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伴走型支援とは

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NPO法人ルネスかごしまが行う「伴走型支援」がどういうものなのかを開設した投稿をまとめています。
運営しているクリエイター

#心理学

薩摩川内市男女共同参画講座資料

薩摩川内市男女共同参画講座資料

子どもの身体と心を守るために必要なこと(~不登校やいじめ、LGBTqなど様々な児童に対してわたしたちが気づけることやできること)

2023.6.29
NPO法人ルネスかごしま 谷川勝彦

0、まず「先生」に必要なことはなんだろう

・(少なくとも)私は、世界のことを、その人のことを、歴史のことを、これからのことを何も知らない(知っていない)

・世界に対する謙虚さ、自分が小さな存在であること、そ

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「私は~~だと思います」という言葉で発信すること(ミーメッセージの重要性)

「私は~~だと思います」という言葉で発信すること(ミーメッセージの重要性)

心理学とか、ディスカッションとかの流儀として、特に感情を表す言葉を発する時には、とても大切なことがあります。

 それは、主に感情を話すときには、「私は~~と思う」と付ける、ということです。

 大勢で何かの、誰かの話を聞いたり、何か共通のものを見たときに、「私は」という言葉を言わずに、自分の感情、意見を述べられる方がいらっしゃいます。

 人は何かを聞いたり見たりしたときに、その時に思ったこと、

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2023年度NPO法人ルネスかごしまの活動について

2023年度NPO法人ルネスかごしまの活動について

〇日置市「ひきこもり支援事業」
・ひきこもり相談会
第2火曜日13:00~17:00@4町の中央公民館を巡回
電話・SNSによる相談受付10:00~22:00

〇いちき串木野市「孤立孤独対策支援業務」
ひだまりカフェ
第2・4日曜日13:00~15:00@中央公民館第1・2会議室

自主事業
〇ひだまりカフェ
・鹿児島市(山下地区)

第2木曜日10:00~13:30@バカンス(名山町3-20)

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NPO法人いじめ対策プロジェクトと私(徳丸洋子さんと私)その1

NPO法人いじめ対策プロジェクトと私(徳丸洋子さんと私)その1

37歳でひきこもりから脱しようと決意はした私ではあったが、運転免許以外の資格を持たず、特に何かの技術や建研があるわけでもなく、長く(7年ほど)仕事もしていない私であったので、すぐに仕事をしたりは難しいだろうなと思っていた。

そんな時、新聞紙上で、NPO法人いじめ対策プロジェクトが、かごしま市民福祉プラザでおこなっている「ひなたぼっこ」という活動を見つけた。団体の名前からしても、子どもさんとその親

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あなたの思いが、いつか伝わりますように(支援者であり続けてください)

あなたの思いが、いつか伝わりますように(支援者であり続けてください)

この仕事をしているせいなのかどうかわからないんだけど、「一緒にやりたいです」「同じようなことをしたいです」という人から連絡が来たり、直接会いに来てくださる方、それから、実際にお手伝いをしてくださる方も多い。年間で20人くらいだと思うので、この6年で100人は超えるだろうか。

そうして、その中で、1年とか2年とか8年とか(一番長い人が8年)、継続してお手伝いをしてくださったり、ご自身の活動として支

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「尊敬している」という言葉に対するもやもや

「尊敬している」という言葉に対するもやもや

・今年に入ってから3か月も経ってないんだけど、もう20人以上から「尊敬してます」って言われたんだけどさ(飽きた。別の表現ってないものかね)
・「尊敬してます」って言葉が安すぎませんかね
・言葉の定義や感覚は人それぞれの部分があるにしてもさ。
・私が尊敬する人(師匠と定めた人)は、ビートたけし師匠と立川談志師匠で、師匠が「今エベレストの頂上にいるから、今から来い」と言われたら行くんだよ。たぶんエベレ

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依存しないこと。依存させないこと。

依存しないこと。依存させないこと。

あんまり知られてないかもしれないんだけど、うちは日常的に生活困窮とかひとり親世帯への食糧支援もやっていて、その点では、子ども食堂とそんなに変わらないんだけど、うちには人は殺到しないのね。

