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#涙

【詩】泣いてしまいそうなとき

【詩】泣いてしまいそうなとき

泣いてしまいそうなとき

我慢なんてしなくていい

見える世界が美しすぎたなら

涙で景色は滲んで見えるから

その明るさを眩しがらなくてもいいんだよ

それとも見える世界が寂しすぎたなら

涙で景色はぼやけて見えるから

強くまぶたを閉じなくたっていいんだよ

泣いてしまいそうなとき

我慢なんてしなくていい

前を向くために思い切り

心からの涙を流せばいいんだよ

ちょびっとの悲劇(41日目

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【詩】同じ風、同じ雨

【詩】同じ風、同じ雨

同じ風が通るこの世界で

君の隣を吹き抜けてきた

空気を感じてこぼすもの

どこか遠く 確かにそこにいる

僕にとって 唯一の君への想い

同じ雨が降るあの場所で

二つの肩を濡らしていた

冷えた心がこぼすもの

どこか遠く ここから離れてゆく

君の気持ち 解ってしまうからナミダ

ちょびっとの悲劇(59日目)

【詩】朝靄の中に

【詩】朝靄の中に

朝靄の中に

泣いている僕がいた

流した涙が

静かに雨になって

きれいな感情

ばかりじゃないから

いろんな想いを

その中に紛れ込ませて

ちょびっとの悲劇(68日目)

【詩】死にたがりの涙

【詩】死にたがりの涙

手当たり次第の愛を投げ捨てて

足当たり次第の心を蹴飛ばした

なんにも見えなくなった網膜に

忘れたはずの笑顔がこびりついて

死にたがりの涙が

靴も揃えずまぶたの縁を蹴るんだ

ちょびっとの悲劇

【詩】みんな放り投げることができたなら

【詩】みんな放り投げることができたなら

僕がかけらしか持っていないものを
君は抱えるほどに持っていたから

君がひとつまみしか持てないものを
僕は両手いっぱいに持つことができたから

そうやって並んでいられることを
当たり前のように感じていたんだ

それなのにいつしか少しずつ
君の持ってもらいたいものが
なんなのかわからなくなっていた

だから君の涙だってもう
ほかのものでいっぱいになった
この手じゃ拭うこともできない

それをみんな放

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【詩】こぼれる涙だけが

【詩】こぼれる涙だけが

君へ思いの丈を告白したことも

握ったその手のひらの温かさも

記憶の内側から消えてしまえばいいと思った

ぬくもりなんて知らなければ

こんな苦しみを感じることはなかっただろう

君の温かさがあった手の内には

もうなにひとつとして残っていないから

心が冷たく苦しくなってゆく中で

こぼれる涙だけが妙にあついんだ

ちょびっとの悲劇