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スマホという「病」~子どもとスマホの付き合い方について考える

こんばんわ、OgAzです。

我が息子たちは、いわゆる「Z世代」です。次男はまだ小学生でキッズケータイですが、長男は中学生になってからスマホを持ち始めました。毎日何やかや一日中スマホを触っていて、クラスのグループLINEもあるようで、まあそういう年頃だよねと見守っています。デジタルネイティブである彼らがスマホを持ち、適度に使う分には全く問題ないと思っています。が、最近の長男とのいくつかのやり取りの中で「これってスマホの影響だよな・・・」と感じたことがありました。

ということで今回は、子どもとスマホの付き合い方について考えてみたいと思います。なお、『スマホという病』という書籍が出版されていますが、この記事とは全く関係がありませんのでご了承ください。

長男は心配性

今年中学1年生の長男は、私に似て極度の心配性。小さな出来事でも「これって大丈夫かな!?」と顔を青くして聞いてくるので、我が子ながら嫌なところが似たなあとしみじみ感じています。長男が高学年になったころ(小学4年生くらい?)の出来事は、長男の心配性を象徴するものとして私と夫の中に刻まれています。

ある日の夜、おそらく11時ごろだったかと思いますが、寝ているはずの長男が泣きながら起きてきました。リビングで驚いている私と夫に向かって、「なんか前からここ(鎖骨の下あたり)が痛いんだけど・・・俺、死ぬのかな」と涙ながらに訴えてきたのです。夫と二人ポカーンと聞いていたのですが、思わず「死なねえよ!」とダブルツッコミをしてしまったのでした。

彼の痛みは、いわゆる成長痛です。ちょうどそのころ身長がグングン伸びている時期で、確かにたまに「体が痛い」とは言っていました。夜中にふと起きて、不安になったのでしょうか。まさか成長痛をそこまで深刻に考えていると思わず、普通にツッコんでしまいました。

我々のツッコミをよそに、長男は涙ながらに私たちに訴えてきます。

「俺、死にたくない。長生きしたい!100歳まで生きたいんだよ!

マジかすごいな私80歳くらいで死にたいんだけど。という心の声はさておき、10歳すぎの子どもが「長生きしたい」と泣きながら訴える様子が実にシュールで。夫と顔を見合わせて吹き出してしまいました。ていうか成長痛でなんでそこまで盛り上がれるんだよ。ニヤニヤこみ上げる笑いを隠しながら「いいじゃん、100歳まで生きなよ。たっぷり寝れば長生きできるよ」と言ったら、「そうする・・・」と言って部屋に戻っていきました。

「なんだったの、あれ」

夫がポツリと言いました。私が聞きたい。

我が家のスマホ事情

そんな長男も中学生になり、そろそろ時期かなということでスマホを持たせることにしました。もともと、夫がサブ機として買ったものを長男がドラクエウォークに使っていたもので、それを譲る形でLINEMOを新規契約。LINEMOは機種を自分で用意する形で契約ができるからとかなんとか(夫談)。楽天モバイルやUQも調べていたけど、値段が格段に安かったと言っていました。ほーん。

中高生になるとだいたいみんなスマホを持って、連絡手段がLINE中心になるようです。クラスのグループラインもできるから保護者は注意が必要という話はよく聞きます。いろいろ心配事は尽きないのでフィルタリングや見守り(Googleで夫が長男スマホの位置情報を取れるようになっている)を導入してはいますが、とはいえ、持たせてしまったらもう本人を信じるしかありません。まさにスマホは「現代人のブラックボックス」である。

©小田原みづえ「花はどっちだ?」1巻

基本的に信用しているのでスマホに関しては任せていましたが、夏休みの様子を見ていてしみじみ感じたことがありました。「スマホ、見過ぎじゃない?」ということです。寝ても覚めても、とにかくスマホ。それが動画を見ているのか、ゲームをしているのか、友達とLINEをしているのかは知りませんが、ほぼ一日中です。「そんなんじゃ目も疲れるし悪くなるよなあ」とは思っていました。

という背景がありつつ、もともとの性格が神経質であることを前提として。夏休みの間に、長男が「大丈夫かな!?」と訴えてきた3つの事件(?)をご紹介しましょう。

事件1:「お腹がなんか痛い」

寝る前に深刻な顔で話しかけてきたと思ったら、

「お腹が少し前からなんか痛くて、トイレでもあんまり出なかったりする。調べてみたら〇〇って病気があるらしくて、もしかしてそれかもしれない

と言われました。確かにたまにそんなこと言っていたような。もともと便秘気味な体質なのと、エアコンの部屋に一日中いると体を冷やしたりするし、最近よく食べるようになったしで、原因はいろいろ考えられます。一応、気になるなら整腸剤を飲むようには言っていたのですが。

私「ごはんが食べれないくらい、おなかが痛いの?」
長男「別にそういうことじゃない」
(※その日の夕食もめっちゃ食べている)
私「トイレで我慢できないくらい痛む?」
長男「そうでもない」

聞いた感じ、別に大したことないような気がします。しかし長男、涙目になりながら「病院に行った方がいいかな!?」と。別に行ってもいいけど、たいして症状があるわけでもないので、おそらく整腸剤を出されて終わる気がするのです。そこで、「何にちか様子を見て、どうしても行きたいなら病院に行こうか」ということで、話を終えました。(その後別に何もない)

事件2:「なんか体がだるい」

夜中に深刻な顔で起きてきたと思ったら、「最近なんか体がだるい。悪い病気ではないか。どうしよう!?」と言い出しました。正直「またか」の心境ではあります。食事は3食きっちり食べているし(しかも量は多い)、10時と15時のおやつもバッチリ食べているし、1時間半くらい散歩に行ってドラクエウォークもして、家でゲームも1時間半ガッツリしているのに?