最初はね、困ってるんならどうぞ、とあっさりお渡しするんだけど、2回目以降は、その人の話をしっかり聴いて、どのくらいのものが必要なのか、これからどうすればその人たちがより良くなるかを一緒に考えるからなの。

もう

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ちゃんとやっているところにお金をください(2021年3月11日にFacebookに投稿したものを再掲)

ちゃんとやっているところにお金をください(2021年3月11日にFacebookに投稿したものを再掲)

対面による相談500件超、訪問による相談300件超、電話・SNSによる相談応答(送受信)件数は統計とってないけど1万件を超えていると思う。

これらは、NPO法人ルネスかごしまが2020年4月から2021年3月までに受けた相談件数です。

電話・SNSによる相談は鹿児島県障害福祉課からの助成(地域自殺対策事業)を、7~9月、10月~3月まで合計110万円いただいていますが、それ以外は、交通費、人件

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NPO法人ルネスかごしまのカウンセラーになるには

NPO法人ルネスかごしまのカウンセラーになるには

カウンセラー志望の人にとって、どうもこの、クライアント(相談者さん)と話ができる(相談を受ける)機会って一種の花形みたいに思っておられる方が多いみたいで、ひだまりカフェのボランティアを希望される方の中にも、お茶を淹れたり、挨拶をしたり、よく来られる方のお話相手をすることがつまんなくなってきて、「私にもカウンセリングをさせてください」とか、「私はできるのに、どうしてさせてくれないんですか」とか、「谷

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私にとっての最後の仕事

私にとっての最後の仕事

女性学(ジェンダー・フェミニズム)の第一人者であるところの、上野千鶴子さんは10年ほど前のころだろうか、「男性」の女性学研究者に向けて、割と厳しい目(ご意見)をお持ちだったように見受けられる(実際にその種の発言もしている)。

それは、「女性学を作ってきたのは私たちだ」という自負、「自分たちのことは自分たちで決める」という決意、そして、「人のことに口出している暇あんのかよ」というスタンスだったよう

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うちには専門分野(専門とする領域)が無くてですね。

うちには専門分野(専門とする領域)が無くてですね。

NPO法人をやっていると言うと、「どんなことをやっているのですか?」と聞かれることがある。NPO法人が扱う領域は広いので、それも当然と言えば当然のことと言える。普段は「困っておられる方のお話をお聴きして、これからのことを一緒に考える活動をしています」と答える。実際に団体の活動内容を定義する「定款」にも、そのようなことを書いているからだ。(本当の実際には「この法人は、生きづらさを感じるあらゆる年代の

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教育者としてのカール・ロジャーズ

教育者としてのカール・ロジャーズ

【来談者中心療法】を確立し、近代(現代)カウンセリングの父ともいわれるカール・ロジャーズは教育者でもあって、そこでも「学習者中心(学習意欲のあるものが自発的に行う学びこそに意味がある、それ以外にはおおよそ意味は無い)」ということを言っていて、その意味で教師は「知識を伝える」のではなく、「学習意欲を促進するようなファシリテータ」であれ、ということを言っていたようだ。

その時にポイントになるのが、「

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見返りを求めない(だって、自分のためにやっていることだもの)。

見返りを求めない(だって、自分のためにやっていることだもの)。

私はFacebookやTwitterで、遠く離れた、会ったこともない人の投稿をシェアしたりリツイートしたりすることがある。よくある。場合によっては、行ったこともない町のラーメン屋さんが閉店したっていう投稿だったりして、そんな情報を求めている人が、私のフォロワーさんの中にいるのかどうかすらわからないものもある。「愛媛のポーカーバー、今オープンしました」とかね。

もちろん、シェアしたりリツイートした

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「自分にとって大切でない人の声は聴かなくていい」

「自分にとって大切でない人の声は聴かなくていい」

あらゆる人の声を聴くことが仕事の一部である私が、こういうことを言うと良くないのかもしれないけど(そうして、後述するけど、そのことの私の中での折り合いとしては、その人が私の「クライアント」であれば、「(仕事上)大切な人」であり、そうでない場合は聴かなくていい、という形でつけているのだけど)、こうして、人目に付く活動をしていると、いろんなことを言ってくる人たちが本当にたくさんいる。

その中には、箴言

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