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子どもとITリテラシー~続・子どもとスマホの付き合い方について考える

おはようございます(※)こんにちは、OgAzです。10月も半ばを過ぎ、気づけば街にはクリスマスの商品やおせち料理の案内が始まっていました。ヤバい、もう今年終わっちゃう!!いい加減、ずっと棚上げにしっぱなしの確定申告とインボイス制度についての勉強、そろそろ真面目に始めなければ・・・などと思っている今日この頃です(思っているだけ)。(※)書き始めたのは朝だったんだけど、書き終わったら12時を過ぎていました

今年で中1になる長男にスマートフォンを持たせるようになって、10か月が経過しました。デジタルネイティブの我が子たち、小さい頃から家ではタブレットや大人のスマホを普通に使っていたもので、デジタル機器への造詣は人一倍な様子。教えてもいないのにいろいろなものを普通に使えているのを見て、いちいち感心しています。

スタイリッシュ(意味はない)

一方で、暗黙の了解でスルーしていたことが、意外と「あ、これ言わなきゃ分からないんだ」と感じることが何度かありました。なるほど、ITリテラシーって「ネットに個人情報を書かない」「SNSで炎上しないように」などと学校で教えるだけでは不十分なんだなと感じました。

そこで今回は、私が我が子にスマホを持たせて気づいたことと、ちゃんと教えておくべきと感じたことをご紹介します。「言わなくてもわかるでしょ」と思うようなことでも、子どもにとっては「言われなきゃわからない」のかもしれません。子どもにスマホをすでに持たせているご家庭も、これから持たせる予定の人も、ちょっと立ち止まって考えてみてはいかがでしょうか。

ITリテラシーってそもそもなに?

SNSが盛り上がるようになってから耳にすることが多くなった言葉、ITリテラシー。小学校でも早いうちから「インターネットに個人情報や写真を載せない」「SNSで知り合った人に個人情報を教えない」などの教育はされるようになりました。時代だなあ。

でも、いざ「ITリテラシーとは」と子どもに教えようと思ったとき、私自身もイマイチその概念を理解していないことが発覚。ヤバいヤバいよ。こういう困ったときは、必殺技「ググる」でWikipediaさんに聞いてみましょう。

情報リテラシー(じょうほうリテラシー、英: information literacy)とは、情報と識字(リテラシー)を合わせた言葉で、情報を自己の目的に適合するように使用できる能力のことである。「情報活用能力」や「情報活用力」とも表現するが、文部科学省が定義する「情報活用能力」とは意味合いが異なる。また「情報=IT」との連想やインターネットの利用時において情報リテラシーが要求される等の理由から、しばしばコンピュータ・リテラシーと混同される。しかし、以下に定義されるように、本来必ずしもコンピュータと直結するものではなく、情報モラルと大きく同じ意味だと認識されている。

Wikipediaより引用

なるほど、「情報モラル」と言われるとしっくり来ますね。モラルって、人によって基準や振れ幅が非常に大きい概念。ITリテラシーも同じく、人によってとらえ方や考え方が大きく違う気がします。これを学校教育で一律に教えるなんて正直不可能に近いと思っていて、だからこそ保護者が、または近くにいる身近な大人が「意識して教える」ことが大切だと感じています。

ITリテラシーの落とし穴

長男は、学校ではITリテラシーについて教えられているし、本人も十分理解しているだろうと思っていました。にもかかわらず、「これはちゃんと教えなきゃいかん」と思ったことを3つほどご紹介します。

落とし穴①
スマホがあるから大丈夫だと思い込む

スマホがあれば、地図検索や乗り換え検索ができます。急ぎの連絡があれば電話をすればいいし、そこまで急ぎでなければLINEで連絡すればいい。スマホがあれば、大人と同じことができます。それが事実です。

ただし長男は中学生。未成年で、つい先日まで小学生だった身です。スマホがあるからといって、「大人と同じ」では決してありませんね。にもかかわらず、スマホを持たせた途端に発現する万能感。子ども的には「無敵になった」ような気がするのかもしれません。

地域活動で市内の各地に出かけることが多い長男は、土日によく電車移動をします。ある時、「帰る途中で、ちょっと寄り道がしたい」と言い出しました。降りたことのない駅に降りて写真を撮るだけだからと。プライベートであれば許可するところですが、そのときは地域活動のお手伝いとして出かけているのであって、遊びではない。移動中に何かあってはいけないと考え、ダメだと言いました。長男は不満タラタラです。

「何でダメなの?スマホがあるし、ちょっとだから別にいいじゃん!」

確かにちょっとだし問題ないよなと思う反面、「スマホがあればいい」というニュアンスが気になりました。スマホがあるから、行動範囲が広がるからといって、好きなことをしていいってわけじゃないと教える必要があります。ちょっと強めに注意しました。

「あなたがもし途中のどこかの駅で降りて、そのまま連絡が取れなかったら?何かあったらどうするの?〇〇さん(地域活動の責任者の人)が責められて、来年からその活動はなくなる。NPO法人も無くなっちゃうかもしれない。子どもを預かるということは、その分、大人が責任を持つということなの。私たち親も、ちゃんと送り出す義務がある。だから「このルートで行きます」「この時間に着きます」と細かく報告をしている。好きなところに、好きな時に降りていいわけじゃないの」

納得したのか不貞腐れたのか、長男はその後黙ってしまいました。

「成人するときに詐欺に引っかかりやすい」とよく言われますが、あれは「大人になったつもり」の部分があだになります。でも意外と、小学生から中学生、または「スマホを持ったタイミング」というのも気を付けるべきポイントだと感じました。「スマホを持った俺、最強」ではなく、まだ未成年で世間知らずの子どもなんだよと理解してほしいところです。

