村松 一之(和キャピタル 運用本部部長)
記事一覧
来週の相場見通し(7/22~7/26)①
1.はじめに米国株式市場が荒れている。まず簡単に、現在のマーケットの状況を整理しておこう。5月~6月の米国株は極めて好調であった。何故なら、米国景気の緩やかな減速が確認されはじめ、FRBによる利下げの確度が徐々に高まってきたからだ。しかし、まだ大規模なセクターローテーションを促すには疑心暗鬼な状況で、相変わらず生成AI、半導体やマグニフィセント・セブンが牽引していた。特にテスラやアップルの好調が目
もっとみる来週の相場見通し(7/15~7/19)②
1.米国大統領選関連米国大統領選レースは、異例の展開で進行している。バイデン大統領は今週のNATO首脳会談でのスピーチでも、ゼレンスキー大統領をプーチンと紹介したり、カマラ・ハリス副大統領を、トランプ副大統領と呼んだり、ほとんどコントとしか思えないような言い間違いを繰り返してしまった。来週15日はテキサス州で公民権法制定60周年のスピーチを行うほか、全米黒人地位向上協会の全国大会に出席するようだ。
もっとみる新世紀の寺子屋 第19回
今回は、バフェットの名言から学びます。流石に生徒さん達も、バフェットさんのことは知らないようでした。93歳という年齢にまずは驚いていました。そうです。93歳でまだ現役なんですよ。人生はこれからです!
それでは始めましょう。
投資において、「価格と価値」は永遠のテーマでもありますね。価格は常に変動します。価値の変動は緩やかに起こります。投資とは、その価値を判断すること、見極めること、あるいは価値
新世紀の寺子屋 第18回
今回のテーマは政治です。政治というと、なんか難しそうな感じがするけど、本当はシンプルです。政治は、「今日より明日をよくする」ために、皆が守るべきルールや仕組みを作ることです。社内政治って言うと、なんか嫌らしい響きのある言葉に聞こえますが、政治という言葉は本来は悪い意味ではないですよ。
さて、誰が政治をするのか?生徒さんに質問したら、「政治家!」と答えてくれました。政治家はその名の通り、政治を職業
来週の相場見通し(6/17~6/21)
1.はじめに今週は、非常に重要な週となった。結論から言えば、市場にとって都合の良いゴルディロクス相場が作られようとしている。但し、これは「雰囲気ゴルディロクス相場」であり、真の意味でのゴルディロクス相場ではない。その点について、今回は簡易版でポイントだけ説明したい。
2.「雰囲気ゴルディロクス」いきなり、結論から入ろう。今週のFOMCで、FRBは「インフレについては超慎重なスタンス、労働市場につ
来週の相場見通し(6/10~6/14)②
1.選挙今年は選挙の年だ。年明けの台湾総統選挙でスタートし、パキスタン、バングラディシュ、フィンランド、ロシア、韓国、南アフリカなどで各種の重要な選挙が行われ、今週はメキシコとインドの選挙結果が出た。どの選挙も、与党が過半数割れをしたり、選挙後に通貨や株式市場が急落したりと、波乱含みの選挙イヤーになっている。
・台湾総統選挙・・・ねじれ国会
・パキスタン総選挙・・・野党が最多議席獲得
・バングラ
新世紀の寺子屋(第17回)
子供のための金融教育、新世紀の寺子屋の第17回の授業の一部を共有します。今回のテーマは、「企業決算」と「企業価値」です。
まずは、株式会社のおさらいです。
株式会社を1つのパズルとイメージします。100個のピースのパズルですが、最初に会社を創業した人は、この100個のピースを全て保有しているとします。
このパズルのピースを、家族や友達に相対で交渉して売ることは可能です。しかし、不特定多数の面識
政府お墨付き銘柄(2024)(だから何?)
今回は番外編で、政府お墨付き銘柄のパフォーマンスを確認しておこう。
まず政府は女性活躍に熱心な企業を「なでしこ銘柄」として毎年選定している。経済産業省の選定の目的は下のようなものだ。投資家にとって中長期的に魅力のある銘柄として紹介している。
なでしこ銘柄に選定された企業群の売上高営業利益率や配当利回りは、プライム市場の平均よりもかなり高いとして紹介されている。
今年選ばれた企業は下の企業だ。初