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大企業病への処方箋

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大企業あるあるの図解→解決策が主な構成です
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2023年1月の記事一覧

あなたが人事考課に納得できない理由

あなたが人事考課に納得できない理由

人事考課の実態大企業では”役割給や職務給”などと言っていますが、実態は”年功要素”が強くなっています。弊社では標準評価への偏りから、相対分布ができメリハリが付いた一方で不満も少なくありません。
この”不満”を今回は考察します。

人事部から管理職へ説明はありましたが、多くの会社では人事制度の運用がうまくいっていません。設計はまっとうなのですが、運用がうまくいっていないケースですね。優秀な人は早期抜

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結果責任と遂行責任

結果責任と遂行責任

結果責任とは結果責任は、言葉通り結果に対しての責任です。
自身に対しては問うのは潔いですが、他人に対して問うのは問題です。(特に上司が部下、先輩が後輩に対して)
例えば上司が指示して、それに部下の結果が伴わなかった場合”結果責任”を上司は少なくないと思います。しかし、上司にも落ち度(管理責任)もありマネジメントの問題である場合もあります。進捗管理し遅れを指摘したり、マネジメントがしっかりしているの

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教育と標準化

教育と標準化

マトリクスの説明このマトリクスは横軸に作業者のレベル・縦軸にマニュアルの有無をとったものです。
このマトリクスの肝は、”教育”で作業者の力量を上げること(マトリクスの→を目指す)と”標準化”でマニュアルを整備すること(マトリクスの上を目指す)です。

教育の問題マトリクスの矢印を見てわかるように、マニュアルを見て学習可能なのに”マニュアルの場所や有無”が周知されていないケースがあります。これでは教

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配属ガチャ問題と緩すぎ離職問題

配属ガチャ問題と緩すぎ離職問題

配属ガチャ問題配属ガチャとは、新入社員が希望する職種や勤務地とは限らないことをカプセルトイのガチャガチャ(ランダムでおもちゃが出て欲しいものが出るとは限らない)に例えたスラングです。
表のブラック職場(激務部署)や僻地の事業所勤務が一般的にハズレと言われています。就活生がブラック部署だと営業配属を嫌う問題や大企業のまったり部署がいいという風潮が少し前までありました。
しかしこの定義だと、ブラック部

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全体最適が出来ていない大企業

全体最適が出来ていない大企業

全体最適と部分最適全体最適とは、言葉の通り全体で最適になっていること。
大企業は部門で縦割り(良く言うと責任が明確)なので、部門ごとの部分最適になりやすいです。
私は2社しか経験していなく、人手不足の部門で働いていたため持論的部分が大きいかもしれませんが、人手不足が原因だったりします。

人手不足で教育する余裕がなく、仕事が固定化し属人化に発展する。
引継ぎの必要がないため標準化や効率化が出来ない

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使えない管理職ができる原因

使えない管理職ができる原因


使えない管理職が出来るまで大企業あるあるですが、年功序列や慣例重視で学歴や勤続年数で昇進にはいわゆる”順番”があります。
そして順番が来た人の能力が低くとも、上司は全力でサポートします。
なぜなら、上司から見ると後釜を作らないと上に行けなかったり、育成能力がないとみなされることを避けたいからです。
人事評価制度のバットケースで、”順番が来た人に高評価つけないといけないから今年は我慢してね”と評価

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良い目標管理とは

良い目標管理とは

過去ベースと未来ベース悪い目標は過去ベースで減点方式です。
前年比からミスを〇〇件以下など減点方式です。ある意味で必要ですが、〇〇を〇件提出などもそうですが"実質ノルマ”しかない目標はよくありません。なぜなら自分で職場の問題に気が付き、改善などのアプローチをするプロセスを踏めないからです。以前の説明した主体性がないとハイパフォーマーになれないって話に繋がります。

また、柴田さんの引用記事のように

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仕事のレベルの図解

仕事のレベルの図解

今回は仕事のレベルを図解して解説します。

新入社員(非正規)レベルの仕事図の通りマニュアルや教育が整備されていて、ルールや手順を守ると再現性が取れる仕事です。定型事務や測定・製造業務もここにあたります。
会社が忙しくなると、この領域の仕事が増えます。なので非正規雇用の方に担当いただくことがあります。
非正規の方で正規社員と同じことをしているの給与差があると言われる方がいますが”正規雇用の中堅以上

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生産性の高い人材なるには

生産性の高い人材なるには

ローパフォーマーローパフォーマーは入社直後や異動直後の状態です。ほとんどの人材が新人教育やOJTを経てミドルパフォーマーになります。一部の人材は新人研修やOJTを経てもミドルパフォーマーに届かないことがあります。このケースは採用のミスマッチか職場適性がないケースです。しかし、一度ミドルパフォーマーになっても長年同じ職場にいて新人時代からやり方を変えなかったり”主体性”がないと、ミドルパフォーマーか

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大手企業の取り組み

大手企業の取り組み


昨日のマトリクスを解決方向に修正したものになります。
必要な仕事はなるべく②の象限へ、不必要な仕事は④の象限へ、そして自動化できる仕事はDXやRPAで④の象限を持っていくことを目指します。

マネジメント

①のやらされる仕事は基本的に経営職などがしっかりと合理性を持った上で戦略や規則を作って仕事として運用しているはずです。また一般職よりミドルの管理職のほうが持っている情報が多いはずです。したが

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大手企業の現状

大手企業の現状


マトリクス解説このマトリクスは横軸に合意性(感情)を設定し、右に行くほど納得・腹落ち具合が上がります。縦軸には合理性(論理性)を設定し、上に行くほど論理的正しさが上がります。

①やらされる仕事

やらされる仕事とは、就業規則や部署内のルールで決まっている必要な仕事(合理性はある)でかつ当人への合意性が低い仕事になります。
合意性が低いゆえに、計画倒れや他部署(他人)の仕事と感じて無責任が生じま

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