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お気に入りのエッセイをまとめてみました。
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#宝くじ

天国のおばあちゃんへ

天国のおばあちゃんへ

あるところに、自他ともに認める、と〜ってもコミュ力の高い、宝くじ販売員がいました。
名前は、タマミーヌ。いつもニコニコしている販売員。だが、彼女の本性は、、、
食い意地の張った女。食べてばかりいる女。
「スイーツ大好きなんですぅ」とか「食べることが大好きですぅ♡」とか、そんな可愛らしい
ものではなく、色気より食い気が優先な女でした。(色気が欲しい!)

夢売りBOXで働くタマミーヌは、一部のおじい

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そうだ!アンガーマネジメントって、怒りをコントロールするスキルのことだった!

そうだ!アンガーマネジメントって、怒りをコントロールするスキルのことだった!

後悔しています。そして反省もしています。
「忙しい」の「忙」という漢字は、「心を亡くす」ということです!
と、たしか習ったような、聞いたような…

とてつもなく忙しい日。いつもより早い出勤の日でした。
思うように作業が進まず、開店ギリギリまで、箱の中で周章狼狽。迫り来る開店時間。私は1人で殺気だっていた。

わわわっ!もうこんな時間!!

箱の外に出て開店準備を始めると、同世代くらいの女性に声を掛

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名前は聞かないで

名前は聞かないで

あなたお名前は?
ねぇねぇ、なんて名前なの〜?
お姉さん名前教えてよ〜!
仕事中に、こんなことを言われることがある。

私、これがとーってもイヤなのです。
教えません!ぜーーったいに教えません!
私の仕事スタイルは、エプロンに、苗字だけのネームプレート。(ひらがな)

販売員でも、ノルマや成績を競うような仕事なら、名前だけでも覚えて帰ってください!ってなるでしょう。
決して高飛車にいうわけではない

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目に虫が入っちゃった日

目に虫が入っちゃった日

あるところに、自他共に認める、と〜ってもコミュ力の高い、宝くじ販売員がいました。
名前はタマミーヌ。いつもニコニコしている販売員。だが、彼女の本性は…とても気分屋で、腹黒い女だったのです…

仕事の日のある朝。いつもどーりタマミーヌは自転車をかっ飛ばし、駅の駐輪場に向かっていたところ、右目に虫が飛び込んできたのです。

イタッ!こんなとき、タマミーヌはいつも思うのでした。
「もーーーっ!なんでよ!

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心、ざわざわ

心、ざわざわ

トイレで。
清掃中だった。
立ち入り禁止ではなかったので、清掃作業の邪魔にならないように使わせてもらう。
使用中で閉まっていたドアが勢いよく開いた。出てきた若い女の子。二十代くらい。
清掃している人に向かって
『ねぇ、ちょっとぉ、ペーパー入ってないよ!』
うーーーーーっ!!
(あんたさぁ…そんな言い方はないでしょう?)
自分の親、それ以上かもしれない年齢の人に対しての物言い。
(あなたの親が、あな

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箱入り地蔵

箱入り地蔵

な〜んか私って、道端のお地蔵さんみたい。
お地蔵様を拝むように私を拝んだところで、もちろんご利益などは微塵もありませんよ〜。

なに?なに?なに〜?!
窓口の前で不意に立ち止まる人。
微笑みながらこちらに向かってペコリ。
こんな人がたまにいる。
ほとんどがご老人なのだが、若い青年が立ち止まり、笑顔でペコリと頭を下げてきたこともある。
知り合いの誰かと間違えている?
どんな勘違いをしているのだろう?

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婚活ちゃん(狙うはハイスペ!の巻き)

婚活ちゃん(狙うはハイスペ!の巻き)

以前、「婚活ちゃん」というタイトルで記事を書いた。
宝くじをよく買いに来る30代前半の女性がいる。
彼女の夢は《結婚》とにかく結婚したいらしい。
出会いを求めて日々精力的に活動している。
自分にとって完璧な人、理想通りの人と結婚したい!妥協はしない!と言い切る彼女を、私は密かに「婚活ちゃん」と呼んでいるのだ。

婚活ちゃんは、宝くじで大当たりを当てた。
かなりの大金を手に入れた彼女は、タクシー移動

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ハッキリした顔ってどんな顔?

