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読んだ本、読みたい本。 漫画や本の話題多めの日のこと。
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2021年9月の記事一覧

詩と音楽と本と、猫

詩と音楽と本と、猫

谷川俊太郎さんの詩集『あたしとあなた』を読んで、はじめて泣いたのはいつだったろうか。ときどき読み返しては、そのたびにぐっと心の奥の方が揺れる。

それと同じではないけれど、同じように、おばけの全感覚祭のLIVE映像「まーらいおん」を聴いて、何度だってほろほろ涙。

歌も曲も表情も、空の色までもが、底無しにやさしいんだよなぁ。

一度だいすきになったものは、いつだって新鮮な感動を私に与えてくれる。

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あの本買っちゃいまして

あの本買っちゃいまして

話題の『東京の生活史』買っちゃった。
かわいくない値段に震えながらも、この魅力的な厚みと『断片的な社会学』の岸政彦さん編集のインタビュー集ってそりゃ買わないわけにいかないでしょうよ…と、数日考えて、いやこれは今買う!と決意し、本屋からの帰り、重くてひぃひぃ言いながら持ち帰った。

たまたま集まった聞き手の方が、たまたまひとりの知り合いに声をかけ、その生活史を聞く。それを持ち寄って、一冊の本にする。

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あまりにも美しいインドの絵本

あまりにも美しいインドの絵本

て、てててて手に入れたーーーー!!!
タラブックスの『夜の木』10刷!!!!

写真じゃ感動あまり伝わらないと思うけど、伝わってほしい。くう〜

紙漉きでつくられた黒い風合いのある紙に、手刷りのたっぷりとしたインクの盛り上がりと、配色の美しさ……

そしてなにより、インドのゴンド族アーティストの個性的な絵。トライバルアートと呼ぶそうだけど、この迫力と精密さ、奇妙さとかわいらしさの融合はデザイナー顔

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時間と瞬間という不思議

時間と瞬間という不思議

昨日は、国立国際美術館へ鷹野隆大さんの「毎日写真1999 - 2021」を見に行ってきた。

20年間毎日欠かさず撮り続けた写真、定点観測的に同じ場所で撮り続けた東京タワー、様々なものの影ばかり撮った写真などなど……

テーマやコンセプトから離れて、無目的に撮ってみたいと思っていた。そしてそれが集まったときに何が見えてくるのか、それを知りたいと思った。撮りながら考え、出来た写真を見てまた考えるとい

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小さくあり続けること

小さくあり続けること

『本を贈る』の中で矢萩さんが紹介していたインドの出版社「タラブックス」の本を今読んでいる。いい、いい、自分の中からも物作りの熱が、愛が湧き出てくる。

便利でなんでもある資本主義社会にいい加減つかれてきて、あとどれくらい新しいものを生み出したらいいの?と感じる日もある中で、タラブックスが大事にしている「小さくあり続けること」という考えがとても心に残る。

無理して長時間働かない、本当にいいものを自

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考えうる限りさいこうの休日

考えうる限りさいこうの休日

この2日間はというと、蔦屋書店に行ったこととBOOKOFFと古市に行ったことがメインで、あとは、だらだらごろごろ家で漫画や本ばかり読んでいたので、考えうる限りさいこうの休日なのではないか。

昼間はなぜか暑く、秋どこへやらという気持ちなのだけど、夜は匂いも気温もしっかり秋なので、嬉々として古市へ行く。

いつも夜の散歩がてら近所の古市に行くのが楽しみで、そんな頻度で行っていたら並ぶ本も変わらないよ

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秋に読みたい本

秋に読みたい本

今年の夏は、かなりたのしい読書の日々だったので、それをさらに盛り立てるべく秋も読みたい本を選書してみた。
相変わらず、すべて読めるかどうかは分からないけど。

まずは…ついに、わたしの元にも「プルーストを読む生活」がやってきた。
この厚み、この質感、興奮せずにはいられない……わたしもゆいなさんを追って、秋から毎日すこしずつ読もうと思う。

トリスタン・グーリーの「日常を探検に変える」は、すでに読み

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