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【詩】こぼれる涙だけが

君へ思いの丈を告白したことも

握ったその手のひらの温かさも

記憶の内側から消えてしまえばいいと思った


ぬくもりなんて知らなければ

こんな苦しみを感じることはなかっただろう


君の温かさがあった手の内には

もうなにひとつとして残っていないから


心が冷たく苦しくなってゆく中で

こぼれる涙だけが妙にあついんだ


ちょびっとの悲劇

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