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【エゴと真我、二人の自分?】

【エゴと真我 二人の自分?】

私たちの心の中には、

『エゴ』と『真我』

の二人の自分が存在しています。

『エゴ』とは、

『我(が)』のことです。

『我が強い』 

『我を張る』 

『我を通す』 

の『我(が)』 

です。

『利己的、自分勝手、自分のことしか考えない、自己中心的自我』

のことです。

『小我』とも言います。

一方、

『真我』とは、

スピリット(不滅の意識体)のことです。

『大我』とも言います。

本当の私の心、

本心(真心)です。

英語では、

ハイヤーセルフと言います。

この真我(スピリット)について、

中村天風師は、著書 

『運命を拓く 天風瞑想録』 (講談社文庫) 

の中でこう述べています。
(50頁~52頁)

「 現代の人間は、

肉体が自分であると思っている人が多いのではないか。

しかし人間というものは、

その正体をつきつめていくと、

何も見えない、

また感じない、

霊魂という気である。

その霊魂が、

現象界に命を活動させるために、

その活動を表現する道具として肉体と心が与えられている。

いわば画家のもつ絵筆、

大工の持つ鉋と同じようなものが、

命に対する肉体であり心である。

これを正しく理解し、

正しく応用した人のみ、

その命に、

限りない強さと、

喜びと、

安心と、

平和とが与えられる。

しかしこのありがたい事実が我々の生命の中にあるのに、

多くの人は、

命というとすぐ肉体を考えるために、

そこで大変な間違いを犯してしまうことになる。

そもそも生きているという不思議な命の力は、

肉体にあるのではなく、

霊魂という気の中に霊妙な働きを行なう力があり、

それはあたかも回っている扇風機にそれを回す力があるのではなく、

電気がこれを回しているのと同様である。

この例でも人間の命の力を正しく理解できるはずだが、

人間だけは、

肉体それ自身に活きる力があるように思うところに大変な間違いがある。

(中略)

したがって人間はまず第一に、

『人間の生命に与えられた活きる力というものは、

肉体に在るのではなく、

霊魂という気の中にある』

ということを、

正しく、

はっきりと理解する必要がある。

これが最も正当な自己認証である。」

霊魂(スピリット)が私たちの本当の心です。

エゴは、

『本当の自分』 

ではありません。

思考が創り出した

“幻想”

です。

全世界4600万読者を持つ“スピリチュアル・マスター”ウエイン・W・ダイアー博士は、著書 

「『いいこと』 が次々起こる心の魔法」 
(訳者 渡部昇一 三笠書房 知的生き方文庫) 

の中で、

霊魂(スピリット)について次のように述べています。
(23頁~25頁)

「 精神性の段階に至った人間は、

この地上が仮の宿にすぎないことに気づいている。

そして自分がもはや競技者、

戦士の段階はもちろん、

奉仕者の段階とも無縁になったことを知るだろう。

今の自分は、

無限の力を秘めた永遠不滅の宇宙エネルギーが、

肉体という仮の器に宿った状態なのだという真理に目覚めるのだ。

また、本当の意味での死というものは存在せず、

すべての物質は、

絶え間なく変転し続けるエネルギーの仮相だと認識するようになる。

自分が肉体に宿った魂であることを知った者は、

自己の内面に強く惹かれるようになる。

また、恐れの感情がなくなり、

物理的な世界への執着が薄れ始める。

世界を客観的に眺められるようになり、

新たな意識の次元に至るのだ。

自己の内面にある無限のエネルギーは、

あなたの中にだけ存在するのではない。

それはすべての物質に宿っており、

過去も含めて、

この世に生まれてきたすべての人々の中に存在する。

精神性の段階に至ると、

このことを実感できるようになってくるのだ。

(中略)

精神性の段階に至ると、

それまで信じ込まされてきた常識にとらわれることはない。

そして、

自分がある目的を持ってこの世に生まれてきたことを認識するようになる。

『この世界にありながら、

この世界の一部ではない存在』

と私が呼ぶような境地に至るのだ。

あなたの本質であるエネルギー(霊魂や魂と言い換えてもいい)

は、決して死滅することはなく、

過去にも真の意味での死というものは経験していない。

(中略)

左脳で合理的にものを考えるように訓練されてきた私達は、

人が死ぬと霊魂は消滅するものだという観念を押しつけられてきた。

しかし、

エネルギーが消えてなくなることはない。

崇高なる自己とは、

今あなたの内にある霊魂そのものなのだ。」

私たちの本質は、

肉体ではなくて霊魂(スピリット)です。

これが正当な自己認識です。

このことを正しく理解した人のみ、

安心立命の境地に達することができます。

しかし、

ほとんどの人がこれを理解していません。

そのため、

エゴによる理知的煩悶に七顛八倒する羽目に陥ります。

自分の中に 

『二人の自分』 

がいることについて、

世界有数のスピリチュアル・マスターであるエックハルト・トール氏は、著書 

『さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』 
(監修者 飯田史彦 訳者 あさりみちこ 徳間書店) 

