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男から見る育児

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【育児】教育すべき子供が目の前にいることを忘れちゃいけないねって話

【育児】教育すべき子供が目の前にいることを忘れちゃいけないねって話

「腐ったミカンの方程式」という言葉がある。かの有名な「3年B組金八先生」で有名になった言葉のひとつだ。

もともとは、非行少年がいる学級はその影響を受けて周りの人間もダメになるということを説明するために使われた言葉である。要は非行少年は「腐ったミカン」であり、クラスに「腐ったミカン」がいれば周りも腐ったミカンになってしまうからその腐ったミカンをつまみ出すということだ。
「金八先生」ではその「腐った

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【育児】仕事と、育児と、危機と、平穏と。

【育児】仕事と、育児と、危機と、平穏と。

子どもは平気で40度近い熱をしばしば出す。
そのたびに奥さんと協力しながら、仕事を休んだり、抱っこしつつ仕事をしてみたり、時には実家の母親を召喚したり、奥さんが実家に帰って新幹線で通勤(!!)したり、いろいろ工夫をしながら子供の看病をしつつ、日々をしのぐことになる。

私は記者なので、子供を抱っこしつつ仕事をするということができないことはない。当然取材はほぼ無理になるので、仕事の質は下がり、自分に

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【育児】子供って社会から祝福されてんだなと思った

【育児】子供って社会から祝福されてんだなと思った

子供と公園に遊びにいくと、いっちょまえに歩きたがって地面に下ろすととてちてと歩き出す。
最近は娘のほうから手をつないでくるようになって、こちらをぐいぐいと引っ張って歩いていくほどであるが、コンクリートの道路でも砂の道でも泥道でもお構いなしで進んでいく。多少汚れるのはともかく、着替えもないのに水場へ飛び込もうとするやんちゃぶりは、流石に制止せざるを得ないところである。

公園ではほかの親子もいたりし

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【育児】私が幼年期のときにやってた遊びを娘もやり始めた件

【育児】私が幼年期のときにやってた遊びを娘もやり始めた件

私は小さな頃、父親と遊ぶ時には決まって「膝飛行機」「飛行機ブーン」という名がつく遊びをしていた。
これは子供が親のすねに腹ばいになり、親が足をぐいっと上げると子供の体が飛行機のように宙に浮いて子供が楽しいという遊びである。クルマ遊びに飽きると、大体はテレビを見ていた父親のすねにダイブして体を浮かせてもらいよく楽しんだものだった。

この間眠る前に娘と布団で遊んでいたところ、おもむろに膝を曲げて寝転

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【育児】音ゲーとしての意思疎通

【育児】音ゲーとしての意思疎通

ある友人で、盛り上がってくると適当にしゃべりだしてしまうやつがいる。
普段はそれなりに真面目なのに、酒が入ったりすると急にそんな感じになってしまう。なんだか面白いのでいまだに付き合いがあるのだが、このあいだ「他者の投げかけに対して明らかに会話の辻褄が合っていない。どんな感じでしゃべっているのか、会話をしていて『これはミスった』といった違和感はないのか」と尋ねたところ「投げかけられた言葉に対してタイ

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【育児】娘、「ねないこだれだ」をせがむ

【育児】娘、「ねないこだれだ」をせがむ

この世界には数多くの絵本が存在している。中には大人になってからでも覚えているほど印象的な作品もあるし、育児の過程で大人になってから読んでみて新たな気づきを得られるものもある。

私にとって、印象的な絵本の一つが「ねないこだれだ」という作品だ。これは夜になっても眠らずに遊んでいる少年がお化けにさらわれ、お化けになってどこかに飛んでいくという話である。
「お化けになりたくない」という恐怖からさっさと眠

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【育児】抱っこの終わり

【育児】抱っこの終わり

育児の過程を振り返ると、「沐浴」や「へその緒の消毒」などかつてやっていたがいまやすっかりやらなくなったことや、逆に「離乳食を作る」とか「保育園にいく」など新たにやりはじめたことがたくさんある。

満を持して、前者の「かつてやっていたがいまやすっかりやらなくなったこと」になりつつあるのが、「抱っこ」である。一言で言えば、「抱っこの終わり」がひしひしと近づいているのだ。
生まれて間もないころの娘は横に

