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人道に基づいた行動とはどのようなものか(933)

人類は戦争のたびに、大きな悔いを省みるようです。国際赤十字は、戦争で放置されていた負傷者対策の行動を行うために1864年に組織化されました。以降の長い活動の中から生まれたのが、1965年の「赤十字7原則」です。その内容の中心をなすのが、「人間の生命は尊重されなければならないし、苦しんでいる人は、敵味方の別なく救われなければならない」という「人道」です。残りの6つは、「人道」の原則を実現するために必要となるものです。

今、ここで赤十字の人道に基づく行動を考えることは、私達にとっても有意義なものと言えるでしょう。
赤十字7原則は、次のように階層付けられています。最初が三角形の頂点であり、3つ目が底辺となるイメージです。

「人道」(Humanity) 「公平」(Impartiality)      
    <=7原則中の実質的な基本原則であり、目標

「中立」(Neutrality)   「独立」(Independence)     
      <= 運用上の原則であり、「ツール」となるもの

「奉仕」(Voluntary Service) 「単一」(Unity) 「世界性」(Universality)   
     <= 赤十字組織の土台となり、上記の4原則を支えるもの

人道は、「生命と健康を守り、人間の尊重を確保する」ことを目標としています。平和に貢献するものです。
公平は、困苦を最優先として、いかなる差別もしないことを目標としています。ダイバーシティの典型例です。

中立は、政治、人種、宗教または思想上の紛争には参加しないとするものです。
独立は、該当の国の補助として働くが、赤十字の原則に従った行動をするとしています。

奉仕は、利益を求めない奉仕的救護組織であると宣言するものです。
単一は、分岐する組織は無く、ただ一つの赤十字社しかありえないとするものです。
世界性は、赤十字は世界的機構であり、各国の赤十字社は同等の権利を持ち、相互援助の義務を持つというものです。

今一度、赤十字の精神を噛み締めたいものです。

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