の中でこう述べています。 
(14頁~18頁)

「 三十歳になるまで、

わたしは、

たえまのない不安やあせりに、

苦しんでいました。

自殺を考えてしまうことも、

たびたびでした。

いまになってみると、

まるで、

その頃の自分の生活は、

見知らぬ他人の人生か、

自分の過去生のようにさえ思えるのですから、おかしなものです。

わたしが二十九歳になってまもない、

ある晩のことでした。

夜中に目を覚ますとわたしに

『絶望のどん底だ』 

という思いが、

おそいかかってきました。

こんな気持ちになることは、

当時のわたしにとって、

珍しいことではありませんでしたが、

この時ばかりは、

ふだんにもましてその絶望感は強烈でした。

死んだように静まりかえった夜に、

暗闇の中で、

ぼんやりとうかびあがる家具の輪郭、

遠くからかすかに聞こえてくる、

汽車の音・・・・・・

なにもかもが不自然で、

氷のように冷たく感じられました。

そして、

あらゆるものの存在が、

無意味なことのように思われました。

この世のすべてを、

呪ってやりたいほどでした。

しかも、

このわたし自身こそが、

もっとも無価値な存在のように感じていました。

『こんな悲惨な人生を歩むことに、

いったい、

なんの意味があるというのか?

どうして、

これほど苦しみながら、

生きていかなければならないのか?』

わたしの中にある 

『生きよう』 

という本能は、

『もう存在したくない、

いっそのこと消えてしまえたらいいのに』、

という悲痛な願いに押しつぶされていたのです。

わたしの頭の中を、

『こんな自分と生きていくなんて、

まっぴらごめんだ!』 

という思いが、

ぐるぐると回っていました。

すると突然妙なことに気づいたのです。

『自分はひとりなのか、

それともふたりなのだろうか?』

こんな自分と生きていくのが嫌だとすると、

『自分』 

と 

『自分が一緒に生きていきたくないもうひとりの自分』 

という、ふたりの自分が存在することになります。

そこでわたしは自分に言い聞かせました。

『きっと、このうちのひとりが、

【ほんとうの自分】なのだ』

この時、わたしは、

頭の中でつぶやいていたひとり言が、

ピタリとやんでしまうという奇妙な感覚に、

ハッとしました。

(中略)

運命の出来事が起こったあの夜、

わたしの苦しみは、

限界に達していました。

そのため、

わたしの意識は、

『自分は不幸で、どうしようもないほどみじめなのだ』 

という思いを、

完全に捨て去るしかありませんでした。

このような思いは、

もともと、

思考のでっち上げにすぎません。

この捨て去り具合があまりにも徹底的だったので、

『にせの自分』 

はとつぜん空気を抜かれてしぼんだ風船のように、

ぺしゃんこになってしまったのです。

そこに残ったものこそが、

『わたしの本質』 

であり、

永遠の存在である 

『ほんとうの自分』 

なのでした。

その時のわたしは、

人間、生き物、創造物など、

どんな呼び名でもくくることのできない純粋な 

『意識』 

でした。」

エックハルト・トール氏が語る純粋な意識こそが、 

『真の自分』 

則ち 

『真我』 

です。

心の中に 

『真我』 

が存在していることについて、

世界的スピリチュアル・マスターであるディーパック・チョプラ博士は、著書 

『ゆだねるということ(下)』 (住友進=訳サンマーク文庫)

の中でこう述べています。  
(33頁~34頁)

「 あなたには、

異なるふたつの面があることに気づいてください。

あなたの耳が音を聴き、

脳が音を音楽として理解しています。

しかし、

それは音楽を聴く仕組みにすぎません。

聴くという意味をじっくり考えた場合、

実際に音楽を聴くように、

あなたを仕向けているのは誰でしょう?

