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和歌

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西行が茶目っ気出したら、こんな感じかもしれない

西行が茶目っ気出したら、こんな感じかもしれない

前回に引き続き、WAKA NOVAで寄せられた和歌を激奨する記事です。

今回は、こちらの歌。

陽の光 枯野を歩く 旧友の なびく薄髪 みて草はえる

どこか素晴らしいかというと、ずばり枯野というワードチョイス!

平安の昔より、寂寥感を演出する装置として使われてきた「枯野」。もうこの単語をぶっこむだけで、そこはかとなく日本の「さび」が表現できちゃう。

「陽の光」から始まるので、明るい物語なの

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まどマギみたいな新星和歌、現る

まどマギみたいな新星和歌、現る

その星は赤かったか…

いや、なんでもない。

昨日、記念すべき第一回目のWAKA NOVAが開催されました。「ワロタ」というお題をもとに、それぞれが異なる切り口で和歌を持参。あっという間の2時間でした。いや、楽しかった!

和歌は詠み手と読み手の共作だ!

「ぽさ」が出やすい文学だ!

と連呼してきました。

それが、改めて実証されました。

昨日、WAKA NOVAで発表された和歌の一部を紹介

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山の麓だと思っていたら、中腹だった

山の麓だと思っていたら、中腹だった

先日、和歌の敷居が高いから、下げる活動をすると宣言しました。

で、興味を持ってくれそうな何人かの人に声をかけたところ、数人から貴重なフィードバックをいただきました。

「和歌」というだけでハードル高い。しばらく様子を見たい!

そうか。そうなのか、、、そうですよね!

和歌って古典の教科書以外に、日常生活で触れる単語じゃない。

上級者コースの天辺から「滑るの楽しいから、あなたもおいで」という和

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辞世の句 別れ際の最後のセリフ

辞世の句 別れ際の最後のセリフ

みなさん、ちゃんと遺書は書いてますか?

人間、いつ何時、何が起こるかわかりません。コロナで意識上に浮上している「死」ですが、死神さんは、コロナに関係なく、あちこちで出番待ちしています。

で、遺書、というとけっこう重ためのボールなので、わたしは辞世の句を定期的につくって、その時、しかるべき人に渡しています。わたしになにかあったら、これを公開してくれと。

辞世の句とは、文字通り「世の中を辞する時

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楽しく滑れる和歌コースを造る

楽しく滑れる和歌コースを造る

先日、新しくグループ立ち上げました。

和歌をもっと身近に。「みんなで選んだ和歌を食べよう」をコンセプトに、毎月第三日曜日にそれぞれが題をもとに創作した和歌を持ち寄ります。一人ひとりの和歌をお互いに深掘りし、数ある中の最優秀作品(秀歌)をみんなで選んで、それを和菓子化。和菓子になった和歌を食べよう、という試みです。批評会ではない、というのが超大事な点です。

グループ作成に先立ち、今一度、和歌の基

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「ぽさ」を探しに和歌をよもう

「ぽさ」を探しに和歌をよもう

あなたが普段使う言葉の「ぽさ」をあなたは知っていますか?

頻出する言い回しとか。
気がついたら呟いていることとか。
「それ、ずっと言ってるよねー」と指摘されることとか。

ヒトはマジで十人十色。

SNSにこれでもかってくらいハッシュタグをつけて、自己の差別化に今日も汗を流すわたしたち(この記事にもこれでもかってくらいタグつけましたw)。

そんな変に流行にのらなくても、ピカんと光る個性はすでに

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和歌とは相手の想像に委ねる「餅つき」である

和歌とは相手の想像に委ねる「餅つき」である

「和歌」というと、どんなイメージをもつでしょうか。

どうしても私たちが見る和歌は「歌ことば」といって、独特の言い回しをしていたり、そもそも何百年も前の言葉で作られているので、「わ、わからんわ!」となることも多いと思います。

和歌のイメージを少し変えてみたい!手前味噌ですが、一首ご披露。

ちょーやばい 嘘マジでそれ なるほどね
でもさ可愛い 確かにウザい

さて、問題です。登場人物は何人いるで

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平安・鎌倉のOfficial髭男dism、藤原定家

平安・鎌倉のOfficial髭男dism、藤原定家

朝な夕な、髭男のPretenderを熱唱しています。

散々ぐだぐだ言ったあとに、「たった一つ確かなことがあるとするのならば」と一呼吸おいて、

「君は綺麗だ」

と言う。

いやいやいや。あかんやろ。それ、反則やで。って、たぶん、曲がリリースされた時に多くの人がつっこんだノリで、わたしも全力でつっこんでます。髭男、最高すぎるやないか。

で、そういえば、その髪に触れただけで、痛いや、いやでも甘い

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