Yoshio

トロント大学でファイナンスの研究をしています。東京生まれ。広島、メルボルン、シカゴ、ワ…

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トロント大学でファイナンスの研究をしています。東京生まれ。広島、メルボルン、シカゴ、ワシントンDC、香港と移り住んできて、今はカナダにやってきました。

記事一覧

チューリッヒ

チューリッヒで開催される投資の研究者向けの学会に参加する。論文10本発表を一日でみっちりこなすスケジュールだけどどの論文も新作ばかりという感じで楽しかった。 ディ…

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2か月前

ローザンヌ

チューリッヒからローザンヌまで電車で2時間ちょっとの距離だった。電車は日本の電車なみに静かで振動がなく、空いていればパソコンで作業もできる。値段は片道約110フラ…

Yoshio
2か月前
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マネー大学

マネーボール(マイケル・ルイス著)を読む。野球選手の能力を数値化して見逃されている特性を持った選手(出塁率が高い・四球が多いけど足が遅くて見た目の悪い野手など)…

Yoshio
9か月前
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授業評価

先週で冬学期が終わり、これで一年間の授業は全て終わってしまった。たった一週間に一日だけとはいえ、授業の準備は結構大変だし、終わるとほっとするものである。 あるい…

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1年前
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ファイナンスPhDの出願・選考について

トロント大学ロトマン経営大学院のファイナンスPhDプログラムの応募者選考に関わっていて気づいたことを書いておくことにする。 ファイナンスPhDは大体において規模が小さ…

Yoshio
1年前
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飛行機の中で読んだ本の感想

シドニーを往復する長い長い飛行機の旅の中で読んだ本の感想と主観的な点(1~5)を書いておく。 カズオ・イシグロ「わたしたちが孤児だったころ」:4 さすがノーベル…

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1年前
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トロントからシドニーへ

今週は学会でオーストラリアのシドニーまで行くことになった。 トロントの空港の混乱ぶりは依然として深刻である。朝6:30発のフライトなので、昔の感覚では2時間前に着く…

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1年前

機械学習・深層学習

機械学習・深層学習が大流行である。ファイナンス分野でもこれらの最新の技術を使って研究をしようということで、その手の論文を目にすることが増えてきた。それ以上に多い…

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1年前
1

作業の友

仕事をしながらだいたい音楽を聴いているので、パソコン用のスピーカーは自分にとってはなかなか大事なものである。 一年前に買った、AudioEngine A2+が最近ようやく良い…

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1年前
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トロントで医者にかかる

カナダは人手不足による医療危機が叫ばれており、毎週ごとに「週末はER(救急センター)」が人手不足で閉鎖されます」というニュースが流れる。救急搬送ができないというの…

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1年前

日本滞在

京成立石に一カ月弱住むことになったのは、偶然成田空港へのアクセスと東京駅のアクセスを考えて滞在先を探しているうちにお得な物件が見つかったからで、特に京成立石とい…

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2年前
1

感動する本と何度も繰り返し読む本

最近、読んで感動する本と何度も繰り返し読みたくなる本はけっこう違うということに気がついた。 感動する本を読むと、自分は心底からディスターブされて他のことが考えら…

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2年前
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カナダの果物

食べ物のおいしさで日本に勝る国はなかなかないのだけど、果物に関してはカナダは結構恵まれている。今日、近所のスーパーで買ったのは、りんご8個(ハニークリスプと富士…

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2年前

トロントで車を買う

カナダで最初に買った車はスバル・フォレスターである。車のことは詳しくないけど窓が大きくて室内が明るいのが家族に好評だったのでこれになった。トロントで車を買う手続…

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2年前
2

カナダを代表する食べ物

カナダを代表する食べ物、それはプーティンとティム・ホートンのドーナツである。 ティム・ホートンはトロントの至る所にあるけど、家の近くのティム・ホートンは窓が大き…

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3年前

散歩

トロントの街並みは古くからの建物がたくさん残っているので、住宅街を歩いていてもなかなか楽しいものである。トロント大学の西側を歩くと昔ながらの一軒家がずっと並んで…