いつも心のなかにいる沈黙の観察者、

沈黙の聴き手に気づいてください。

この人物はあなたの内面ばかりでなく、

周囲の空間にも存在する、

思考や感情を超越したあなた自身の一部です。

この部分は疲れることを知らず、

眠りもしません。

破壊することもけっしてできません。

この沈黙の観察者がいつも存在していることに気づいてください。」

私たちの心の中に 

『エゴ(小我)』 

『真我(大我)』 

の二人の自分が存在しています。

『エゴ(我)』 

を取り除き、

『真我』 

を発現させれば 

『神(造物主)』 

に近づけます。

これについて、

作法家でCSコンサルタントの三枝理枝子さんは、著書 

『人間力のある人はなぜ陰徳を積むのか』 

の中で次のように述べています。 (80頁)

「 神社にお参りにいらしたとき、

本殿や拝殿に 

『鏡』 

が置かれているのを目にしたことがないでしょうか。

古より鏡は、

自分の姿を映し、

正しい動きや形に修正したり、

姿を確かめるために使われてきました。

それだけでなく、

心の状態も映し出すものと信じられてきたのです。

『かがみ』 

の 

『が(我)』 

を取ると 

『かみ(神)』

になるという教えから、

手を合わせる際には 

『我を取るように』 

と言われてきたようです。」

『我』は

造物主がつけてくれたものなので全否定する必要はありません。

『真我』を発現させるために、

『我』 

をコントロールすればよいのです。

では、

具体的にどうすればよいのでしょうか?

エックハルト・トール氏は前述の本の中で、

真我を発現させる秘訣を、

次のように述べています。 
(30頁~35頁)

「 自由への第一歩は、

自分の思考は、

『ほんとうの自分』 

ではない、

と気づくことからはじまります。

そう気づくと、

『思考を客観的にながめる』 

ことができるようになります。

思考を客観的にながめると、

高次の意識が活動しはじめます。

思考をはるかに超えた、

果てしない 

『知性の世界』 

が存在することや、

思考はそのごく小さな一面にすぎないことにも、

気づきはじめます。

さらに、

『ほんとうにかけがえのないもの』 

が、見えはじめます。

それは、

思考とは別の源泉からわき上がる 

『美しさ』、

『愛』、

『創造性』、

『喜び』、

『心の平安』 

です。

その時あなたは、

『わたしはやっと目を覚ましたのだ!』 

と思うはずです。

(中略)

思考を客観的にながめていると、

その行為をしている、

『ほんとうの自分』 

の存在に気づきます。

『ほんとうの自分』 

に気づくと、

意識は新たなレベルに到達します。

勝手気ままに活動していた思考はパワーを失い、

『ほんとうの自分』 

のしもべになります。

これが、

無意識的な思考活動を終わらせる第一歩です。

思考がおしゃべりをやめると、

『無心状態』 

が生まれます。

最初のうちは、

無心状態は、

ほんの数秒間しかつづかないかもしれませんが、

心がけ次第で、

だんだんと、

長くつづくようになります。

無心状態の時には 

『心の平安』 

を実感するはずです。

これが、

ふだんは思考の雑音によってかき消されている、

『大いなる存在』 

との一体感なのです。

この状態は、

本来人間にとって、

ごく自然な状態であるはずです。

経験をつめばつむほど、

平安の度合いは、

よりいっそう深まっていきます。

この度合いには、

限界がありません。

しかも、

同時に自分の内奥から、

魂の喜びがわき上がるのを感じるでしょう。

これが 

『在ること』 

の喜びなのです。

(中略)

『思考を客観的にながめる』 

以外にも、

無心状態をつくる方法が、

いくつかあります。

意識を100パーセント 

『いま』 

に集中させて、

思考活動を遮断するのも、

そのひとつです。

意識のすべてを 

『いま、この瞬間』 

に向けてみましょう。

そうすれば思考活動をストップでき、

意識が鋭敏であると同時に、

考えごとをしていない 

『無心状態』 

になれます。

このエクササイズは、

満足のいく結果をもたらすはずです。

また、

これが瞑想の極意でもあるのです。 」

エゴをコントロールするための鍵は、

思考を俯瞰することです。

今何を考えているのかをチェックするクセをつけましょう。

自分を見ている自分を意識するという感覚です。

過去に囚われていないか、

未来を思い煩っていないか、

今考えていることは建設的・発展的・創造的なものか、

つねにチェックしましょう。

今に意識を集中する訓練をしましょう。

エゴを抑える技術について詳しく知りたい方は、

『さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』 
(エックハルト・トール著 徳間書店) 

をぜひ読んでください。

わかり易く説かれています。

非常に評価の高い名著です。

超おすすめです。

ということで結論はこうなります。

(結論)
「 『エゴ』 をコントロールして、『真我』 を発現させよう!」

『運命を拓く 天風瞑想録』
(著者 中村天風 講談社文庫)

「『いいこと』が次々起こる心の魔法」
(著者 ウエイン・W・ダイアー 訳者 渡部昇一 三笠書房 知的生きかた文庫)

『さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』
(著者 エックハルト・トール 監修飯田史彦 訳者 あさりみちこ 徳間書店)

『ゆだねるということ(下)』
(著者 ディーパック・チョプラ 訳者 住友進 サンマーク文庫)

『人間力のある人はなぜ陰徳を積むのか』
(著者 三枝理恵子 モラロジー道徳教育財団)







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