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#親

「教える」の多くは幼児的欲求?

面白い体験を伺った。とある女性が初めてテレビゲームをやってみたら、普段からやってる息子が「そこはこうしたほうがいい」「次はこうなるから気をつけて」と教えてくれて、かなりうっとうしかった、と。他方、やったことのない夫は一緒にドキドキしながらうまくいくと驚いてくれて、嬉しかったという。

その経験から、人間には教えたがる本能があるのではないか、という指摘がなされていた。これは大変面白い話だと思う。教え

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目標から逆算し、先回りされると意欲を奪われる

私の塾は基本、成績のあまりよろしくない生徒が来ていたのだけれど、たまに勘違い(?)した親が、ものすごく成績の良い子を連れてきて「お願いします」と言ってくる場合があった。中学受験に失敗し、高校受験で挽回したい、という熱意を母親が持っていた。面接のとき、母親は子どもに語りかけた。

「あなた、同級生の○○ちゃんが合格して、泣いて悔しがったでしょう?高校受験で挽回する、って誓ったじゃない!?○○ちゃんは

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自分「が」主語になると、不器用になる

最近どうしたわけか、教育系雑誌から取材をよく受ける。私が教育者というわけではなく、農業研究者であることを知ったうえで。なんとも不思議な気分。
たぶん、私の表現も悪かったのだろうけれど、取材を受け始めた当初、上がってきた原稿で気になる傾向があった。

「先生が~してあげる」「先生は~すべきである」「先生は~であるべきである」あるいは、先生が親に置き換わっていたり。これらの表現の何が気に入らないかとい

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よい上司、よい親という呪い

よい上司になろう、よい親になろうとすると、なぜか私たちの言動はチグハグでぎこちないものになる。よい上司とは、を論じてる記事や本を読み、それをその通りまねようと「よい上司変身パーツ」を装着してスーパー上司になろうとするが、ことごとく的外れな言動になる。なぜだろう?

それはおそらく、自分ばかり見ているから。自分が周囲から、部下からどう見えるか、その外面的な見え方ばかり気にするからだ。これは無理もない

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幼児化する上司と大人の上司

人の上に立ったり親になったりすると、人間は一部幼児化する面があるらしい。
赤ちゃんは泣くことで、腹を満たすのも下の世話をしてもらうのも親にやってもらうという、自分の意のままになる時期を過ごす。ところが幼稚園・保育園あるいは小学校で。

自分の意向が全く通らない他人と出会う。やがて、他人は自分と同じような存在であり、他人を意のままに動かそうなんて無理な話なんだ、と理解する。
他人をどうこうしようなん

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