夏の初めの蒸し暑い時期で、私たち大人もエアコンに体が慣れていなかったため、「何となくだるいよね」と話していた頃でした。体がだるいとしたらおそらく、湿度のせいだし、エアコンの部屋に一日中いるからだし、エアコンをつけっぱなしにして寝ているからだし。だんだん治ってくるだろうし、もし気になるなら、エアコンの部屋にずっといるんじゃなくて日中なるべく外に行くよう伝え、その話は終わりました。(その後別に何もない)

事件3:「たまになんか目がかすむ」

夏休みの宿題をしているときに、突然「たまに目がパッと見えなくなる!どうしよう!怖い!」と大騒ぎを始めました。「見えなくなるってどういうこと!?」と思ったので、慌てて事情を聞きます。どうやら、目が見えないわけではなく、時々視界がぼんやりかすむことがあるということのようです。いや・・・それ絶対スマホの見すぎやん。あれだけ一日中スマホを見ていたら、そりゃそうなるわと私的には納得なのですが?

「どうしよう!すぐ病院に行かなきゃ!目が見えなくなるの怖い!どうしよう!」とパニックの長男。「調べたら〇〇とか〇〇って病気が同じ症状らしい!どうしよう!」と大騒ぎです。「いいから落ち着きなさい」となだめ、それはスマホを見すぎて目が疲れているのが原因で、もっとスマホから目を離す時間を意識的に作らなきゃダメということを伝えました。私が「大人だって、仕事でパソコンばっかり見ているから、目が疲れてかすむことはよくあるよ?」というと、「そうだよね・・・」と安心していました。が、その後も、いきなり深呼吸してみたり、「大丈夫だよね?ね?」と次男に謎の確認を取ったりしていました。そして夕食は「なんだか食欲がない・・・」と少し食べて終わっていました。もうね。勝手にしてくださいよの気分です。

スマホを活用する弊害

デジタルネイティブである長男は、大人よりスムーズにIT機器を使いこなすことができます。それはそれで素晴らしいことだと思うし、これからの社会に必要な能力です。が、スマホという小さな箱ばかり気にしていると、視界がどんどん小さくなって、全体を見渡せなくなる危険性があるんじゃないのかな。一連の事件(?)を通じて、そんなふうに感じました。

スマホがどれほど便利でも、それはただの「便利な箱」であって、単なる情報収集のためのツールであることを忘れがち。情報を調べることができても、それがすべてではないのです。井の中の蛙になってはいませんか。

体調が悪い=病気の可能性もあるかもしれないけど、「そういえば昨日〇〇をしたな」「最近〇〇だったな」と自分の行動や考えを振り返ってみたら、「なんだ原因はそんなことか、大したことないな」と考えられるはずです。それを、体調が悪い=病気に違いない!スマホで調べてみよう!と調べたら、そりゃ悪い情報ばかりが目に入るもの。結果「やっぱり病気なんだ!病院行かなきゃ!」となります。病は気から、だけとはもちろん限りませんが、スマホを使いこなすが故の弊害ともいえる現象を見た気がしました。長男には、スマホから少し顔を上げて、もう少し想像力を働かせてほしいと思いました。

少し前に「だから僕は、ググらない」という本を購入しました。

面白い発想を生み出すためには、「これってなにかな」「どうしてかな」と感じたことをすぐググって調べるのではなく、妄想を膨らませてさまざまなイメージを出すことが大切。くだらない発想から思いがけないアイデアが生まれるというヒントが書かれていて、とても面白い本でした。ちなみに著者「浅生鴨」さんの名前、「あ、そうかも」だそうです。ユニーク。

スマホで何でもかんでも調べられるのは便利ですが、ちょっと目を離して妄想を膨らますことも、人間の「豊かさ」には必要なんじゃないかな。そんなことを思いました。

結び

育児はまだまだ続く。子どもとスマートフォンの付き合いも続く。問題があればハイ終わり!ではなく、どうすればいいかをしっかりすり合わせて考える必要があるんだなという学びがありました。子どもには子どもの付き合いがあり、それを侵害することは良くないけれど、親として保護者として、言うべきことはしっかり言わなければいけないと心を新たにしました。この記事が、親子で子どもとスマホとの付き合い方を考える一つのきっかけになってくれれば幸いです。

今日は鎌倉に行ってきたので、その記事を書く予定だったんだけど、先に書き始めたこちらを先に投稿しました。次回は夏休みシリーズ最終回として鎌倉観光について書く予定でーす!

▶OgAz家の夏休みシリーズの記事はこちら


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