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教育と標準化


作業者レベルとマニュアルの有無

マトリクスの説明

このマトリクスは横軸に作業者のレベル・縦軸にマニュアルの有無をとったものです。
このマトリクスの肝は、”教育”で作業者の力量を上げること(マトリクスの→を目指す)と”標準化”でマニュアルを整備すること(マトリクスの上を目指す)です。

教育の問題

マトリクスの矢印を見てわかるように、マニュアルを見て学習可能なのに”マニュアルの場所や有無”が周知されていないケースがあります。これでは教育ができないというのが一つの問題です。
例えば担当者に電話やメールで”どこかにマニュアルない?”あるいは”やり方を教えて”って問い合わせが来ることがありますが、これが典型です。
なくて困った際が前述の例ですが、”今困らないけど、学習したいこと‷がマニュアルがあるのに学べないことは中長期的に能力差になって困ります。
作業頻度の少ない作業こそ、ノウハウやナレッジをわかる場所に残すことが重要になります。情報共有が機能すれば教育はかなりしやすくなります。

標準化の問題

マトリクスの矢印を見てわかるように、専任者にしかできないケースが多くあり標準化できていないケースが多くあります。
これは”教えてもらえばできる人に引き継ぐ”→”引き継ぐにあたり標準化を進める”をすると解決します。逆にいうと〇〇さんにしかできないと、ずっと専任化を放置すると標準化は進みません。
ジョブローテーションが重要な理由は”標準化を推進する”ということもありますね。

標準化やマニュアルの敷居を下げるには

標準化やマニュアルになると、作ると定期見直しや文書管理が増えるなど文書管理コストが増えてしまいます。
そこでオススメなのは、まずは"取り外せる表示"にすることです。
例えば事務室にコピー機があり、たまにコピーする人が紙切れや製本コピーに対応できないケースがあったとします。そこでは教えたりする教育コストが発生し、また違う人が聞きに来ると繰り返されます。
そこで”紙切れの際は〇〇さんに”という表示や”製本の手順”をコピー機横にぶら下げると教育コストが減ります。1回教育されると、マニュアル見ればわかるようになりますので教育は1回で済みます。また管理文書ではないので課内で完結し、ガチガチの管理は必要ありません。
有益なら管理文書のマニュアル化をしてもいいでしょう。
文書管理体系は概念的上位文書から個別文書までありますが、個別文書は管理が多少緩いのでうまく利用して共有したいですね。

次回予告

今回は標準化と教育についての自論を解説しました。
次回は意識フェーズ理論によるミス防止を解説したいと思います。

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