アートと建築の旅 グラスゴー 2
前回の投稿では、2019年のスコットランド周遊の旅で、なぜグラスゴーを組み込んだのか…について記した。
今回はグラスゴーでいろいろと巡った場所についてご紹介したいと思う。
著名な建築家チャールズ・レニー・マッキントッシュがグラスゴー出身で、彼に纏わる建築がいろいろあるらしい、というところから私のこのグラスゴーのテーマが決まったのだが、このマッキントッシュがどんな人物なのか、参考までにリンクを張っておく。
グラスゴーはスコットランドの首都ではないものの、実際にはスコットランド最大の都市で、やはり人の集まるところにはアートやカルチャーが集まり醸成されるものだと、私は改めて実感した。エディンバラのそれとは異なるものの、成熟した都市の文化は見応えあり、そして根っからのアート好きの私の心をワクワクさせるものだった。
グラスゴー美術学校(The Glasgow School of Art)
まず訪れたグラスゴー美術学校、その校舎は、チャールズ・レニー・マッキントッシュの設計による建築物で、しかも彼の最高傑作という声もあるほど。その建築を見られるということでとても楽しみだったのだが、2014年、2018年の度重なる火災により、ビジターセンターと展示スペースは公開されておらず(2019年6月。2022年4月現在も継続中の模様 - 下記引用参照)
幾つかいい評判を聞いていただけに大変残念であった。
The Glasgow School of Art
167 Renfrew Street
Glasgow G3 6RQ
現代アートセンター(Centre for Contemporary arts)
あまり眼福の恩恵に与(あずか)れなかったグラスゴー美術学校を後に、次に向かったのがこの至近にある現代アートセンター(Centre for Contemporary Arts)。アートポスターからショートフィルム、アーティストの作品展示など多様な角度から現代アートを扱った“ハコ”で、ここではたっぷり時間を費やしてアート欲を満たすことができた。館内にはカフェもあり、気軽にアートを楽しめる場所になっている。入場無料、時間があれば是非お勧めしたい良質なアートサイトである。
Centre for Contemporary Arts
350 Sauchiehall Street
Glasgow G2 3JD
マッキントッシュ・アット・ザ・ウィロウ(MACKINTOSH AT THE WILLOW)
マッキントッシュが設計したティールーム。バックパック旅の私は優雅にティールームでお茶をする気分と時間もなく、ギフトショップのみ覗いて終わったが、カフェは贅沢なつくりになっていると聞くので、時間があればアフタヌーンティーがてら立ち寄るのはいいかもしれない。
Mackintosh At The Willow
215-217 Sauchiehall Street
Glasgow, G2 3EX
ウィロウ・ティールーム(THE WILLOW TEA ROOMS)
こちらも同じくマッキントッシュ設計のティールーム。上に同じく私は写真のみで通り過ぎたのだが、グラスゴーで、マッキントッシュの建築を楽しみつつのアフタヌーンティはなかなか乙なものだと思う(スコットランドの旅ではアフタヌーンティはしなかったけれど、私はイギリス式アフタヌーンティはとても好きで、イギリスでの住まいブリストルではしばしば楽しんだ。そして東京でもよく楽しむこともあり、個人的にはお勧めである)。
The Willow Tea Rooms
97 Buchanan Street
Glasgow, G1 3HF
ライトハウス(The Lighthouse)
盛りだくさんのこの日、次に向かったのはライトハウス。マッキントッシュが1895年にデザインしたというビル、当初はヘラルドという新聞社の社屋だったが、1999年にデザイン・建築を学習・展示するアートセンターとしてオープンしたという。その期待に違わず、上から下まで全館丸ごと楽しめる良質なアートセンターであった。
デザイン、建築、そしてアートと楽しめるこのアートセンターは入場無料なのだが、調べたところ残念なことに現在(2022年4月)は一時閉館中のよう。
来館を希望される方は事前の確認をお勧めしたい。
The Lighthouse
11 Mitchell Lane
G1 3NU Glasgow
ジョージ広場(George Square)
午前中は若干雲がちだったが、午後には雲も晴れてとびきり良いお天気に。スコットランドに来てこの晴れ間を逃すまい、と足を伸ばしてさらに街の中心地へ。
この日は出歩くには最高の気温とお天気で、このジョージ広場辺りには都会ながらも穏やかでリラックスした空気感が流れていた。イギリスでは、お天気の良い日は天からの最高のギフト。サンドイッチと飲み物の準備ができたら、太陽を楽しみにピクニックに行こう、となる。物質的な快楽とはまた違った幸せを感じることができる。ちなみに、ヨーロッパは乾燥しているので、日本のように敷き物は不要である(グリーン上に直に座っても湿ることはない)。
George Square
Glasgow G2 1AL
グラスゴー大聖堂(Glasgow Cathedral)
最後にふらりと立ち寄ったのがグラスゴー大聖堂。“Cathedral(大聖堂)”とあったけれど、英国の他のそれと比べると若干小さめに感じた。しかしながら大聖堂の例に漏れず、清潔でとても美しい場所であった。
この日のまとめ
グラスゴー中心地には、現代アートセンター、ライトハウスなど良質で、また無料のアートサイトが点在する。各々価値あるものばかりで、アートと建築、そして街歩きを大いに満喫した一日だった。正直なところ、ホストマザーの一言でグラスゴーをスキップしようかと考えていた私(詳細は “アートと建築の旅 グラスゴー” をご参照下さい)はこの日、そんなことも忘れて心からグラスゴーを楽しんだ。翌日もまたマッキントッシュの作品を目指して他のアートサイトを巡るので、グラスゴーの旅はまだまだ続いていく。
注: 各館やショップの情報は、当記事執筆時点(2022年4月)での情報となります。
※ 挿入されている写真及び画像はすべて筆者によるものです。
(Glasgow 26 Jun 2019)
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