ネタバレが多いクロス解題「僕の心のヤバイやつ 8」（原作）×「義妹生活 10」 その１

アニメ「僕の心のヤバイやつ」を初めて見ました。第２期の最初からということでかなり遅めですが、「乗り遅れ感」は少ししかありません。というのは、これを見てから原作のマンガを一気読みしてしまったからだと思います。

アニメの「僕の心のヤバイやつ」は、様々な点ですぐれているな、と感じる作品になっているかと思います。
「ゆっくり歩いた」がそのまま「ゆっくり歩く場面」として実現できていること。
キャラクターのかたちとこころの造形。
雰囲気にぴたりとはまる牛尾憲輔氏の音楽。
総合的な質の良さが感じられます。

一方「義妹生活」の方は、本年2024年7月からアニメーションが放送されるとの発表がありました。楽しみです。
「義妹生活」にも、原作の小説の面白さや雰囲気を共有した作品になってくれればいいな、と思っています。

この二つの作品には、共通することと、比較対照することでそれぞれの特徴や魅力がくっきりと現れることがあります。
「生活」が続くことが、似ている部分の最たるものです。
二人は生きていく。その大切さが好ましいです。

作品を読む上で私が取り上げたいキーワードがあります。それは主人公たちのいる「人的環境」に関わる話です。

一つ目は「逆境的小児期体験(ACEs)」
二つ目は「アダルトチルドレン」
三つ目は「条件付き愛情」
四つ目は「自分を好きになること」

これから一つずつ解題していこうと思います。
長くなります。よろしくお願いします。