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2024年4月の記事一覧

「外」とは何か?分析哲学入門(パトナム、ブランダム、入不二基義)

※2024年度新歓発表原稿

序.「外」とは何か?

何かに閉じ込められている、という直感はごくありふれたものだろう。言葉に出来ない窒息感に苛まれた際、当然に、何をすれば私たちを閉じ込めているものから出ることが出来るのか、私たちはいかにして「外」に到達できるのかが問われることになる。「外」に触れたという決定的な体験をしたとしても後から振り返ればそれが本当に外であったのかは分からなくなってしまうから

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”心”の表層を剥がしていくと -中沢新一著『精神の考古学』をじっくり読む(2)

”心”の表層を剥がしていくと -中沢新一著『精神の考古学』をじっくり読む(2)

ひきつづき中沢新一氏の『精神の考古学』を読みつつ、ふと、松長有慶氏による『理趣経』(中公文庫)を手に取ってみる。かの理趣経、大楽金剛不空真実三摩耶経を、かの松長有慶氏が解説してくださる一冊である。

はじめの方にある松長氏の言葉が印象深い。

苦/楽
大/小

何気なく言葉を発したり思ったりする時、「その」言葉の反対、逆、その言葉”ではない”ことを、一体全体他のどの言葉に置き換えることができるのか

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Y=Mが分かると世界の真実が分かる

Y=Mが分かると世界の真実が分かる

アルフレッド・マーシャル(新古典派経済学の完成者で代表。1924年7月死去。ジョン・メイナード・ケインズの先生)という,ケンブリッジ大学で教授を務めたイギリスの経済学者がいた。
彼がM=kpY(Y=M)という数式を作った。
このY=Mは何なのかという事を解説する。
なぜなら,このY=Mが何なのか理解できれば,世界を動かすアメリカ経済学の欺しと,ソコから連なる今の日本の政治(政策)の間違いだけでなく

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