落とし穴②
連絡を入れるタイミングや回数がわからない

同じく地域活動で出かけたときのこと。3回ほど乗り換えがある経路だったので、「駅とか乗り換えのタイミングで連絡入れてね」と言って聞かせたのですが、移動中ほぼ連絡が来ませんでした。こちらとしては「きちんと駅に着けたか」「ちゃんと乗り換えができたか」を確認したいんですよね、まあ大丈夫だとは分かっているのですが。LINEで一言連絡をすればいいだけなのに、なぜそれができないのか(どうせゲームをやっているんだろうけど)。

「駅に着いた、乗り換えしたって報告を、めんどくさいと思うけど、一言でいいからいちいちLINEして。ちゃんと行けたかの確認になるから。今日、全然してくれなかったでしょう」

と帰ってから長男に言ったところ、「知らないよ、そんなの言われてないもん」とのこと。まあ確かに・・・振り返ってみれば、具体的に「いつ」連絡しろとは、言わなかったなと。そうか、それも細かく言わないと聞かないんだなと驚きました。

同じ日。帰りは車でお迎えに行く予定だったので、「だいたいの時間が分かったら教えて」とお願いしていました。しかし実際には、「今終わった」と連絡が来ました。いや「今終わった」じゃないよ。迎えに行くって言ってるんだから、もっと早くに連絡しなきゃ間に合わないじゃん!と怒ったところ、長男はまたしても「知らないよ、そんなの言われてないもん」と逆切れです。いやいやいやいや!ちょっと考えたらわかるでしょうよ!

「お迎えに行くときは、どのくらいに終わるかをなるべく早いタイミングで連絡して。確実じゃなくていい、だいたいでいいし、自分の肌感覚でいいから」

とお願いしたら、「分かった」と納得していたようでしたが。私的には、それもいちいち言わなきゃいかんのかと思いました。確かにこういうのって経験で何となく把握していた部分かもしれない。

連絡する回数やタイミングは、具体的に指示すべし。大きな衝撃とともに私の中で教訓になりました。

落とし穴③
インターネットの情報は正しいと思っている

我々Webライターはネットで何かを調べるとき「一次ソースが大事」と口を酸っぱくして言われるものです。つまり、Web検索で出てくる誰かの書いたSEO記事が必ずしも真実であるかどうかはわからない、公式発表や信頼性のある情報源を参照しろということ。

我々世代からすると「ネットはデマだらけ」というのがある意味で不文律だと思っていたのですが、ITリテラシーの低い子どもたちにはそれが理解できないようです。学校の宿題で調べ物をしているときに、個人サイトの情報を丸写ししていたので、一応注意しました。

「Wikipediaならまだいいけど、個人がやっているサイトに真実が載っているとは限らないよ。参照するなら、なるべく有名なところにしなさい」

一次ソースという概念は子どもにはまだ難しいと思ったので、「有名なところ」にとどめておきました。勉強で必要な事項は、辞書で調べられるものに関してはなるべく紙の辞書を見るよう教えています。Webは万能ではないんだよということはなるべく教えていたつもりだったのですが、いやはやIT教育って難しいなと感じました。

Webの情報が当てにならないといえば、先日Webライターの仕事でエンジニアの年収を調べる機会があって検索したのですが、上位に出てきたのがこのサイトで衝撃を受けました。

厚生労働省の調査によると、2021年度におけるSE(システムエンジニア)の平均年収は733.6万円。その他一般職を含めた全体の平均年収は368.8万円(令和3年度賃金構造基本統計調査より)であることから、その差は約2倍にもおよびますが、SEはなぜこれほどまでに高い年収を得られるのでしょうか?

上記サイトより引用

私の知らない間にエンジニアは雲の上の存在になっていたのか。平均700万円ってすげえなエンジニア神じゃんと思って、提示してあった厚生労働省の資料をめっちゃ細かく読みました。念のため、いやがらせじゃないですよ、記事執筆のために必要だったのです。結果、どう頑張ってもこの数字が算出できなくて、私は困ってしまいました。

「職種(小分類)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」の一部

資料の判例を見た限り、おそらくエンジニアは「ソフトウェア作成者」に含まれると思うのです。上記サイトによると、年収の算出方法は「きまって支給する現金給与額× 12ヶ月 + 年間賞与その他特別給与額」と書いてあったので、その計算方法で算出してみます。
353,300 * 12 * 990,100 = 5,229,700
530万円くらい。まあそのくらいなら理解できるのですが、700万円てどこから来た数字なのでしょう。役職付きとか?他の職種を見たのかもしれませんが・・・いやすごいなあ。ちなみに私のエンジニアとしての初任給は、手取り14万くらいでした(20年前だけど)。そんな底辺の世界もあるのにね。

数字データは特に、一次ソースをしっかり見なければ間違っている可能性もあるなとつくづく感じました。

結び|子どもだけでなく大人もITリテラシーを磨く必要がある

もっと書きたいことがあったのですが、超長くなりそうだったので今回はここで留めておくことにしました。ITリテラシーなんて気安く言いますが、子どもにそれを教えるのって案外簡単なことじゃないです。「常識を疑え」って何かのキャッチコピーでありましたが、自分たちの当たり前は子どもにとって当たり前じゃないかもしれなくて、面倒くさくてもいちいち教えてあげることが大切だと感じました。翻って自分にはITリテラシーがあるのかと問われれば、ハイと大きな声で答えられるほどに自信があるとは言えないわけで、子どもだから、大人だからという垣根を取っ払って、今一度スマホを含めたITの使い方やルールを見直す時期にきているんじゃないかなと思いました。ITリテラシー、子どもとスマホの付き合い方も含めて、皆さんが考える一助になれば幸いです。

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