Yoshio
3年前
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チューリッヒ

チューリッヒ

チューリッヒで開催される投資の研究者向けの学会に参加する。論文10本発表を一日でみっちりこなすスケジュールだけどどの論文も新作ばかりという感じで楽しかった。

ディナーではたまたまマーケット・マイクロストラクチャーの大御所、アルバート・メンクベルド教授の隣に座る。この人は学者としては大変珍しくネクタイ・スーツにチーフをさすという正装で学会にやってきた。オランダ人というのは結構フォーマルなんだろうか

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ローザンヌ

ローザンヌ

チューリッヒからローザンヌまで電車で2時間ちょっとの距離だった。電車は日本の電車なみに静かで振動がなく、空いていればパソコンで作業もできる。値段は片道約110フラン(約18,900円)と、距離との兼ね合いでは高いなと感じたけど、まあスイスなんだから仕方ない。

駅前のホテルを予約していたのだけど、そこにたどり着くまでの坂道のきつさに驚く。スーツケースを持って石畳の坂道を上るのは相当な力がいるのだ。

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マネー大学

マネーボール(マイケル・ルイス著)を読む。野球選手の能力を数値化して見逃されている特性を持った選手(出塁率が高い・四球が多いけど足が遅くて見た目の悪い野手など)をデータ分析で探し出して安い費用でお金持ちのチームを負かすという話である。データ分析を実際に野球で実践したビリー・ビーンGMの人生のドラマを描いたとても面白い本だ。

そこで思ったのだけど、日本の大学を野球の球団のように運用して教授は野球選

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授業評価

先週で冬学期が終わり、これで一年間の授業は全て終わってしまった。たった一週間に一日だけとはいえ、授業の準備は結構大変だし、終わるとほっとするものである。

あるいは日本の大学でも増えてきているのかもしれないけど、トロント大学では学生による授業評価がある。だいたい、1から5までの5段階評価で生徒が教授の採点をするわけである。評価は学期の最後の週に学生がオンラインシステムに入力するようになっていて、そ

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ファイナンスPhDの出願・選考について

トロント大学ロトマン経営大学院のファイナンスPhDプログラムの応募者選考に関わっていて気づいたことを書いておくことにする。

ファイナンスPhDは大体において規模が小さく、今年の本校の募集人数は2人であった。予算があるときは4人くらいとったりもするけど、最低で一年に2人ということ。これに対して応募は180人ほどなので、倍率からすると結構な率である。もちろん、応募する側もそれを見越して10校以上応募

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飛行機の中で読んだ本の感想

シドニーを往復する長い長い飛行機の旅の中で読んだ本の感想と主観的な点(1~5)を書いておく。

カズオ・イシグロ「わたしたちが孤児だったころ」:4
さすがノーベル賞作家というか、淡々としながらも一気に話が盛り上がって、夢中になって読めます。毎回思うけど、この人の作品は主題が何なのか読んでいる間はさっぱりよく分からなくて、読み終わってからああこれはこういう話だったんだなと分かるようになっているみたい

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トロントからシドニーへ

今週は学会でオーストラリアのシドニーまで行くことになった。
トロントの空港の混乱ぶりは依然として深刻である。朝6:30発のフライトなので、昔の感覚では2時間前に着くと時間が余りすぎるはずだけど、今の空港は普通ではない。3:30AMに空港に着き、ゲートにたどり着いたのはなんと5:30AMである。チェックインするのに30分、保安検査に30分、アメリカで乗り継ぐための入国手続きが1時間と、とにかくどこも

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機械学習・深層学習

機械学習・深層学習が大流行である。ファイナンス分野でもこれらの最新の技術を使って研究をしようということで、その手の論文を目にすることが増えてきた。それ以上に多いのはコンピューターサイエンスや統計学の専攻で機械学習を勉強したいという学生の数である。最近、リサーチ・アシスタントを募集したのだけど、プロジェクトのタイトルに「ファイナンスのデータ分析」という名前を付けたために、当初想定していたファイナンス

