Toki Minami

ファッションとアート、旅と写真。そして、これまでの経験で役に立つかもしれない何かを、誰…

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ファッションとアート、旅と写真。そして、これまでの経験で役に立つかもしれない何かを、誰かのために。 女優の岸惠子さんとヘレン・ミレンが好きです (本ブログの出典元の記載のない写真・画像・動画は全て筆者の撮影によるものです)

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    オンライン英会話・英語学習において私の経験を基にした記事をまとめています。

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私が43歳で海外渡航した理由

(見出し画像は、2018年1月パリ・グランパレで開催されていた Irving Penn展で撮影したものです) 突然だが、人生で何某かの印象的な経験をしたのに、詳細を思い出せない、ということはないだろうか。 私は、ある。 30代後半で、大きなことではなかったものの自己実現のために目標を定め日々努力していたことがあり、苦労の末私はそれを達成した。そしてその当時はそれらが自分にとっては決して安易なものではなかったので、その内容を忘れるはずはないと思っていた。 しかし、それら

    • ロンドン テート・モダン

      さて、久しぶりのイギリス投稿である。以前にヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(以下 “V&A”)についての記事を書いたのだが、ロンドンでV&Aと双璧を成すもう一つの洗練されたアートサイトは、個人的にはテート・モダンだと思っており、(V&Aについて書いたなら)ここについても書かないわけにはいかぬ、そういう流れからの本稿である。 現代アートが好きな方や、こういった文化的なサイトが好きな方にもとっておきの場所、テート・モダン。写真と共に、私なりの視点でご紹介したいと思う。

      • シャネルを紡ぐ手 アンヌ ドゥ ヴァンディエール展

        理由はわからない。 いつから、なぜそう感じるのかさえも。 でもとにかく、何かを紡ぐ手というのは美しい。 たとえマニキュアが施されておらず、皺が刻まれ、傷だらけで、ささくれ立って、染みがあったとしても。 この美しい写真展からもう一年以上が経ってしまったけれど、彼らの美しい手と手仕事、それらを追ったモノクロの写真が集められた、心に残った写真展の様子を、ここに書き留めておこうと思う。 “目は口ほどにものを言う” とは言い古されたことわざだけれど、手も口ほどにものを言う、と思

        • イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル

          すっかり遅くなってしまったが、昨年のイヴ・サンローラン展について、下書きで温めて過ぎてしまった所感を残しておきたい。 東京ではここ数年、ラグジュアリーブランドの大回顧展・世界巡回展が続いていた。一昨年(2022年)夏は32年ぶりのシャネル、一昨年末から昨年(2023年)春にかけてのディオール、そして昨秋(本記事の主題)のイヴ・サンローラン。 一昨年秋には、サンローラン主催の世界巡回展 “BETTY CATROUX YVES SAINT LAURENT 唯一無二の女性展”

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          金沢と、故郷と私のアイデンティティ

          (見出し画像は、2024年1月金沢の直江屋源兵衛さんにて撮影したものです) 以前の私なら、この “鉛色の空” の写真は敢えて投稿しなかったと思う。あまり “写真映え” するものではないし、百歩譲ってこれは北陸特有の冬空だ、と理解してくださる方がいたとしても、やはりそれは少数派で、パッと見て気分が明るくなるような写真ではないからだ。 高校3年生の2月、受験のために初めて1人で上京し、カラッと晴れ上がった東京の “青い” 冬空を目にした時、それは控えめに言っても私にはある種カ

          金沢と、故郷と私のアイデンティティ

          能登半島地震、その後

          能登半島地震、その後

          Interface of Being 真空のゆらぎ

          ただ美しくて、深淵で、視覚と聴覚と “語感” に訴える作品は、写真は撮ってみたものの(動画撮影禁止だけあって)静止画で伝わるのはその素晴らしさの半分以下ではないかと。 現在、国立新美術館で開催中の “大巻伸嗣 Interface of Being 真空のゆらぎ” 展、事前告知で見かけた写真にピンときて、(しかし無料ということもあり)それほどのボリュームはないだろう、と軽い気持ちで伺ったのがそもそもの間違いだった。 話を元に戻そう。 表面に切り絵(フォトグラムと言うらしい

          Interface of Being 真空のゆらぎ

          オンライン英会話 - Cambly体験レッスンの運用変更について

          以前に何度か投稿したオンライン英会話 - Cambly(キャンブリー) - の体験レッスンについて、今月(2023年10月)運用変更のアナウンスがあったので、個別に記事にして投稿することにした(各記事でも内容は変更済み)。ご興味のある方の参考になれば幸いである。 無料→有料体験レッスンに これまで無料で提供されてきた体験レッスンが有料体験レッスンとしてテスト運用(終了日未定)されるとのこと。 変更点は以下になる。 なお、紹介コードの適用には以下の条件があるので、事前に

