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作詞置き場

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誓い

誓い

季節は否が応でも 繰り返される
もう ずっと 忘れようとしてた影

遠い夏の日
まるで  手品の様に私の前から消えた人
何度  きつく目を閉じ  呼吸を整え
全てを無かった事にしようとしても
刻まれた傷の分だけ  心に染み付いて 
どうしても 消せない

 

自分を庇う様に 傷つかない様に
また  傷付けない様にって
一生懸命に予防線を張り巡らせて
誰とも関わらない道を選んでた
それが 賢明だっ

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1115

1115

今 ぎゅっと 強く 固く
瞼を閉じたまま

無作為に 放物線を描けたとしても

きっと わたしはあなたとの記憶を
手繰り寄せに戻るのでしょう

誰よりも愛し
丁寧に抱き
頑なに秘め続け
この身体を捧げてまで
全身全霊で
あなたと堕ちていった
あの黒々とした日々

何よりも消したいのに
何よりも愛おしい
そんな矛盾だらけで
不条理な深黒の世界
わたしが生きた証そのもの

どうせ 消せやしない
消し

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逃避幻想の日々

逃避幻想の日々

誰かが落として行った
1粒の種をひろった
紅い楕円の形をした
小さな種だった

失くしていたあの日々が
脳裏で激しい旋律を奏で
道端にはさっきまでは
無かったはずの花が
私に語りかける様に

無風の中で踊る

歩いてきたはずの道も
振り返ると闇に煙る
色を失くした雑踏に
ゆらゆらと揺れる
蜉蝣を見た

紅い楕円の形をした種は
掌の上で紅い紅い
涙を流した
それは 止めどなく流れ
掌から溢れ出した涙

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歪

襲う 強い 痛み

纏い 這う 迷路

あの夜
色が消えた街

貴方と出逢い恋に落ち
自分を見失い
独占欲に溺れ
失くす事に怯えて
いばらの途に
忍び込んだ

初めから直感で
私には不釣り合いだと
気付いてた

当たり前の様に
交わらない
対象物だと
悟ってた

でも貴方が私を
利用してくれるから
嬉しくて
私さえ我慢すれば
なんて
泣きながら
微笑んでた

まるで
甘い蜜に群がる
蟻みたい
貴方

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赤い花

赤い花

背中を押す
もう一人の私が
赤い花束と
目的地の書いてない地図を
ひとつくれました

「泣いてばかりじゃ駄目よ 救いようもなくなるわ」

行き場所を探して
宛もなく迷い込んだ街

捨て猫になんて
ならない様に

赤い花抱いてた

わたしはここにいるよ

一人きりじゃ凍えそうよ
誰か温めて

凍り付く前に早く

人を信じ何度も裏切られ
信じる事辞めちゃえば
楽かもと

一人歩き出した
知らない街に

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