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ネタバレが多いクロス解題「僕の心のヤバイやつ 8」(原作)×「義妹生活 10」 その2
今回は「逆境的小児期体験(Adverse Childhood Experiences : ACEs)」と、特に「義妹生活9巻、10巻」についてのお話です。
逆境的小児期体験とは、以下のように説明されます。
https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/2019/192011/201907005B_upload/201907005B0011.pdf
こ
ネタバレが多いクロス解題「僕の心のヤバイやつ 8」(原作)×「義妹生活 10」 その1
アニメ「僕の心のヤバイやつ」を初めて見ました。第2期の最初からということでかなり遅めですが、「乗り遅れ感」は少ししかありません。というのは、これを見てから原作のマンガを一気読みしてしまったからだと思います。
アニメの「僕の心のヤバイやつ」は、様々な点ですぐれているな、と感じる作品になっているかと思います。
「ゆっくり歩いた」がそのまま「ゆっくり歩く場面」として実現できていること。
キャラクターの
インポスター・フリーレン、インポスター症候群・シュタルク
9話の戦闘は神作画なのか
気になったことではあったので、今更だがアニメ版「葬送のフリーレン」第9話の戦闘の場面の話をしたい。素晴らしい作画であることは確かだが、「神作画」と絶賛されるほどではなかったと、個人的にはそう感じている。
その手前の場面、シュタルクがジャケットを着る場面も確かに素晴らしい動きの作成が成されていたが、その場面も「動きのデザインとして優れている」と同時に「動きを見せるための
自分の在り方を悩む主人公たち
いくつか作品を読んでいて、主人公が自分の在り方について、自分はどういう人物なのか、どうなりたいのか、どのように変化していくのか悩む作品が比較的少ないな、という印象があります。
そのような意味で、さまざまな悩みと主人公本人の在り方が結びついている「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」というアニメーション作品は珍しく、また、骨太なものでありました。
最近読んだお話の中で、主人公が自分の在
「義妹生活」第8巻 感想と解題 2人に何が起きていたのか
このタイミングでこの感想を上げるというのは時季外れにも思えますが、8月末には次巻が発行されてしまうので、今書いておかないと次への準備ができなくなるかもしれませんので、ここで書かせていただきます。
義妹生活、8巻の感想と解題、とくに浅村悠太と綾瀬沙希に何が起きていたのか、それが果たして「共依存」という切り口で説明するのが最適解か、というところまで記していこうと思います。
わたしは一応臨床心理学を
TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」第12話 感想と解題 これまでを振り返って
そつなくまとめた高品質の「アニメーション」
TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」が12話を迎えました。
全体を通して総合的に観てみれば、それなりに好印象高評価の作品でありました。
確かに様々な問題も内包していますが、1つのまとまった作品として一区切りさせるには色々とトリッキーなこともしなければなりませんでしたでしょうし、それを含んでもリアリティを失わず、それでいて「アニメ
TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」第11話 感想と解題②子どもの伴走者
前回の続きです。細かいところもちょっとずつ突きます。
プロデューサーがありすの親と面談を始めようとする場面。急速PANの後、プロデューサーをとらえるカットになったとき、彼はちょっと目をそらすような描写があるのが気になっていたのですが、彼は自分の左腕の腕時計を観ているのだと推測されます。「ありすがまだ来ていない」のは、「何かがあった」ことくらいしか考えられません。だからこそプロデューサーは焦るので
TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」第11話 感想と解題①子どもの現実
まるで映画を見ているかのような二十数分でした。
TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」第11話の感想と解題です。今回は橘さん……ありす、と、プロデューサーの物語でした。
アニメーションであることを活かした映像 第1話と比較しながら
このお話は「ストイックな」演出になっていて、BGMが少なくリアルな効果音や役者(声優)の言葉や息遣いがよく聞こえる作品となっていました。これらの
TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」第10話 感想
煙たい。本当に煙たい。
TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」第10話の感想です。
今回は「大人回」といってもいいほどに、先輩アイドルの面々、上司など多くの「大人」が登場しました。しかしながら、彼らがみな大人であったかといえば、それは疑問です。
プロデューサーの上司の一人は「仕事だから」「現実を見よ」と彼に言いますが、プロデューサーにとっての仕事は「U149の面々の活躍す
TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」第9話 感想と解題
いつだって建築中、毎日成長中。できあがったら使い方が変わる。
本作第9話は龍崎薫ちゃん担当回でしたが、冒頭の日本家屋からオープニング後の建築中高層ビルの対比が何かを感じさせます。
成長することを、「下から積み上がっていくこと」ととらえるのか(ボトムアップ)、「上から釣り上げられること」(トップダウン)ととらえるのかで、大きく見方が変わってきますよね。
U149の「動き」担当
それにしても、薫
TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」第9話 小ネタ集
U149第9話、小ネタ集です。
小ネタ① 「モーレツ☆世直しギルティ」どこで使ってた?
エンドクレジット見て、最初は驚きました。「世直しギルティ」が挿入歌として挙げられていたからです。この曲がどこで使われていたのか、第1回目の視聴ではわかりませんでした。2度目に見て気付きました。
この場面です。
会議の内容に不満を抱きつつ、プレゼン資料を用意していたと思われるプロデューサーですが、イライラし
TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」第8話 感想と解題 遠近法の話とと鏡像の話
TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」第8話、今回は桐生つかさカリスマJK社長アイドルと佐々木千枝ちゃんを中心にした物語でした。
人工的でも遠近法
今回のお話も絵作りは丁寧にできていたのですが、私の目を引いた絵作り上の工夫や魅力は2つありました。1つはこの遠近法(パース)です。
このカット、作中でも何気ない移動の場面なのですが、気をつけなければ破綻する構図でもあります。パ