マエダタツヤ

ドキュメンタリーを作るTVプロデューサー。サンデースポーツ、スポーツ×ヒューマン、クロ…

マエダタツヤ

ドキュメンタリーを作るTVプロデューサー。サンデースポーツ、スポーツ×ヒューマン、クローズアップ現代「是枝裕和xケン・ローチ」文章を書く仕事も待ってます。 E-mail: YHZ01666@nifty.com Twitter @yatsutadaema

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    「スポーツ×ヒューマン」編集長後記の過去ログです

記事一覧

「ジャイアントキリング」には、まだ間に合う

スポーツを伝える仕事を志す後輩がいて、まだジャイキリを知らないという。え、ジャイキリを知らないの?読んでないだけじゃなくて? もちろん怒りはしない。むしろ嬉しく…

スイッチインタビュー「のん✖️百田夏菜子」前編感想

面白そうではあるけれど、ちょっと展開は予想できるかな。そんな気持ちで番組を見始めた。29歳の百田夏菜子と、1歳年上ののん。互いをリスペクトしている関係、そして人…

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「虎に翼」と、僕らの戦い

毎日の楽しみは、「虎に翼」。楽しみなドラマがあることが、どれくらい毎日を豊かにするかを「まんぷく」再放送に続いて実感する日々。 女性の物語。立ち上がろうとする女…

マエダタツヤ
2週間前
10

大谷翔平のこと

大谷翔平のこと。真実がどこにあるのかはわからないけれど、スポーツ好きとして気になることはある。 記者会見。多くの人が指摘したように、水原氏を語る言葉は「あの人」…

マエダタツヤ
1か月前
8

のん新作PV「夢が傷むから」に寄せて

のんの新しいPV「夢が傷むから」 彼女の新しい歌も楽しみだったけど、彼女が監督し又吉直樹が出演したPVの方がもっと楽しみだった。そんなアーティストは稀有だと思う。 P…

マエダタツヤ
1か月前
39

君の目の前で

「そんなことないよ」って 君にそう言ってほしくて 僕は自分の悪口を言い続けたんだ 静かに見つめる 君の目の前で 「そんなことないよ」って 君にそう言ってほしかったか…

マエダタツヤ
3か月前
1

箱根駅伝と北陸の地震と熊本の自分

箱根駅伝を見ながら、熊本でのんびりと過ごす正月。 中継所でたすきを渡した選手を、大きなタオルで受け止める部員はいい。倒れ込んでしまう前にうまく抱きかかえようと飛…

マエダタツヤ
4か月前
2

僕らの時代

(年末に暗い文章をシェアするのはどうかな、と思ったのですがこの一年、僕はこんな事を考えてきました。書きたかったし、読んでほしいなと) 自転車に乗ると皆、手離し運…

マエダタツヤ
4か月前
1

プロフェッショナル仕事の流儀「宮﨑駿」感想記「わかることと、わからないこと」

わかりにくい映画についてのわかりやすい番組だった。決して不満ではない。一瞬たりとも目を離さずに見終えた。そんな番組はそんなにない。 番組を見ながら、色々なことを…

マエダタツヤ
4か月前
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情熱大陸「ゆりやんレトリィバァ」感想

期待を持って見た。
女性芸人ゆりやんレトリィバァの情熱大陸。テーマは「怒り」だと言う。 「彼女の笑いは怒りから生み出されている」 
そのテーマは、彼女の佇まいに…

マエダタツヤ
5か月前
1

何の義理もないけど、U-NEXTのスケボードキュメンタリーを薦める

使いやすいU-NEXT 暇な時にホイホイとマイリストに追加したものを暇な時に見る。ちょっと見て合わなかったら止める。 気楽に楽しめて、変なアルゴリズムの感じがないのが性…

マエダタツヤ
5か月前
3

岩井俊二監督の「キリエの歌」を見る(ネタバレばかりです)

【1・事前の知識】 ・アイナ・ジ・エンドの存在感がすごいらしい。 ・岩井俊二の映像美も相変わらずのようだ。 ・映画評では賛否がわかれているらしい ・上映時間は3時…

マエダタツヤ
6か月前
5

君の道

道を切り拓こう  そんなに広い道じゃなくていい 自分が歩ける幅の道 それを切り拓いていこう そう考えて歩んできた 誰かが後を歩んでくれたらいい そんな事も考えたけれ…

マエダタツヤ
6か月前
2

後輩のノートに

僕は悩みがちな後輩のノートに大きな文字で書いた。 お守りを渡すような気持ちで。 「〇〇さんは、才能と向上心を持ち周囲に気を配れるなかなかの人です。 もしかしたら…

マエダタツヤ
6か月前
4

「1から不思議を生きてみる」体験記

東京からの出張帰り、京都で途中下車して京都国際舞台芸術祭、イ・ラン さんの「1から不思議を生きてみる」を体験する。 東九条の街をイ・ランさんのストーリーを聴きなが…

マエダタツヤ
7か月前
5

似顔絵を描くように

似顔絵を描くように 誰かのことを書けたらいいのに 誰かのことを書いて、 あまり特別な意味を持たない感じで、 気楽に伝えられたらいいのに ちょっと思いついてサラサラと…

マエダタツヤ
7か月前
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「ジャイアントキリング」には、まだ間に合う

「ジャイアントキリング」には、まだ間に合う

スポーツを伝える仕事を志す後輩がいて、まだジャイキリを知らないという。え、ジャイキリを知らないの?読んでないだけじゃなくて?

