記事一覧
映画『先生の白い嘘』にインティマシー・コーディネーターを入れなかった件について
インティマシー・コーディネーターが話題になっている。発端は、映画『先生の白い嘘』で監督を務めた三木康一郎にインタビューしたネット記事だ。記事中の三木監督の発言を引用すると《(主演の)奈緒さん側からは『インティマシー・コーディネーターを入れて欲しい』と言われました。すごく考えた末に、入れない方法論を考えました。間に人を入れたくなかったんです。(後略)》とある。
※ 大元となったネット記事 ↓
鳥
【エンタメ日記】『告白 コンフェッション』『違国日記』『蛇の道』編 2024/06/11~06/14
2024/06/11(火)【邦画新作】『告白 コンフェッション』山下敦弘監督
TOHOシネマズ有楽町・スクリーン6で鑑賞。
人殺しを告白した友人と2人きりになるというミニマムな状況づくりと、舞台となる山荘の空間設計から、すでに面白さは担保されている。襲う側と襲われる側それぞれに身体的な難を抱えているのと、母国語が異なるための中途半端なディスコミュニケーションによって、アクションとしてもホラーと
【映画本レビュー】『メロドラマの想像力』河野真理江・著--メロドラマを追求する著者自身がついにはメロドラマそのものになったのかもしれない
33歳で急逝した著者の残した文章を集めた遺稿集。そのためバラバラな文章が並立するのは避けられないのだが、それでも構成によって単著としての統一感は作られている。それだけぶれないひとつの軸を、著者は常に持っていた。
本書は大きく3つの章に分かれ、それぞれ「メロドラマの力」「メロドラマに輝くもの」「メロドラマは拡散する」と題されている。お気づきのとおり、というか本書の題名にもあるとおり、著者の研究テー
【エンタメ日記】『かくしごと』『わたくしどもは。』『ぼざろ総集編』『仁義なきヤクザ映画史』編 2024/06/04~06/09
2024/06/04(火)【映画本】『仁義なきヤクザ映画史』伊藤彰彦・著
国定忠治や清水次郎長に始まり、「反社」と呼ばれるようになった現代に至るまでのヤクザ映画の変遷を追う。まず、ひとつひとつの章が短く、それぞれの章に独立したテーマがあるので、少しづつ読むのに適しているのが良かった。いずれの話も興味深く刺激的で、著者による監督や役者へのインタビューが随所に挟まるので日本映画史が立体的に広がる。
【エンタメ日記】『帰ってきた あぶない刑事』『碁盤斬り』『映画 からかい上手の高木さん』編 2024/05/28~05/31
2024/05/28(火)【邦画新作】『帰ってきた あぶない刑事』
TOHOシネマズ新宿・スクリーン4で鑑賞。平日夜なので客入りは少なかったけど、熱心なファンの方が複数いたらしく、かなりベタなギャグにも小さな笑いが発生していた。
しかし舘ひろしって何なのだろう。本作の舘ひろしは、日本人の心の中に宿る舘ひろしをさらに数割増したかのような、極太の舘ひろしだった。柴田恭兵のほうは年相応のおじいちゃん
【エンタメ日記】『悪は存在しない』『水深ゼロメートルから』『シティハンター』編 2024/04/29~05/05
2024/04/29(月・祝)【邦画新作】『悪は存在しない』濱口竜介監督
ル・シネマ渋谷宮下で鑑賞。この名前になってから初めて訪れたが、かつての渋谷TOEIの面影は抹消されており、とても渋谷駅前の雑居ビルの中にあるとは思えないハイソな空間になっていた。
さて、濱口監督の最新作『悪は存在しない』だが、よほどのことがない限り2024年のベストに選ぶことが確定。あまりの衝撃で映画が終わってからもしば
【エンタメ日記】『三体』『陰陽師0』『社長たちの映画史』編 2024/04/15~04/21
2024/04/15(月)【Netflix/ドラマ】『三体』
