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TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」第9話 感想と解題

いつだって建築中、毎日成長中。できあがったら使い方が変わる。
本作第9話は龍崎薫ちゃん担当回でしたが、冒頭の日本家屋からオープニング後の建築中高層ビルの対比が何かを感じさせます。

成長することを、「下から積み上がっていくこと」ととらえるのか(ボトムアップ)、「上から釣り上げられること」(トップダウン)ととらえるのかで、大きく見方が変わってきますよね。

U149の「動き」担当

それにしても、薫をはじめ、みりあ、仁奈は本当によく動きます。例えば今回のOP前、薫が靴(サンダル)を履きながら片足で跳びはねたいるところなど、魅力が満載ですね。
アニメーターの実力を感じます。
それよりも上の学年のメンバーを見ると、やや落ち着いて見えます。

本作のこれまでの動きを見ていても、仁奈、薫、みりあが「動き担当」であることがわかりますし、それが一貫していることがこの作品の魅力の1つになっているように思います。

それは、千枝や橘さん、桃華、小春といった「落ち着いた」「静かな」子どもたちとは対照的で、これらを同時に描くことにより、動きにもキャラクターにもそれぞれの魅力が感じられやすくなっていると感じます。

時には、落ち着いていて動きの少ないキャラクターがアクションをしていると、それもまたバリエーションを増やし、魅力的に見えてくるようにできています。

実はプロデューサー回?

この第9話では、プロデューサーにもスポットが当たっているように感じられました。彼にはそれぞれのお話で少しずつ描写される機会があり、それが彼の人格を見せる方法となってきました。

この第9話ではさらに踏み込んで、自分が担当しているアイドルたちをどうやって売り込んでいくかを考えるだけでなく、やる気のなさそうな上司と「対決」しなければならない、思うように彼女らの魅力を売り出せない焦りで行き詰まっている感じが強く出ていました。

そういう状況下にあって、「好きなものがたくさんあって選べない」というポジティブな選択肢を前に明るく悩んでいる薫を見て、自分にも気晴らしが必要だ、と感じたのかもしれません。

イチゴのデザートピザ

橘さんが砂糖をぶちまけてしまって甘くなったピザ生地を、薫がイチゴピザにリカバリしていましたが、「イチゴのデザートピザ」なるレシピが以下のサイトで紹介されていますので、一概に下手物とは呼べない、いやそれどころか1つの料理としてありうるということが分かります。

相変わらず練乳とミントは「適量」としか書かれていませんが……
そこは薫が何とかするのでしょう。
「適量」は料理になれている薫だからこそ、「このくらいの感じ」という量を量ることができると考えられます。

やや散漫になってしまいましたが、この第9話は、一貫したストーリーと豊富な動き、様々な状況を描き、そこに居る彼女らの魅力を引き出した佳作となりました。

今回はこのあたりで。

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