もちろん怒りはしない。むしろ嬉しく思う。あるいは羨ましく。
これからあの素晴らしい漫画を読む事ができて、ETUと達海の物語を体感する事ができて、そしてその物語は今、クライマックスを迎えようとしている。良かったじゃん、君は相当ラッキーだよ。

そして僕は家の本棚を前に考える

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スイッチインタビュー「のん✖️百田夏菜子」前編感想

スイッチインタビュー「のん✖️百田夏菜子」前編感想

面白そうではあるけれど、ちょっと展開は予想できるかな。そんな気持ちで番組を見始めた。29歳の百田夏菜子と、1歳年上ののん。互いをリスペクトしている関係、そして人に対して丁寧な2人。
だからこそ、そんなに意外な展開にはならないのではないかと。
放送の翌日。録画した番組を見始めた。
(ネタバレ、あります)

のんが聞き手で百田夏菜子が語り手の前編。のんは身を乗り出すように百田の話に耳を傾ける。クリエイ

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「虎に翼」と、僕らの戦い

「虎に翼」と、僕らの戦い

毎日の楽しみは、「虎に翼」。楽しみなドラマがあることが、どれくらい毎日を豊かにするかを「まんぷく」再放送に続いて実感する日々。

女性の物語。立ち上がろうとする女性たちの物語だ。武器は法律だ。そして壁として立ちはだかるのは、今でも変わらずある男性中心の硬直した社会だ。複雑な思いはある。それでも、ワクワクする気持ちが勝る。

男社会のおかしな事に出会った時、伊藤沙莉が演じる主人公、寅子は「はて」と立

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大谷翔平のこと

大谷翔平のこと

大谷翔平のこと。真実がどこにあるのかはわからないけれど、スポーツ好きとして気になることはある。

記者会見。多くの人が指摘したように、水原氏を語る言葉は「あの人」から「彼」になり、「一平さん」で落ち着いた。

真実がどこにあるかはわからない。
伝わってきたことは、大谷が会見で語った経緯は、綿密に打ち合わせされたもので、大谷翔平は「そう語らなければ」危機に陥る状況だったのだろう、ということ。どういう

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のん新作PV「夢が傷むから」に寄せて

のん新作PV「夢が傷むから」に寄せて

のんの新しいPV「夢が傷むから」
彼女の新しい歌も楽しみだったけど、彼女が監督し又吉直樹が出演したPVの方がもっと楽しみだった。そんなアーティストは稀有だと思う。

PVの中でのんは、又吉と同じようなソバージュで、又吉の青春時代の姿を演じる。又吉本人は、現在の又吉として出演し、のんは、同じ画面の中でヤング又吉として存在する。
驚くほど違和感がない。そう、それは本当に驚くほど。

若い男性をのんが自

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君の目の前で

君の目の前で

「そんなことないよ」って
君にそう言ってほしくて
僕は自分の悪口を言い続けたんだ
静かに見つめる 君の目の前で

「そんなことないよ」って
君にそう言ってほしかったから

箱根駅伝と北陸の地震と熊本の自分

箱根駅伝と北陸の地震と熊本の自分

箱根駅伝を見ながら、熊本でのんびりと過ごす正月。

中継所でたすきを渡した選手を、大きなタオルで受け止める部員はいい。倒れ込んでしまう前にうまく抱きかかえようと飛び出してくる。きっと彼らも何度もイメトレしているんだろう。

笑顔で選手と並走する給水係の部員もいいな。必死に並走する部員の姿に選手のスピードのすごさが伝わってくる。

車で選手を鼓舞する監督もいい。「頑張れ」と思っていても、ただ頑張れと

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僕らの時代

僕らの時代

(年末に暗い文章をシェアするのはどうかな、と思ったのですがこの一年、僕はこんな事を考えてきました。書きたかったし、読んでほしいなと)

自転車に乗ると皆、手離し運転をして遊んだ。
小学生の頃。片手離しは当たり前で、たまには両手を離して乗ってみる。それは勇気というよりは無謀さを競う遊びだった。

どちらが危険に近付けるか、どちらが怪我を恐れないか。チキンレースやロシアンルーレットじゃないけれど、自分

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プロフェッショナル仕事の流儀「宮﨑駿」感想記「わかることと、わからないこと」

