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芸術の部屋

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芸術・創作に関してのまとめです。 有名作家の作品から無名の方々の作品まで、その実績に関わらず心に響いた作品&作家さんを集めてみました。 絵画も立体造形もハンドメイド作品も、あくま…
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#作品

円空~仏は自然そのものの中にある

円空~仏は自然そのものの中にある

記事内の画像はすべて許可された範囲で
2022年4月1日に撮影しました。

主人と二人で中の島の国立国際美術館「古代メキシコ展」へと向かったのですが、なんと休館日!

自分たちの間抜けさに呆れ、どれだけ落胆したかは言葉にできないほどで、しかもこの日は4月1日とは思えないぐらいの夏日のため、歩いているだけで身体にこたえる暑さに疲れは倍増しました。

アホ過ぎて精神的に落ち込む💧

こちらは前売りチ

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細かな観察が行き届いた写実作品

細かな観察が行き届いた写実作品

自宅の庭先に生えていたコナラの木の1本が
木喰い虫に侵され
切り倒されてしまいました。
幹や枝葉は処分され切り株だけが残っています。
その切り株も日に日に朽ちて
やがて土に還るのだと思います。

この切り株の背後にもう一本幹が
描かれているのが見えます。
おそらく二本同時に芽生え共に成長し
天に向かって枝葉を伸ばし互いに
支え合って生きて来たのでしょう。

ところが或る日、片方の体の一部に病気が

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作者が願うのは只々 平和な社会です

作者が願うのは只々 平和な社会です

作品はS60号の画面全体に国連の旗が描かれています。
平和のシンボルである
しなやかで優しい木の葉に包まれた地球の姿です。
そのきれいな旗が誰かに依って刃物の様な物で切り裂かれ
荒れ果てた場所もダンボールを無造作に破り
それをコラージュして表現しています。
更に核兵器を保有する国やミサイルをたくさん所持する国も
描き込まれています。

21世紀に入った今でも世界各地で争い事が絶えません。
現在5

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縄文に今の自分を重ねて・・・

縄文に今の自分を重ねて・・・

屋久島を訪れたお嬢さんが撮った縄文杉のウィルソン株と
テレビで紹介された縄文時代の土偶が
作品のモチーフになっています。

この作品は紙ヤスリや段ボールを使った技法で
作業をしていますが 最初これらの素材をどう利用すれば
よいのかなかなか理解できずに居ました。
考えあぐねた末
次の世代に繋げる意味を込め縄文杉の古木と比べると
驚く程ひ弱な自分自身だったのでしょう。

描き進めていく内に
次第 次第

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現代的なアレンジでモダンな仕上がりに

現代的なアレンジでモダンな仕上がりに

ステップ⑦は マチエール(絵肌)創りを学習するコーナーです。
この画面から和紙に描かれた作品を
イメージするかも知れませんが
今回のマチエール創りはティッシュペーパーを利用しています。
支持体はキャンバスボードF4サイズを用いて
ティッシュペーパーをジェッソで貼り付けています。

まず最初に2重になっているティッシュを1枚に剥がし
巾3cm程度の短冊状にしておきます。
キャンバスボードにジェッソ

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複雑にからみ合って・・・

複雑にからみ合って・・・

画面を縦横に走る線は幾重にも重なり
複雑にからみ合っています。

作者は何をこの画面に織り込もうとしたのか?
からみ合う線をそれぞれにたどって行くと
その先に幾何学形態の円や三角形が現れて来ます。

それは世界の人種や国家かも知れません。
更にもう少し小さな単位で考えると
家族の中の人間関係を表しているのかもしれません。

それぞれに違った年齢や性別や思いを持って
ひとつの屋根の下に暮らす事は

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美容室からアートをお届け

美容室からアートをお届け

第1回 Amasアート展開催のおしらせ芸術の秋となりました。国立新美術館では11月26日まで
「日展」が開催されています。

ここ神奈川県平塚市では 新しいギャラリーで新たな公募展が開催される
運びとなりました。

美容と芸術を融合させた
湘南のアートシーンが活気づく場所でありたいと願うGallery Amasと
美術活動を通じ地域の文化振興と発展向上を願い広く
交流と親睦を深めたいと願う画材&ギ

