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平尾のブログ

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#ストレス

 「身心」と「心身」の違い(934)

「身心」と「心身」の違い(934)

皆様は、「心身の健康」のことを「身心の健康」と書く、と言ったら、どのように思いますか。結論から言うと、漢字文化の日本の観点から見ると、歴史上は中国における用法としての「身心の健康」が正しいのです。たとえば、「心身ともに疲れる」を中国語翻訳してみると、「身心倶疲」のように変換されます。すなわち、中国ではほとんどの場合「身心」が使われるのです。なお、「身心」は日本語発音は「しんじん」と発音します。

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人道に基づいた行動とはどのようなものか(933)

人道に基づいた行動とはどのようなものか(933)

人類は戦争のたびに、大きな悔いを省みるようです。国際赤十字は、戦争で放置されていた負傷者対策の行動を行うために1864年に組織化されました。以降の長い活動の中から生まれたのが、1965年の「赤十字7原則」です。その内容の中心をなすのが、「人間の生命は尊重されなければならないし、苦しんでいる人は、敵味方の別なく救われなければならない」という「人道」です。残りの6つは、「人道」の原則を実現するために必

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正しい生き方のための方法(932)

正しい生き方のための方法(932)

人間誰しも、できることならば正しい生き方をしたいと思っていることでしょう。仏教では、その生き方を八つ挙げています。それを「八正道」と言います。それらは、ビジネスの世界にも一般生活の中にも適用できるものばかりです。今回は、どのように生きるかを、例示とともに見ていきたいと思います。

ものごとを説明するときには、最初に結論または最も大切なことを言うのが一般的です。その意味で、正しい生き方の第一に来るの

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「真理の奥深い智慧」を得る(931)

「真理の奥深い智慧」を得る(931)

前回の#930「暗闇の中に光を見る」で、人々は本来「般若の智慧」(仏の智慧、真理を示す奥深い智慧)を有していると述べました。では、その般若の智慧に気づくために何をすべきかを述べてみたいと思います。

まず念頭に置くことは、貪(むさぼ)り欲する気持ちを捨てて、お互いに見返りを求めない応分の施し(慈愛の言動)をしなければならないというこです。なぜならば、私達は生かし生かされているからです。

そして次

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暗闇の中に光を見る(930)

暗闇の中に光を見る(930)

私達は「何をしていいか分からない」とき、暗闇の中を歩いているかのように感じてしまいます。暗闇とは、乱れてしまって収拾がつかないことを意味しています。向かう方向が見えずに、途方にくれるのです。そのような時、いったいどのようにすれば光明を見出すことができるのでしょうか。

実は、多くの人は光を探して出口を見つけようとするものです。そのときに頼りになるのが自分自身なのです。自分自身に「どうすればいいか」

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自律神経失調症とは(929)

自律神経失調症とは(929)

活動する神経といわれる交感神経と休む神経といわれる副交感神経という二つの神経からなる自律神経は、体内の環境を整えるためのものです。過度のストレスや不規則な生活習慣などによって交感神経と副交感神経のバランスが乱れると、心身に不調・症状が現れます。それを「自律神経失調症」と言います。多くの場合、検査で明確な疾患異常が認められないにもかかわらず、各部位に痛さを感じたり、疲労感を感じたり、食欲不振に陥るな

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5大疾病(しっぺい)の中の精神疾患 (928)

5大疾病(しっぺい)の中の精神疾患 (928)

私達の周りで多く見られる疾病は、5つあることを知っているでしょうか。おそらく、「がん、脳卒中、糖尿病」くらいは言えるかと思います。実は、さらに「急性心筋梗塞、精神疾患」をプラスして「5大疾病」と呼んでいるのです。(精神疾患は後に追加されました。) これらは、「患者数が多く、死亡率が高いなど、緊急性が高いもの」などの基準で決められ、どの都道府県でも対応を検討する疾病ということです。

さて、患者数は

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「心」「技」「体」のバランス(927)

「心」「技」「体」のバランス(927)

世の中すべて、生かし生かされています。
ということは、ある一つのことだけが突出していても良くなく、互いにバランスが取れていて始めてうまくいくというものです。個々人の身体も同様に、「心」「技」「体」がバランスが取れていることが重要なのです。

「心」は、感情が大きく揺れること無く平静でいることが重要です。

怒り、恐れ、喜び、悲しみ、焦りなど一時的な激しい感情は、生理的・身体的変化を引き起こします。

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体質改善の考え方(926)

体質改善の考え方(926)

体質改善については、いろいろなところで述べられています。今回は、わかりやすく6つのタイプに分けて述べてみたいと思います。(主として、漢方をベースに述べます。)

なにごとも、多すぎたり(過多、または巡りが悪い)、少なすぎたり(過少、または不足)するような極端な生活は褒められるものではありません。体質については、血液と血液以外の水分、および生の(生きる)エネルギー(気)の三分野で考えるとわかりやすく

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気の乱れが心身の不調につながる(925)

気の乱れが心身の不調につながる(925)

人の心身の不調は、何らかの部位の損傷や、精神的なバランスの崩れから起こります。要するに、人を構成する要素のどれかがバランスを崩すことで不健康になるのです。

人間の身体は、地(堅固)・水(湿性)・火(煖性)・風(動性)の4つから成り立つ、と仏教では記しています。その詳細は別の機会に譲り、今回は東洋医学の3つの要素から成る説について述べてみたいと思います。その3つとは、

 「気(き)」:生命活動を

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 「基本の基」と「基本の気」(924)

「基本の基」と「基本の気」(924)

よく「基本の基(き)」が大切などと言います。基本のキとも表記されることがありますが、その意味は「ものごとの手始め」ということになります。ものごとの基本をおろそかにすると、ある程度のところで伸び悩むことになってしまうということです。

さて、同様の発音ですが、「基本の気」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

ここで言う「気」とは、中国の道教や漢方医学での用語の一つであり、「不可視であり、流動的

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本当に基本となる教え(923)

本当に基本となる教え(923)

私達の生活は、「このようになっているのはどうしてか」「どうすればよいか」を考える繰り返しなのではないかと思っています。例を挙げて示すと、次のようになります。

1. 現在を眺めると、次にどうなればいいかという目標を考えるようになる。
  ビシネスの世界では、何年後かにどのようになりたいかというビジョン
  を考える。

2. どのようになるかという目標に対して、現時点の状況はどうなっているか
 

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健康は最上の利益である(922)

健康は最上の利益である(922)

世界のほとんどの国では、国民の健康を第一に願っています。幸せに生活していくときの第一条件が健康なのです。2500年前の釈尊も、「健やかさはこの上もなき利益である。足ることを知るのが極みのない財産である。信頼することこそ例えがたき親族である。精神的自由は誠に最上の幸福である」というように健康を第一に挙げています(法句経より)。そこで今回は、「健康」の意味を取り上げてみたいと思います。

まずは辞書に

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  「あざと可愛い」の現代的な意味(921)

「あざと可愛い」の現代的な意味(921)

「あざとい」と「可愛い」を合わせた「あざと可愛い」は、一般的には抜け目なく可愛く魅力的に振る舞う女性のことを意味します。男性から女性にアプローチする時代から、女性もまた男性にアプローチするのがありうる時代になってきています。

 [注]  「あざとい」は「小聡明い」と書き、図々しく抜け目がないこと。
    「可愛い」(かわいい)は、愛らしく魅力があること。

ここで、「小聡明い」は「聡明」が入っ

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