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チューリッヒ
チューリッヒで開催される投資の研究者向けの学会に参加する。論文10本発表を一日でみっちりこなすスケジュールだけどどの論文も新作ばかりという感じで楽しかった。
ディナーではたまたまマーケット・マイクロストラクチャーの大御所、アルバート・メンクベルド教授の隣に座る。この人は学者としては大変珍しくネクタイ・スーツにチーフをさすという正装で学会にやってきた。オランダ人というのは結構フォーマルなんだろうか。でも、初対面のぼくに気さくに話しかけてきてくれてよかった。江戸時代の日本の長崎の出島で、ヨーロッパ人では唯一貿易を許されたオランダ人が暮らしていたということに興味を持っているようだった。あとは、彼が最近発表したジャーナル・オブ・ファイナンスの論文を書いたときの苦労話を聞く。非常に科学的なアプローチを大事にする人だという印象をもった。
チューリッヒといえばアインシュタインのいたチューリッヒ工科大学が有名である。たまたま空港から学会の会場に向かう際に前を通りかかる。古色蒼然とした古い建物が歴史を感じさせた。
スイスは街中でも緑が多く、中央駅からトラムで20分ほどの学会の会場は一面の緑であった。あいにくの雨模様だったけどトロントから来ると緑と山が連なる景色の美しさが印象に残る。
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