          オンライン英会話 - Cambly体験レッスンの運用変更について

          Maison Margiela Cinema Inferno

          Maison Margiela Cinema Inferno

          7月最終日ですね。次回投稿準備中にふと気が付いたことを。ファッションでも工芸でも、モノを作り出す職人さんの手が美しいのは普遍的だということ。技やプロダクトを生み出す多くの“ 手” に、リスペクトが集まる世の中になればうれしいなと感じます。暑さにお気を付けてお過ごしください。

          7月最終日ですね。次回投稿準備中にふと気が付いたことを。ファッションでも工芸でも、モノを作り出す職人さんの手が美しいのは普遍的だということ。技やプロダクトを生み出す多くの“ 手” に、リスペクトが集まる世の中になればうれしいなと感じます。暑さにお気を付けてお過ごしください。

          イヴ・サンローラン美術館 パリ

          いつの頃からだろう。記憶を辿っても思い出せないのだが、私はいつからかイヴ・サンローランというブランドが好きだ。もしくはサンローラン本人が創り出す雰囲気 - 世界観たるもの含め - とも言えるのだけれど、とにかくお気に入りのメゾンであることは間違いない。 そんなイヴ・サンローランのミュゼ(美術館)がパリに開館したのは2017年だった。私がパリに滞在していた頃にはなかったこのミュゼ、2019年にパリを訪れた際、念願叶ってようやく赴くことができた。 今秋には東京で初のイヴ・サン

          イヴ・サンローラン美術館 パリ

          WHERE OCEANS MEET マベル ポブレット展

          私はまだキューバに行ったことがない。そこは言葉も、文化も、気候さえも私の知っている世界とは違って、全く未知の世界だけれど、そこにある海は普遍だ。例えそこには私の知らない “青” があったとしても ー いやきっと、あるのだろう。あるに違いないけれど。 この展覧会の内容を垣間見た時から、私は即座に行くことを決めていた。その理由は、“青” に因んだもの - つまり、“海” がテーマだったからだ。 作品を見始めた当初、私はこのアーティストをヨーロッパ出身だと信じて疑わなかった。

          WHERE OCEANS MEET マベル ポブレット展

          ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館

          私が初めてロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館を訪れたのはちょうど2019年の夏、イギリスのブリストル (Bristol)に滞在していた頃のことだった。目的はChrisian Diorの “Designer of Dreams” という展覧会だったが、この日朝一で行ったものの、結局当日券は取れなかった。 Christian Diorの "夢のクチュリエ" 展(上記と同様の展覧会)は、現在(2023年4月)東京でも開催中、そのレポートはこちらから ゆえ、その日はDior

          ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館

          春は鎌倉

          今回の鎌倉探訪のきっかけは海外からの友人の来日だった。正味五日間の東京滞在、一日くらいは都会を離れて、郊外の空気を吸ってもいいのではないか - そう思いついて予定に組み込んだのがそもそもの発端だが、私にとっても鎌倉を目的に訪れるのは、ほぼ20年ぶりだった。 そんなわけで、私自身も久しぶりの鎌倉をとても楽しみにしていた。蓋を開ければ、友人の滞在日程では最も好天の一日で、彼女も楽しんでくれたようだった。この思い出深い一日を振り返ってみたいと思う。 江ノ電 鎌倉の大仏 高徳院

          春は鎌倉

          私が見た3つの “クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ” 展

          ついに始まった東京でのディオール、"夢のクチュリエ" 展(2022年12月21日〜)。 感無量である。 私は2018年にパリ、2019年にロンドンで同展を観ており、今回東京では3回目となる。 当初は、パリの後ロンドンとニューヨークでの開催、という発表だったので、昨年秋に、東京にも来るというニュースを聞いた時はとても嬉しく、感慨深いものがあった(実際にはニューヨークの後、ドバイ、上海、成都と巡回して東京に来ている)。 そしてこの世界巡回展は、それぞれの場所で同じものが開

          私が見た3つの “クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ” 展

          京都 - 紅葉艶めく時節に

          昨秋、一泊二日で京都を訪れた私は、二日目、朝から予約していた無鄰菴を訪ねた。 一日目に訪れたエルメスの展覧会 - 京都とエルメス 雨の京都 無鄰菴無鄰菴は事前予約制を取っており、かつ時間枠毎の上限人数も設けている(入場後の時間制限はない)。事前の下調べで朝一の予約がベストと睨んだ私は午前9時の予約をしたのだが、前日の雨が止み、まるで当たりくじを引いたかのように美しいお天気に恵まれた。この日、私は京都での秋の朝の美しいひと時を楽しむことができた - そう、この日の朝は本当

          京都 - 紅葉艶めく時節に