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いつも何かが足りない私へ。
「はやく、服を脱ぎなさい!」
この言葉だけを聞くと、かなりキツい言葉だと感じる人がいると思う。
しかし、私の日常では当たり前の言葉。
普通に飛び交う言葉なのだ。
この言葉が飛んできたのは、22時。
私がお風呂に入ったあとだった。
いつも私の後に母親がお風呂に入るのが決まりなのだが
それにはちゃんとした理由がある。
それは
私が穢れていないかを確かめるためだ。
母親は、よく分からない
人生のリセット・リクエスト【短編小説】
「なぁ、ちょっとあれ、見て」
「どうした、急に。」
「あれやばいわ、ちょっと行ってくる」
そう呟きながら荷物を僕に投げつけた友人は、小走りに歩道橋へと向かった。
「ちょっ、と、まって君」
突然の状況にイントネーションがおかしくなった俺の呼びかけは、その子に届いているかわからなかった。
正直なところ、歩道橋から身を乗り出している青年がいる状況下で、声よりも体が先を急いでいた。
「まっ…