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【育児】子による親の「みきわめ」は始まっているような気がする

【育児】子による親の「みきわめ」は始まっているような気がする

自動車の教習では、修了試験などの前に「みきわめ」という科目がある。
この「みきわめ」は試験を受ける実力がちゃんと備わっているのかを「みきわめ」るために行われる。

総じて自動車学校の課程は具体的なタイトルが書かれているものだ。「速度の調節」とか「障害物への対応」とかなのだが、なぜか最後に「みきわめ」とだけ書かれている。
免許を取ろうとしていた当時の私は「みきわめ」の文字を見て、審美眼を磨くための教

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【育児】ことばのやりとりのはじまり

【育児】ことばのやりとりのはじまり

大人になると人と人とのコミュニケーションは言葉を通じて行うことがしばしばである。
その際にいろいろ便利な言葉があるが、その代表格が「アッス」ということばだ。

これは特に男性の間で多用される言葉の一つである。
人と出会ったときも「アッス(おはようございます)」だし、感謝をするときも「アッス(ありがとうございます)」、別れたときも「アッス(おつかれさまでした)」である。なんなら頼み事をされて「アッス

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【育児】娘のいたずらに思う

【育児】娘のいたずらに思う

子どもは基本的に「いたずら」をする生き物である。
私も家の照明器具から垂れるひもにぶら下がろうとして落下し、照明器具を破壊したことがあったり、冷蔵庫の上のものをとるために冷凍庫を少し開けてよじ登り冷蔵庫の上にあるものをとった結果冷凍庫を破壊するなど、数多くのいたずらに精を出し、そのたびに親に叱られてきた。

娘を最近見ていると、おそらく「いたずら」の何たるかがわかってきたような様子になったようだ。

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【育児】童謡の世界~「どんぐりころころ」における発見について~

【育児】童謡の世界~「どんぐりころころ」における発見について~

育児をしているときには適当に音楽を流して、子供が気を取られている間に必要な作業をすることがよくある。
テレビだけしかなかったころには年がら年中子供番組を映し続ける番組などなかったので、おもちゃや絵本といったものでなんとか気を紛らわせていたのだろう。テレビがない時代はなおさら様々な工夫があったはずだ。翻って今の時代は非常に便利になり、大人も子供も暇つぶしには事欠かない。

もちろん、子供向けの番組と

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【育児】あっという間に1年

【育児】あっという間に1年

おかげさまで、このたび娘が1歳となった。
そばにいたはずなのに知らず知らずのうちに娘は大きくなって、いまでは自由に歩いたり我々のマネをして「てえ」「ばあ」などと言ってみたりと、すっかり人間らしい様子になってきた。

子供は何か気に入らないことがあると泣くものだが、これは単なるコミュニケーションの一種に過ぎないことも親になってみてよくわかった。その証拠に、お気に入りの絵本やぬいぐるみをあてがえば意識

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【育児・経済】「保育園落ちた日本死ね」という言葉もあれば定員割れで保育園に入園できたりしてよくわからん

【育児・経済】「保育園落ちた日本死ね」という言葉もあれば定員割れで保育園に入園できたりしてよくわからん

私が小さいころは時代の流れもあって「父親は働き、母親は専業主婦」というのが一般的だった。
日本が貧しくなったのか、はたまた子育てにコストがかかるようになったのかはわからないけれども、いまや共働きで子供を小さいうちから保育園に預けることのほうが一般的だ。

足元、私も娘を保育園に入れるかどうかというタイミングだったのだが、この度娘が保育園に「定員割れ」で入園することになった。
かつて「保育園落ちた日

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【育児】舌を出す娘

【育児】舌を出す娘

表現という言葉は「表に現れる」と書く。
表情や言葉などを通じて、「表」側に感情や考えが「現」れることが、表現の根本である。

ということは、前もって表に出ていない、表現されていない何かが内側にある、ということでもある。
表に現れているもの以上の「表現」が自己内部に広がっているということだ。
誰しも「ああいえばよかった…」などと思い悩んだ経験があろうが、それは「表現できなかったもの」そのものなのであ

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