プロフェッショナル仕事の流儀「宮﨑駿」感想記「わかることと、わからないこと」

わかりにくい映画についてのわかりやすい番組だった。決して不満ではない。一瞬たりとも目を離さずに見終えた。そんな番組はそんなにない。
番組を見ながら、色々なことをグルグルと考え続けた。そんな時間も嫌いではない。
満足もあり、不満もある。不満というか、納得できない気持ち、というのだろうか。うまく書けるかわからないけれど、何かを書いてみたいと思う。そんな気持ちになる番組も久しぶりだから。

番組は「君た

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情熱大陸「ゆりやんレトリィバァ」感想

情熱大陸「ゆりやんレトリィバァ」感想

期待を持って見た。
女性芸人ゆりやんレトリィバァの情熱大陸。テーマは「怒り」だと言う。

「彼女の笑いは怒りから生み出されている」

そのテーマは、彼女の佇まいにふさわしく思えた。
ゆりやんは何に怒っているのか? オープニングで紹介されるのは、何かに怒り泣き叫ぶゆりあんの姿。どんなストーリーが待ち受けているのか。期待を持って見始めた。

結論から言えば、期待された答えは明確には提示されなかった。ド

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何の義理もないけど、U-NEXTのスケボードキュメンタリーを薦める

何の義理もないけど、U-NEXTのスケボードキュメンタリーを薦める

使いやすいU-NEXT
暇な時にホイホイとマイリストに追加したものを暇な時に見る。ちょっと見て合わなかったら止める。
気楽に楽しめて、変なアルゴリズムの感じがないのが性に合います。

スケボーのレジェンド(知らなかったけど)のトニー・ホークのドキュメンタリー。めっちゃ良かったです。

ひょろひょろだった主人公がスケボーチームに加わってスターになったり、奢って失敗したり、X-GAMEの勢いでレジェン

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岩井俊二監督の「キリエの歌」を見る(ネタバレばかりです)

岩井俊二監督の「キリエの歌」を見る(ネタバレばかりです)

【1・事前の知識】

・アイナ・ジ・エンドの存在感がすごいらしい。
・岩井俊二の映像美も相変わらずのようだ。
・映画評では賛否がわかれているらしい
・上映時間は3時間あるとのこと

【2・岩井俊二作品の経験値】

・東京少年PV「陽の当たる坂道で」は好きだったな
・日本代表ドキュメント「6月の勝利の歌を忘れない」の編集は凄かった
・「Love Letter」は見た気がする。雪のシーンが美しかった。

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君の道

君の道

道を切り拓こう 
そんなに広い道じゃなくていい
自分が歩ける幅の道
それを切り拓いていこう
そう考えて歩んできた

誰かが後を歩んでくれたらいい
そんな事も考えたけれど
切り拓いてきたのは それなりに独特な道
曲がりくねって
大通りからは外れてる
振り返っても 誰もいないかも
そんな風に考えてきた

ふと振り返ってみると
やっぱり誰もいなかったけど
違う道が見えた
僕とは違う自分の道を
切り拓こう

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後輩のノートに

後輩のノートに

僕は悩みがちな後輩のノートに大きな文字で書いた。
お守りを渡すような気持ちで。

「〇〇さんは、才能と向上心を持ち周囲に気を配れるなかなかの人です。

もしかしたら僕が見えてない欠点があるかもですが、それは皆そうだから気にし過ぎないこと。

自分の良い部分を自分で認めて、大切にすることが何より大事です」

また迷ったらノートを広げなよ。中学生のような文字で書かれた言葉が、君の助けになるといい。

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「1から不思議を生きてみる」体験記

「1から不思議を生きてみる」体験記

東京からの出張帰り、京都で途中下車して京都国際舞台芸術祭、イ・ラン さんの「1から不思議を生きてみる」を体験する。

東九条の街をイ・ランさんのストーリーを聴きながら歩く。指定された地元の建物の前でスマホの再生ボタンを押すとストーリーが始まり、また別の場所に歩いて、また聴く。

ストーリーは自分のアイデンティティを問い直すもの。日本人でも韓国人でもない、誰でもない視点が自分にインストールされていく

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似顔絵を描くように

似顔絵を描くように

似顔絵を描くように
誰かのことを書けたらいいのに
誰かのことを書いて、
あまり特別な意味を持たない感じで、
気楽に伝えられたらいいのに

ちょっと思いついてサラサラと、
君の似顔絵を描いてみたんだけど、どうかな
そんな風に手渡したいよ 
君について書いた文章を

似顔絵や鼻歌は、意味を持たずに
フワフワいけるけど、
言葉はすぐに意味を持ってしまうから難しいな

せめて詩ならどうだろう
君についての

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