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【邦画新作/アニメ】『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』ネタバレあり感想レビュー—ファンムービーへの急激な路線変更は長寿シリーズにとっては危険な賭けではないか
前作『黒鉄の魚影』でうっすらと感じた予感が、本作『100万ドルの五稜星』で確信に変わった。『名探偵コナン』の劇場版は、まず熱狂的な既存ファンへのアピールを最優先する方針に転換したのである。ここでいう既存ファンとは、必要もないのに「安室」の印鑑を買いに走るような人たちのことで、おこづかいで「週刊少年サンデー」を買っているような小中学生ではない。 コナン劇場版は、何も知らない新参者、特に初見の子供にも配慮された作りなのが美徳とされていたはずである。よく言われる「映画冒頭で必ず設
【邦画新作】『コーヒーはホワイトで』ネタバレありレビューーーそんなトリックがまかり通るならば全てのミステリ作家は廃業せねばなるまい
昔ながらの純喫茶(って公式にはあるけど、どちらかというと最近のオシャレカフェっぽい)「モア」には、探偵事務所というもうひとつの顔があった。探偵に依頼したい人は「コーヒー、ホワイトで」と注文する決まりだ。実は優秀な探偵であるアルバイト店員・モナコ(演:加藤小夏)は、依頼を承ったら、助手の由美彦(演:好井まさお)とともに調査を開始する。探偵モノが低予算邦画の定番なのは、フォーマットが確立していて作りやすいからだろう。 先に言うと、いつも通りの低予算邦画のクオリティなのだが、なぜ