トロントからシドニーへ

今週は学会でオーストラリアのシドニーまで行くことになった。
トロントの空港の混乱ぶりは依然として深刻である。朝6:30発のフライトなので、昔の感覚では2時間前に着くと時間が余りすぎるはずだけど、今の空港は普通ではない。3:30AMに空港に着き、ゲートにたどり着いたのはなんと5:30AMである。チェックインするのに30分、保安検査に30分、アメリカで乗り継ぐための入国手続きが1時間と、とにかくどこも大行列だったから。アメリカは乗り継ぎでも入国審査を要求するのは有名だが(だからぼくは大体アメリカ乗り継ぎは可能な限り避けるようにしている)、たかだか10秒の会話(「どうしてアメリカに行くの?」「乗り継ぎです」「OK」だけ)のために1時間並んで待つというのはかなりの苦行である。それでも、この手続きをカナダの出国時にできるだけましで、逆方向(第三国→アメリカ→カナダ)ではこの手続きのために乗継便を逃してしまう可能性がとても高い。だから、今回も帰りはアメリカを経由しない別ルートにすることにしている。行きだけはどうしても他にまともな選択肢がないのでこうなった。それにしてもオンライン・チェックインという制度が昔はあって、香港なんかはこれを利用すれば空港に着いてから搭乗ゲートまで15分でたどり着いたものだけど、いったいこういう合理的な制度はどこに忘れられてしまったのだろう。ひょっとしたらカナダでは一度も普及しなかったのかもしれない。

かくして乗り継ぎ二回(シカゴ、東京羽田)を経てなんとかシドニーにたどり着いたのだった。シカゴ~羽田、羽田~シドニーはJALでゆっくりと足を延ばせたので(エコノミーの最前列)、この苦行も耐えることができたというものである。JALのCAのみなさんも丁寧でやはり日本人としてはとてもほっとする。遠回りして東京経由にした甲斐があったな、と思いつつシドニーでの論文発表に備えることにする。


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