- 運営しているクリエイター
#女性
ミソジニーの本家は男ではなく女である ―上野千鶴子『女ぎらい ニッポンのミソジニー』―
私は上野千鶴子氏の『女ぎらい ニッポンのミソジニー』(紀伊國屋書店)について、まずは揚げ足取りをする。「ミソジニーは男にとっては『女性蔑視』、女にとっては『自己嫌悪』」とは、まさに「落馬とは馬から落馬する事である」もしくは「頭の頭痛が痛い」のような表現である。正しくは「ミソジニーは男にとっては自分にとって異質な相手に対する『他者蔑視』、女にとっては自己嫌悪の延長としての『同族嫌悪』」である。ミソ
もっとみる「弱者女性」は「モダンガール」の夢を見るか? ―斎藤美奈子『モダンガール論』―
ツイッターで、ある人たちがこう言っていた。
《男は「根回し」「融通」「妥協」とかってのを大切にするから、サラリーマンに向いてるけど、女の仕事できる奴って、無駄に「正義感」「頑固一徹」だったりする。女って中間管理職は向かないけど、経営者には向いてるとおもう時がある。》
《むしろ「なぜ女性映画監督の”打率”が高いのか」って議論があって「性差別が根強い映画界で女性が監督になり監督であり続けるには半端な
「俺たち」のパラダイス ―監督:五社英雄『肉体の門』(1988年)―
私はこれから、女性が多数派・マジョリティーの世界観の長編小説を書く予定である。そのための資料として、色々な本を読んで参考資料にするのだが、映画も色々と観る必要がある。なぜなら、私がこれから書く予定の小説にはある程度のアクションシーンを描写する必要があるからであり、そのための参考資料として映画を観る必要があるのだ。
女性がマジョリティーの世界観の作品として、メディアミックス作品『ウマ娘』シリーズ
「負け犬」VS「人妻」、時々レズビアン ―本橋信宏『なぜ人妻はそそるのか? 「よろめき」の現代史』―
私は思う。世間一般で最も性的な意味で「過大評価」されている女性の「属性」とは何なのか? 80年代であれば、深夜番組『オールナイトフジ』に象徴されるような女子大生がそうだっただろう。90年代であれば、「コギャル」という造語で象徴されるような女子高生たちがそうだった。しかし、彼女たち以上に「過大評価」されている「性的偶像」とはズバリ「人妻」である。
いわゆる「人妻」の性的偶像化とはズバリ、いわゆる
「オタクの楽園」の住人は男性だけではないのだが…?(前編) ―堀田純司『萌え萌えジャパン』―
オタク文化を扱う本は色々とあるが、この記事で取り上げる堀田純司氏の『萌え萌えジャパン』(講談社)は好意的にオタク並びにオタク文化を扱う本である。ただし、2005年発行というだけあって、さすがにちょっと情報が古い。今時のオタク文化を語るに欠かせない初音ミクなどのボーカロイドが普及する前の時期だけに、いささか物足りない。
とは言え、この本は日本のオタク文化の基本をだいたい踏まえているだろうと思うの