記事一覧
古本コレクターの日常
僕の趣味は初版本の収集で、去年の1年間で814冊も買い漁るくらいには、狂ったコレクターをしているつもりだ。
特に興味があるのは近代文学。もうちょっとわかりやすく言うと、戦前に刊行された文学書をメインとして収集に励んでいる。
買う方法はいろいろあるけれども、やはり「世界一の古書店街」こと神保町は別格だ。東京でコレクターをしている以上、最低でも月に1回は足を運んでおいたほうがいい。
その理由は、「
金沢紀行2日目~21世紀美・室生犀星記念館ほか~
旅行中の朝は早い。なにしろ朝食はバイキングだ。食べ逃したら損ではないか。人より食べる量が多いからうれしい、というのもあるけど、安ホテルでも割と地元の物が出たりして楽しめるので、朝食サービスは好きだ。
①21世紀美術館
朝から向かうのは21世紀美術館。例によってバスは使わないのだが、途中、金沢城城壁を見ながら行けたのは良かった。近世の歴史にはまったく疎いのだが、風情はやはりおもしろい。
美術館
されど吾が積ン読の日々
4月以降、なんだか暇が取れない感覚が続いている。
せっかく正社員になったのだからとガラにもなく規則正しい生活を心がけていて、夜は10時半には寝、朝5時半に起きるという生活をずっと続けている。まあ仕事中に寝不足とか人間的に無理をしているような辛さを感じることは現状なかったから、これはやはり良い生活なのだと思う。
一方で、時間の余裕はない。定時退社して家に帰ってからも2時間ていどしか時間がないのは
僕はグローバル人材になれているのか
職種がら、国際色豊かな労働環境であることは分かっていたけれども、実際に3週間やってみると想像をかなり超えていることが見えてきた。
僕はせいぜい英語しかわからないし、業務のこともまだよく判っていないことが多すぎるから、学生の対応を受け付けたとしても、基本的には他の人に振ることしかできない。一番多いのが「中国の先生お願いします」という注文で、あとはご指名の先生があったり、もろもろの申請の場合は僕でも
道草も並木のにぎわい
貧乏暇なしとはまことにその通りなのだが、ここnoteに駄文をものす程度の時間すら確保できないようなやんごとない身分ではない。更新の遅滞(あるいは途絶)は、ひとえに僕が持って生まれた怠惰の成果物である。
と、過去のエントリを見返してみたところ、前回記事を書いたのは約4ヶ月前。アリス展のレビューを書いたことなんてすっかり忘れていた。てっきり半年以上は無沙汰を決め込んでいるものと思っていたから、ブック
イン・ワンダーランド
みんな大好き『不思議の国のアリス』のはなし。
先々週から、森アーツセンターで「特別展アリス」が開催されている。こないだ横浜でもやってたじゃん、とか思ったけど、記録を遡ったらそれは2019年。すでに3年も前のことになってしまった。
前回のアリス展で会場限定販売された図録は非常に充実していて、いまだにちょっと調べたいことがあったりすると書架から取り出して眺めている。それに展示じたいも、かなり時間を
ウエスト・サイドあれこれ
少し鮮度の落ちたネタとなったが、スピルバーグ監督作品『ウエスト・サイド・ストーリー』を公開直後に観てきた。
僕は映画に詳しいわけでも、特別ミュージカルファンというわけでもないけれども、1961年のオリジナル版が映画史に残る大傑作であることは、疑う余地がないと思っている。
ただし、人はいったいに記憶を美化するものである。思い出補正込みで考えると、世間で言われる「傑作度」は、必ずしも客観的な評価と