ハッキリした顔ってどんな顔?

何かしよう!と思ってnoteを初めて数ヶ月。
ズボラで飽き性なのに今のところまだ続けている奇跡。
拙い文章に、スキやコメントをいただけるのが嬉しいのと、皆さんの記事を読む楽しさで続いているのだと思います。

書くことによって、自分の中に変化もでてきて、同時にいろいろなことを思い出すようにもなりました。

自分では、そうかなぁ?と首を傾げてしまうのだけど、私の顔は濃い方の部類に入るようです。
お客さ

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大人ごっこ

大人ごっこ

女性のお客さん対応をするとき、私は眉毛や所作をじっくり観察している(笑)
これは私の自分磨きの一環であって、ガンを飛ばしているわけではない。
ちゃんと笑顔で接客しているし、他人のいいところは真似して取り入れる!
女子力アップのためなのです。

学生の頃、ものまねが得意だった。
芸能人とかではなく、身近な先生なんかのものまねをしてふざけていた記憶。

仕事の場を、品のある大人女子になるべく訓練の場と

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かんちがい

かんちがい

駆け込むようにやってきた外国人女性。
パッと見で40代。

『oh my god、oh my god……』あとは聞き取れないが、胸に両手を当てて興奮気味になにやら言っている。
興奮している人や怒っている人への対応は、敢えて抑えたトーンで冷静に!
これ鉄則!接客の仕事をして覚えたことの1つだ。
優しくやさ〜しく、落ち着いたトーンで
『いらっしゃいませ〜どうしましたか〜?』
『ア、アタリ!コレアタリネ

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拝啓。おじさん。眠れましたか?

拝啓。おじさん。眠れましたか?

朝の仕事に、前日のロトやナンバーズの抽選結果を表に書き記す仕事がある。

ふぅ〜ん。ロト6のキャリーオーバーなくなったんだ〜
日本のどこかで、3億8千万円当たった人がいるのかぁ…すごいですこと…

バカ暑いギラギラでムシムシな猛暑日の午後。
首にタオルを引っ掛けたおじさんが、仁王立ちで抽選結果を見ていた。
まだ居たの〜?
ま〜だ見てる!
いつまで見てんだ〜?
そんなに眺めちゃって、どーしたのかしら

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STOP the 地球温暖化

STOP the 地球温暖化

熱く、力強く、地球温暖化について語る男がいた。
男の熱弁はまるで、当選後には何をしているんだかさっぱりわからなくなる、選挙の時だけやたらと熱く語る候補者のようだった。

突然やってきて『1枚くれぃ!』とおじちゃんは、三代続いた生粋の江戸っ子さながらの口調でそう言った。

『只今発売中のクジは、1枚100円のがございますが、それでよろしいですか?』に、おじちゃんは『おぅ!それでいいよ、1枚ね』と、人

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笑の連鎖

笑の連鎖

ことの発端は、アラフォーくらいの女性から。
『これ、調べてください!』とクジ券を渡されて機械にかける。
当たっていなかった。全部ハズレ。

『残念ながら今回はお返しします』

『あーぁ、やっぱりダメだったかぁ…はぁ…
じゃあ… これ下さい!』
女性は、次回のロト7を購入。

お会計時。
女性がいきなり、『お願いです!今度こそ当たって下さい!もうお姉さんにかかってるんです!!』と、神社詣りかのように

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つぶやきをつぶやく

つぶやきをつぶやく

〝数十年後に無くなる職業ランキング〟という記事を見た。
個人的な意見なんだけど、宝くじ売り場というものも、いずれ無くなると思っている。
ネット販売がどんどん増えているし、売れ行きのよろしくない店舗はどんどん閉店になっている昨今。

宝くじは…自動販売機でイケるんじゃない?って、私は密かに思っています。(笑)

私の働く店舗の客層は、3、3、4。
中高年と高齢者が4。若い人3。外国人3。といったとこ

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