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作業の友

仕事をしながらだいたい音楽を聴いているので、パソコン用のスピーカーは自分にとってはなかなか大事なものである。

一年前に買った、AudioEngine A2+が最近ようやく良い音を出すようになったのでここに記載してみたい。かなり小型のアクティブスピーカーで、USB経由でパソコンに直接つなげることができる点に惹かれて買ってみた。ブルートゥースもあるけど、パソコンからなら有線接続が自然なので使っていな

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トロントで医者にかかる

カナダは人手不足による医療危機が叫ばれており、毎週ごとに「週末はER(救急センター)」が人手不足で閉鎖されます」というニュースが流れる。救急搬送ができないというのはかなり深刻な事態なんだろうと思うけど、どうしようもないので深刻な病気やけがをしないように祈るしかない。

カナダの医療は原則として無料なのだけど、現実には手術も診察も数年単位での順番待ちになるため、実際にはなかなか治療を受けられない。こ

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日本滞在

京成立石に一カ月弱住むことになったのは、偶然成田空港へのアクセスと東京駅のアクセスを考えて滞在先を探しているうちにお得な物件が見つかったからで、特に京成立石という場所にこだわりがあったわけではなかった。
でも、実際に行ってみるとなかなかこれはディープな下町でとても面白かった。駅前は古い商店街が並んでいる。だいたいは飲み屋かテイクアウトの食べ物を売っている店みたいだ。どの店も非常に年季が入っているの

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感動する本と何度も繰り返し読む本

最近、読んで感動する本と何度も繰り返し読みたくなる本はけっこう違うということに気がついた。

感動する本を読むと、自分は心底からディスターブされて他のことが考えられなくなり、仕事に手がつかなかったり、家族との会話も上の空になってしまう。自分にとっては、たとえば谷崎潤一郎の「細雪」とかサマーセット・モームの「人間の絆」なんかが当たる。こういう本は素晴らしいのだけど読むのにもかなりの精神力を必要とする

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カナダの果物

カナダの果物

食べ物のおいしさで日本に勝る国はなかなかないのだけど、果物に関してはカナダは結構恵まれている。今日、近所のスーパーで買ったのは、りんご8個(ハニークリスプと富士りんごを4つづつ)、洋ナシ3個、ナシ3個、ブルーベリー1パイント(だいたい0.5L)、ブドウ800gで全部で2,100円くらいだった。だいたいこれが家族4人で一週間かけて食べきる量です。

前任地の香港では北方系の果物(りんごとか)が値段・

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トロントで車を買う

カナダで最初に買った車はスバル・フォレスターである。車のことは詳しくないけど窓が大きくて室内が明るいのが家族に好評だったのでこれになった。トロントで車を買う手続きはとくに難しいことはない。ただディーラーに行って、試乗したらこれを買いますでおしまいである。もちろん、交渉するのが好きな人は色々と手練手管があるのだと思うけど、今は車不足だし、欲しい車種の在庫があったのでラッキーと思うことにする。(ちなみ

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カナダを代表する食べ物

カナダを代表する食べ物、それはプーティンとティム・ホートンのドーナツである。

ティム・ホートンはトロントの至る所にあるけど、家の近くのティム・ホートンは窓が大きくて店内が明るく、忙しい通りを人や車が通りすぎるのを眺めながらパソコンで作業ができる、とても好ましい環境である。広いしソーシャル・ディスタンスもかなりしっかりしているので、なかなかのんびりできる。
ティム・ホートンではオールドファッション

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散歩

トロントの街並みは古くからの建物がたくさん残っているので、住宅街を歩いていてもなかなか楽しいものである。トロント大学の西側を歩くと昔ながらの一軒家がずっと並んでいて、あまり機能的ではないかもしれないけど散歩をするにはとてもよい場所である。気温も、今日の最高気温は23度と申し分ない。

写真はトロント大学の巨大な看板?である。TORONTOはほとんどはみ出しているけど、これは工事中というわけではない

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