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フェティッシュについて
ここでいうフェティッシュというのは、略して「フェチ」と呼ばれるいわゆる性癖のことではなくて(いや語源的には同じなのかもしれないが……)漢字で「物神崇拝」と書かれる、モノに特別な信仰心を見出してしまうような心性のことだ。
フェティシズム | 現代美術用語辞典ver.2.0
https://artscape.jp/artword/index.php/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%
「セカイの狭間」を超える声
2024年1月13日、代々木第一体育館で行われたKAMITSUBAKI STUDIO所属のバーチャルシンガーグループ・V.W.Pのライブ『現象II』を現地で観覧する機会を得た。そこで筆者は下記のような〈セカイ系〉的とも言えるような歌詞が、切実さを伴って大勢の観客に届いている光景を目の当たりにしたのだ。
こうしたリリックが歌い手の実存を伴ったものとして響くのは、私たち(バーチャルシンガー)とあなた
コロナの時代は楽しかった
正直に言おう、コロナの時代は楽しかったと。
外に出られないからこそ、個人が「声」をメディアにできるClubhouseやTwitterスペースが盛り上がって、ポッドキャストなんかも面白かった。VTuberの長時間配信を観るようになったのもこの頃だ。
直接のコミュニケーションには積極的でない人間でも、趣味を同じくする人と交流するのが簡単になった。全員が同じ土俵の上に立つようになったからだ。また、そ
「ぽんぽこ24」と分散型SNS、あるいは月ノ美兎という特異点について
最近は「Twitter」の終末に接して御多分に漏れず「分散型SNS」のことを調べていて、なかなか難しい概念だなと頭を悩ませていたのだが、ふと、これは「ぽんぽこ24」に近いのではないか? と思ったのだった。
8月20日夜に本年度版が無事終幕した「ぽんぽこ24」は、個人勢VTuberの「甲賀流忍者ぽんぽこ」と「オシャレになりたい!ピーナッツくん」のコンビ「ぽこピー」による2018年から開催されている
プラットフォームの「外部」はあるのか
思えば改名騒ぎのずっと前から「Twitter」の外側で見聞きしたコンテンツに関する言及をしても思ったような反応が得られない感覚はあって、具体的には聴いた音楽や見た展覧会の感想なのだが、「Twitter」というプラットフォームの求める共時性とはまったく離れた基準で触れるコンテンツを選んでいるがゆえに、そこで息をしている人々には引っかかりがない。有害というわけではないが、純然たる背景として、他の人のタ
もっとみる「かつてTwitterと呼ばれたSNS」で日常のつぶやきを止めたわけだけど、どうにも体調がすぐれない……何か澱のように溜まっていくものがある。慣れる日は来るのだろうか。
Fediverseについて勉強。単にサーバーと説明されているものは「仮想」サーバーで、インスタンス(実体)という語が当てられることもあるのはそれが理由、ということなど理解。アカウントを取得したBlueskyは、Fediverseの宇宙外にいるということも…
「Twitter」が「X」になったことで、文字通り(シンボルマーク通り?)「Twitter的なるウェブサービス」が名前の重力から解き放たれて概念として確立されたのかもしれない、とも思う。「140字」「フォロー機能」「RT機能」「タイムライン」などからなる総体としての。