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自然が自然である様に・・・

自然が自然である様に・・・

大画面に挑戦する時は
誰もがワクワクドキドキすると思います。
この高揚感が創作の原動力になっているのかも知れません。
作者は マリンスポーツが好きで自宅からすぐの
湘南の海へ出かけてサーフィンをしたり
仕事柄 水難救助で出動したりと
海との関りを日常的に持っています。

作者が 海へ行くたびに強く思う事は
最近 特に海水の汚れや砂浜の浸蝕
それに漂着物など海洋汚染が進んでいると言う現実。

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『ウォォ~』と老女の雄叫びが山あいに こだまします。

『ウォォ~』と老女の雄叫びが山あいに こだまします。

山あいの少し開けた土地に
昔ながらの宿場のおもかげを残して
小さな集落が有ります。

街道に沿って細い川が流れ
水は清く小魚の泳ぐ姿も透けて見えます。
山肌の緑は旅人の疲れを癒してくれます。

その街道の脇には何代も続く
歴史有る宿が軒を連ねています。

昔はこの道を大勢の人達が往きかい
おおいに賑わったのかも知れません。

家並みの一番はずれに ちいさなよろず屋が有って
すでに80才を過

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天然海綿は 定かでない優しい柔らかな物を表現するのに最適です

天然海綿は 定かでない優しい柔らかな物を表現するのに最適です

水彩画やアクリル画で使用されるスポンジは
地中海産の天然海綿が使われています。
細目・中目・荒目の三種類があります。
筆では表現しにくいグラデーションなどには最適な画材です。

生徒作品1 掴み取ろうとして掴めない物 あるいは不確かな物を朦朧と
      した形で表現しています。

生徒作品2 月に掛かる群雲を曖昧な形で表しています。

生徒作品3・4 
遠景の白雲や作品4の夕焼け雲も同様で輪郭

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人生にフタ・・・?

人生にフタ・・・?

少しグレートーンのきれいな箱が空中に浮いています。
上昇する訳でも無く下降する訳でもありません。
漂う様で静止しているような静かな画面です。
各々の箱のほとんどがフタを開けていたり開きかけていたりします。
色んな形と色をした箱達は
作者の心のひとつひとつなのかもしれません。
作者の穏やかな言葉づかいと
物静かな行いが伝わってくる気がします。
何が有っても全てを受け入れ様とする
フレキシブルな人柄が

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何も無い歩道に突然現れた地上絵・・・

何も無い歩道に突然現れた地上絵・・・

大きな交差点の歩道に描かれた地上絵です。

実は水道工事の為に埋設する配管やバルブの
位置を示す図面が描かれています。
ナスカの地上絵を思わせる形をしていて
黒い部分は人物か動物の姿にも見えます。
その体の中の白線が体を支える骨の様に思えて
とても不思議なアートになっています。

「路面アート」と題したこの作品は
ドライブラシの技法を使って
小石まじりの砂利道感を演出しています。

まず 乾

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没頭して作品を描く心地よさ

没頭して作品を描く心地よさ

S15号のパネルを4枚組み合わせ
S60号の大画面に仕上げています。

最初に4枚のパネル毎にブルー系3色を使い
「にじみ」の作業をしています。
乾燥後にグラフィックペンと定規で
各パネルに5㎜方眼を描いています。
その小さな5㎜桝の中を更に分解し
三角形や四角形を連続させ図柄を構成して
自分の思いを表現しています。

気の遠くなる様な作業ですが
作者本人は作品に没頭して心地良さそうです。

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たまに休んで海水浴もしてみたいけど

たまに休んで海水浴もしてみたいけど

岬のはずれの
その又むこうに
白い燈台が建っています。

景色は最高だけど 風当たりは最悪です。
厳しい環境の中にひとり立ち
塩害で肌はザラザラ
その上日焼けもきついけど
それでも沖を航行する船の安全を守る為に
日夜立ち続けています・・・

たまに休んで海水浴をしたり
岬に寝ころんで海鳥とたわむれたり
夜には電気を消して
満天の星との語らいも
想像したりしていますが
叶わぬ夢だと思っています・・

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