さなザナさなマサあやはわかわ

          【詩】なんかもー無理ってなった時の事例その1

          【詩】7:17

          夢で会った女の子から手を離す 無表情で栄養の塊の固形物を口に押し込む ああ 名前を聞くのを忘れた 8,147回目の朝の放尿を済ませる 黄色い水たまりに生気を吸い込まれる 発したあくびから頭部の無い赤子が生まれた 生きがいは会釈もせずに食道を通り過ぎた 床に踏まれた画鋲たちの死骸が散らばっている 悪気は無いのに同じ過ちばかり犯している 悪気は無いのに同じ過ちばかり犯している 床にケチャップをこぼす その気はないのにいつも同じ箇所から血が出る 止血の方法よ

          【詩】7:17(文字化けedition)

          螟「縺ァ莨壹▲縺溷・ウ縺ョ蟄舌°繧画焔繧帝屬縺 辟。陦ィ諠〒譬、翫蝪翫蝗コ蠖「迚ゥ繧貞哨縺ォ謚シ縺苓セシ繧 縺ゅ≠縲蜷榊燕繧定◇縺上繧貞ソ倥l縺 8,147蝗樒岼縺ョ譛昴謾セ蟆ソ繧呈ク医∪縺帙k 鮟牡縺ーエ縺溘∪繧翫↓逕滓ー励r蜷ク縺セシ縺セ繧後k 逋コ縺励◆縺ゅ¥縺ウ縺九i鬆ュ驛ィ縺ョ辟。縺オ、蟄舌′逕溘∪繧後◆ 逕溘″縺後>縺ッ莨夐㊧繧ゅ○縺壹↓鬟滄%繧帝壹j驕弱℃縺 蠎翫↓雕上∪繧後◆逕サ驪イ縺溘■縺ョ豁サ鬪ク縺梧淵繧峨縺」縺ヲ縺k 謔ェ豌励辟。縺縺ォ蜷

          【詩】7:17(文字化けedition)

          本音

          週4のバイトだけやって一生を過ごしたい 人生舐めとんのかって思われるかもしれませんが、舐めてます。

          【詩】扉

          扉を開けると きみがいた きみの後ろは暗闇で きみの笑顔だけが光だった それが眩しくて 僕は扉を閉めた 次に扉を開けた時 きみの顔は深海魚だった 暗闇に慣れすぎたのか 僕のことを視認できていなかったようで 不気味にブサイクにただ笑っていた そんなきみを抱きしめたくなって 僕は扉の向こう側へ一歩踏み出した 僕の気配を察したのか 途端にきみは走り去った そうか そうか きみにとって僕は 無神経なほどに眩しすぎたのか 暗闇に取り残された僕は いつの間

          【詩】飛行機雲

          真っ青な空 どこまでも青く青く この時期にしては風も弱く 約15℃ 自転車でちょっと遠くへ 汗ばんできた 上着いらなかったな かぶっていたフードを脱ごうとして ふと空を見上げる 飛行機雲 飛行機雲 飛行機雲 飛行機雲 それらの連なりの先に飛行機み〜つけたっ どこへ行くのだろう 私もこれからどこへ行くのだろうか そんなことを考えながら 自転車に乗ってひたすらぶらぶらぶらぶら 疲れ切った体をあったかい布団で包み込み だらだらスマホをいじる 一日の終わり

          【詩】飛行機雲

          【詩・掌編?】病院に行った

          病院に行った ずいぶんと空いていた 受付に診察券を提出して 5分ほど待っていると名前を呼ばれた 「今日はどうしたんですか。この前のイボですか」 「いえ、イボは完治致しました」 「そうですか、よかったですね。それで、今日は一体どうされましたか」 「いえ、特に何ともないです」 「はい?」 「特に何ともないです。体に異常はありません」 「え、それじゃあ…… その、何のために」 「親や友達が口を揃えてお前大丈夫か、病院行けとおっしゃるので、ここにきました」

          【詩・掌編?】病院に行った

          【詩】月の光

          そういえばさっき キミのお母さんが 帰り道だったのかな 殺されてたよ 最近話題だろ この地域の通り魔 テレビでよく見る目撃情報と全く同じ格好で ばかみたいにナイフでメッタ刺しにしてたよ 夕方見たんだ 僕がキミの家に向かう途中でね 殺し方は下手くそなのに 逃げ足だけ速かった 狂ったように刺してたね 圧巻だったよ 狂ったように喘ぎやがって なあ 本当はなんとなくわかってたんだろ なんとなくわかってたような顔しやがって お母さん、今日帰り遅くなると思うから、ね