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【育児】あっという間に1年

おかげさまで、このたび娘が1歳となった。
そばにいたはずなのに知らず知らずのうちに娘は大きくなって、いまでは自由に歩いたり我々のマネをして「てえ」「ばあ」などと言ってみたりと、すっかり人間らしい様子になってきた。

子供は何か気に入らないことがあると泣くものだが、これは単なるコミュニケーションの一種に過ぎないことも親になってみてよくわかった。その証拠に、お気に入りの絵本やぬいぐるみをあてがえば意識はそちらに向かい、たちまち泣きやんでケロリとする。

こんな風にして日々大人と丁々発止(?)のやりとりを繰り返しているが、生まれたときを思うとこんな日が来るなど思いもよらなかった。
1年前の写真を振り返ると、本当に小さくて驚く。奥さんが出産の痛みに苦しんでいた様子は、この間のことのように思い出せる。人の体から人が出てくるという極めて不思議な現象を目の当たりにし、生まれたての子供を抱いたときの感覚も昨日のことのように懐かしい。

今でこそ立派に「ギャアー!!!!!!」と泣くわけだが、生まれた頃は泣くのも下手くそで「アァァー」とか細く小さな声で言うだけである。
体の色々な部分が柔らかすぎて抱っこするだけでも不安すぎたわけだが、いつの間にか首もすわってだいぶ体つきも立派になった。
いうなれば「もはや赤ちゃんではない」という言葉がぴったりの成長ぶりである。

そういえば、日本の経済を語るうえで、「もはや戦後ではない」という言葉はあまりにも有名だ。これは世の中で言われているように「戦後の時代は終わり、これから発展を享受できるぞ」という意味ではなく、厳密には「戦後復興が終わったいま、経済成長を続けていくのは容易ではないから気を引き締めないといけないよ」という戒めの言葉であった。

それだけに「もはや赤ちゃんではない」というのは、赤ちゃんの時期を終えてますますの発展を享受できるという希望というより、赤ちゃんとしての時期が終わるいま、より子供に向き合うべく気を引き締めねばならぬという一種の戒めなのであろう。喜びとともにその責任の重さを感じた、親としての「1年記念日」である。

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