科学的論拠の組み合わせの先に斬新な地球外生命体の像を構築したその一点だけでも、原作小説のヒットは約束されていたのであろう。今回の配信ドラマについては、物語上での何度も定型を裏切る衝撃と、単純な映像の衝撃が相互に作用し、その大きなうねりに圧倒される。そして、物語においても映像においても「酷い」としか形容できない中盤の海峡のシーンで、うね
【邦画新作】『ハードボイルド・レシピ』ネタバレあり感想レビュー—映画の出来を犠牲にしてでも眉村ちあきのプロデュースに専念する強い意志
眉村ちあきが何者なのかは、いまだよくわかっていない。アイドルなのかシンガーソングライターなのか、大まかなジャンルすらも曖昧だ。まあ、それは単にボクが不勉強なだけなのだが。ただ、なんとなくではあるが、眉村ちあきの側があえて自身の立ち位置を曖昧にしているかのような気配がある。
眉村ちあき初主演の映画『眉村ちあきのすべて(仮)』が、プロデュースの方向性をはっきりと示していたのではないだろうか。密着ドキ
【エンタメ日記】『PERFECT DAYS』やっと観た編 2024/04/08~04/14
2024/04/08(月)有休を取って歯医者へ。染みるやつは知覚過敏らしく薬で対処。それでもまだ染みるけど。それとは別に歯石がヤバいとのことで取ってもらう。結果、歯の隙間から空気が漏れてスースーするようになった。
さて、せっかくの有休なので、なかなか行く機会が作れなかった映画館へ行き、なかなか観る機会が作れなかった映画を観る。
【邦画新作】『PERFECT DAYS』ヴィム・ヴェンダース監督
【邦画新作/アニメ】『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』ネタバレあり感想レビュー—ファンムービーへの急激な路線変更は長寿シリーズにとっては危険な賭けではないか
前作『黒鉄の魚影』でうっすらと感じた予感が、本作『100万ドルの五稜星』で確信に変わった。『名探偵コナン』の劇場版は、まず熱狂的な既存ファンへのアピールを最優先する方針に転換したのである。ここでいう既存ファンとは、必要もないのに「安室」の印鑑を買いに走るような人たちのことで、おこづかいで「週刊少年サンデー」を買っているような小中学生ではない。
コナン劇場版は、何も知らない新参者、特に初見の子供に
【エンタメ日記】珍しく映画館に行かずに『フィジカル100』見ていた編 2023/04/01~04/07
2024/04/01(月)重要なお知らせごとが発生しやすい新年度の初日を「嘘をついていい日」にするのは危機管理上よくないのでは。
2024/04/02(火)歯医者に行こうかと考え始めた途端に歯痛が治まった。虫歯菌が自らの命を守るために痛みをコントロールしている可能性がある。
2024/04/03(水)【似顔絵】水原一平
【小説/ミステリ】『案山子の村の殺人』楠谷佑・著
途中で「読者への挑戦
【エンタメ日記】『オッペンハイマー』と『四月になれば彼女は』は似ている編 2024/03/25~03/31
2024/03/25(月)【小説/ミステリ】『まだ終わらないで、文化祭』藤つかさ・著
毎年必ず生徒の誰かがサプライズを起こす慣例がある、とある高校の文化祭。しかし2年前の文化祭の動画がSNSで拡散されて大問題となり、昨年は実行する者はいなかった。そして、何かが起こりそうな雰囲気の中、今年も文化祭が始まる。
教師の指示で聞き取り調査をする生徒会実行委員などいくつかの視点で並行して話が進むが、いず
【エンタメ日記】『シャーロック・ホームズの凱旋』と『ペナルティループ』編 2024/03/18~03/24
2024/03/18(月)月曜日に鍋いっぱいの味噌汁を作って1週間かけて食べるのがライフサイクルになりつつある。今週は牡蠣を入れてみました。
2024/03/19(火)気の迷いでNetflix『フィジカル100』を観始めてしまった。韓国の筋肉バトルバラエティ。真剣に見るほどでもないが、作業しながら片隅で映像を流すのにちょうどいい。秋山成勲って韓国ではレジェンドみたいな扱いらしい。大昔、桜庭和志と