マガジンのカバー画像

男から見る育児

43
運営しているクリエイター

#子供

【育児】娘、「ねないこだれだ」をせがむ

【育児】娘、「ねないこだれだ」をせがむ

この世界には数多くの絵本が存在している。中には大人になってからでも覚えているほど印象的な作品もあるし、育児の過程で大人になってから読んでみて新たな気づきを得られるものもある。

私にとって、印象的な絵本の一つが「ねないこだれだ」という作品だ。これは夜になっても眠らずに遊んでいる少年がお化けにさらわれ、お化けになってどこかに飛んでいくという話である。
「お化けになりたくない」という恐怖からさっさと眠

もっとみる
【育児】娘のいたずらに思う

【育児】娘のいたずらに思う

子どもは基本的に「いたずら」をする生き物である。
私も家の照明器具から垂れるひもにぶら下がろうとして落下し、照明器具を破壊したことがあったり、冷蔵庫の上のものをとるために冷凍庫を少し開けてよじ登り冷蔵庫の上にあるものをとった結果冷凍庫を破壊するなど、数多くのいたずらに精を出し、そのたびに親に叱られてきた。

娘を最近見ていると、おそらく「いたずら」の何たるかがわかってきたような様子になったようだ。

もっとみる
【育児】童謡の世界~「どんぐりころころ」における発見について~

【育児】童謡の世界~「どんぐりころころ」における発見について~

育児をしているときには適当に音楽を流して、子供が気を取られている間に必要な作業をすることがよくある。
テレビだけしかなかったころには年がら年中子供番組を映し続ける番組などなかったので、おもちゃや絵本といったものでなんとか気を紛らわせていたのだろう。テレビがない時代はなおさら様々な工夫があったはずだ。翻って今の時代は非常に便利になり、大人も子供も暇つぶしには事欠かない。

もちろん、子供向けの番組と

もっとみる
【育児】あっという間に1年

【育児】あっという間に1年

おかげさまで、このたび娘が1歳となった。
そばにいたはずなのに知らず知らずのうちに娘は大きくなって、いまでは自由に歩いたり我々のマネをして「てえ」「ばあ」などと言ってみたりと、すっかり人間らしい様子になってきた。

子供は何か気に入らないことがあると泣くものだが、これは単なるコミュニケーションの一種に過ぎないことも親になってみてよくわかった。その証拠に、お気に入りの絵本やぬいぐるみをあてがえば意識

もっとみる
【育児・経済】「保育園落ちた日本死ね」という言葉もあれば定員割れで保育園に入園できたりしてよくわからん

【育児・経済】「保育園落ちた日本死ね」という言葉もあれば定員割れで保育園に入園できたりしてよくわからん

私が小さいころは時代の流れもあって「父親は働き、母親は専業主婦」というのが一般的だった。
日本が貧しくなったのか、はたまた子育てにコストがかかるようになったのかはわからないけれども、いまや共働きで子供を小さいうちから保育園に預けることのほうが一般的だ。

足元、私も娘を保育園に入れるかどうかというタイミングだったのだが、この度娘が保育園に「定員割れ」で入園することになった。
かつて「保育園落ちた日

もっとみる
【育児】神さま、残酷すぎないか

【育児】神さま、残酷すぎないか

旧約聖書によれば、神様は天地を作り終えたあとに人間を作ったとされる。
人間を30年やって思うのは、不完全なところはたくさんあるが、人体は実に良くできたものだということである。
人間にはたくさんの記憶を蓄積する能力もあり、そしてそれを言語化して話し合うこともできる。

しかし、記憶も言語化の能力も、幼年期であればほとんどない。まして、乳飲み子だった頃なんてほぼない。
私自身も小さなころの記憶はほとん

もっとみる
【育児】私たちが生きられるのは昔の赤ちゃんが強靭すぎたからである

【育児】私たちが生きられるのは昔の赤ちゃんが強靭すぎたからである

中学生の頃だったか、国語の教科書に「おとなになれなかった弟たちに…」という作品があった。
戦時中に主人公の弟のために配給された甘いミルクを主人公が食べてしまい、その後弟が栄養失調で死に主人公が悔悟の念にさいなまれるという話である。

この作品では弟一人が死ぬのにも関わらず、タイトルが「弟たち」になっている。それを踏まえると、飢えと苦しみの中で「食べたい」というエゴが表出したばかりに、自分の弟(また

もっとみる
【育児】親は子供の「生殺与奪の権」を握っている

【育児】親は子供の「生殺与奪の権」を握っている

「鬼滅の刃」という作品が一時期大変なブームになった。
流行に疎い私であるがさすがに少しは知っておいたほうがよかろうという気もして原作を読んでみたのだが、主人公が岩を破壊するのに成功した1巻を読み終えて満足してしまい、それきり読むのをやめてしまった。
映画の放映やアニメの放映もあったが一切見ることもなく、断片的に「全集中 水の呼吸」とかそんな類の言葉だけを知っている状態である。

そんな鬼滅の刃の名

もっとみる
【育児】愛という水を常に注ぎ続けよ

【育児】愛という水を常に注ぎ続けよ

小さかったころ、私はほぼ人の話を聞いていなかった。母親から目を合わせて「もしデパートで迷子になったらミキハウスのお店に駆け込むように」と言われたらしいのだが、私は一切言われた記憶がない。そのくらい人の話に耳を貸すことはなかった。

そんな私でも、私の母親がしてくれた話で印象に残っているものがある。
それはほかでもない子供についての話である。

子どもとは土の器のようなものであって、愛という水を常に

もっとみる
【育児】子どもが生まれて世界観が変わった件

【育児】子どもが生まれて世界観が変わった件

子どもが生まれてから、世界の見え方が大分変わった。

乳を飲んでは糞便を垂れ流し、そして理由もなく泣いてばかりの赤子の面倒を見るというのはなかなか大変である。
ここまで無力な状態から産み育てられる可能性は、昔だったら限りなく低かっただろうし、それでも人口が長らく増えてきた人間の歴史のすごみみたいなものを痛感している(もちろん、かつては男性が複数の女性を抱えるということも一因だったのかもしれないが―

もっとみる
【育児】寝なくてもパフォーマンスを出せる力はコンサルだけではなく赤ちゃんを持つ親にも必要かも

【育児】寝なくてもパフォーマンスを出せる力はコンサルだけではなく赤ちゃんを持つ親にも必要かも

某大手コンサル会社に勤める友人が以前「コンサルとしての優秀さとは、タスクを素早く処理できる力というよりは睡眠を取らなくてもパフォーマンスを落とさずにいられる力である」と語っていて、なるほどそりゃデ◻︎イトは甚だブラックですなという話になったことがあった。

睡眠時間もなかなか取れぬような激務など、多くの人は避けたいと願うだろう。それだけに、自分自身の能力開発をして「睡眠を取らなくてもパフォーマンス

もっとみる
【育児】すいません育児ナメてました

【育児】すいません育児ナメてました

少し前に岸田文雄首相が「育児中など様々な状況にあっても、主体的に学び直しに取り組む方々をしっかりと後押しして参ります」と国会で発言したことが話題になった。
要は育休中のリスキリングを支援するという話なのだが、育児休暇中にリスキリングする暇なんかねーよという批判を受け、釈明に追われていた。

まあ政治家の言葉は揚げ足取りと批判のために我々民衆によって消費されているところもあるのでまあそんなもんかと思

もっとみる

【育児】なぜひとは子供をつくるのか

いよいよ子供が生まれようとしたその時に、私に一つの疑問が浮かんだことがあった。
それは「なんでひとは子供をつくるのか」という問いである。

昔であれば農作業に人力が必要で子供を生めば労働力になるから、とか色々あろう。
また「この子供を絶対に跡取りにする」などという親の思惑のもとで子供を産む、ということもある。
まるっと言ってしまえば、子供を産まなければならない必要性みたいなものがあったのだ。

もっとみる