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解雇 林家三平師匠にも教えたいリストラ回避策。「クビになって、どうぉもスミマセン」 by転職定着マイスター川野智己

会社は、あらゆる手を使って社員のクビを切りにきます。後段では、リストラ回避策に触れています。

 1 クビを切る上司の葛藤

  「ああ、憂鬱だなぁ。」
 ボクの名前は、開高史郎(かいこうしろう:44歳)。
 龍拡散テレビのプロデューサー。
 え?憂鬱なのは、日曜日の夕方の人気長寿番組『昇天』を観ているからだろうって?
 他局のサザエさんの番組を観ているときじゃあるまいし。。
 さすがに、自分の担当番組を観ているときには憂鬱にはならないよ。

 分かってないんだよな。
 三ちゃん。
 自分のおかれた立場が。
 彼に、解雇を通達しなきゃいけないんだよ。
 「もう、来なくて良い」とね。(ため息)

 ライザップで自分のぜい肉を落としている間に、自分がぜい肉扱いされている立場が。分かってないんだよ。
 良い人なんだけどな。察しろよ。そこまで言わせるなよ。

  座布団が無い固い板の間でも適応できるように、足にタコ作ってるんじゃないよ。
 馴染むなよ。高座の板の間に。

 芸を磨けよ。二木ゴルフのクラブを磨いている暇があるのならさぁ。
 もう、頼むよ。

 ねぎし事務所のカヨコさんの威光もこの時代通用しないよ。
 根岸(海老名一家)や亀田一家、花田一家、ジャニーズ喜多川一家。
 もう、過去の人だよ。
 未だに、恐れられてるのは、台風一家(一過?)くらいだよ。
 
 ねぎしといっても、牛タンの外食チェーン店「ねぎし」のように、舌噛んでる場合じゃないよ。滑舌良くしなよ。ネタは噛むし。。痰(タン)が絡んでるんじゃないだろう?

  TV業界も広告収入が減って、厳しく費用対効果が求められてるんだよ。

 まあ、彼の姉さんの泰歯さんの言うとおり、確かに、他にも面白くないメンバーは居るよ。未だに、「あう~」って片岡千恵蔵や嵐勘十郎の鞍馬天狗の物まねをして、ラーメンすすってる後期高齢者だとかね。
 でも、あれはあれで名人芸なんだよ。

 いくらボクの名前が「かいこ(う)しろう」だといっても、ヒトを解雇したくないよ。憎まれ役なんてご免こうむるよ。まったく。

 彼の元義兄の金髪ブタ・・じゃなかった、大御所の小昼師匠にも昔から大きな義理(大喜利)があるんだよ。言いづらいよ。
 お姉さんも怖いしさ。フライデーにチャイナタウンへ連行されちゃうよ。

 本来は厳しいショータイム(昇太)の番組でありながら、こう楽な(好楽)仕事を続けてる彼に、こうゆう残念(小遊三)な話を、聞こう(木久扇)とさせることは、大変(たい平)なことなんだよ。エ~ン、楽(円楽)じゃないよ。

 誰かに頼んじゃおうかな。
「おーい。山田君!」
「へーい。かしこまりましたって、、嫌ですよ。明日は我が身なのに。」

 

2 会社の狙いは、本人に「辞めます」と言わせること

 いやはや、開高プロデューサーも辛い立場ですね。
 所詮、宮仕えの身ですから、利益重視の局の方針に逆らえず、嫌な役回りを引き受けざるを得ないのです。

 番組「昇天」とかけて、放送するテレビ局のモノ言う株主と解く。
 そのこころは、
 「ハゲタカ(歌丸師匠)が去っても、新たなハゲタカ(外国ファンド)が舞い降りるでしょう。」

 会社は、事業継続、利益創出が最優先です。人員整理も厭いません。
 トラブルを嫌う会社は、辞めさせる際に、あくまでも本人が主体的に退職したとの体裁を整えさせようとします。

 解雇不当だと争った挙句、会社が敗訴して、本人に職場に戻られたら、経営陣の赤っ恥だからです。そうなったら、「そんな不当な解雇をする会社なのか」と他の社員全員からの信頼をも失うことを恐れています。

 その意味では、内定取り消しの不当性を立証して入社した日テレの笹崎里菜アナや、八百長疑惑を裁判で払拭し復帰した大相撲の蒼国来などはレアケースなのです。

  まずは、標的としてロックオンした社員に対して、会社側が行うことがいくつかあります。ここでは、ロックオンされた社員の名前を、仮に宮雑魚(みやざこ)博之さんとしましょう。

 宮雑魚さんに対しては、まずは、急に言われなき厳しい指導が行われます。その際に、彼が反論でもしようものなら、確実にそれは記録されます。「反省が無い態度だった。よって、更生の余地はない。」
と断言する証拠として。

  その後は、彼に対して低い人事評価をしたのちに、閑職への異動や、降格・減給が行われることになります。
 そこで、彼が腐ったり、ふてくされたりしたら、これ幸いと、指導と低評価が更に繰り返し襲ってきます。陣痛のように繰り返し、そしてだんだんと強くなります。
これは、「再三の指導や、適職探しの為の社内異動を行ったにも関わらず、改善が見られなかった。もう、彼に与える仕事は無い。手を尽くした。」と、のちのち主張する為です。

 そうなったら、後々、異動や降格に関して不当だと争っても、その「証拠なるもの」を提示されて、「はい、終了!」となります。

 座席の位置も、仲間の座席の島から離れて配置です。会議からも外されて。昇天でいえば、来年のカレンダーから似顔絵が消えているようなものでしょうか。

 その後は、自分の境遇を察した本人から、耐えきれず、
「わかりました。もう辞めます」
 という一言を待つだけとなります。
 会社はそこまで追い込むのです。

 まるで、「わかりました。もう、ワクチン接種します」
 と、ノバク・ジョコビッチ選手の一言を待つ豪州政府の姿勢と同じです。

 三ちゃんは、そこの察しが出来なかったようです。
 だから、あんな自虐的な辞め方をしなければならなかったのです。
 
 有名な大御所タレントが降板する際にも、彼らの顔を潰さないように、それなりの理由を付けて花道を作ります。
 最近も、週末のニュースバラエティ番組で、超大物タレントが降板することになりました。一説によると、高額なギャラに見合う視聴率が稼げないからと言われています。要は、給与だけ高くて営業成績が上がらない中高年社員の首を切る構図と似ています。
 しかし、その場合でも、タレント本人から「夜の生放送は身体がきついから」と、局は、放送では言わせています。

 表向きは、あくまでも誰も傷つかない、誰も批判しない。
 海面上は、あくまでも穏やかな凪(なぎ)の状態で、皆、大人の対応に徹し、粛々と進められるのです。

3 それでも辞めない社員に待ち受ける「希望退職」

  希望退職制度とは、経営が傾いた際に、人員を削減する為に、一定程度、退職金を上乗せした条件を提示し、全社的に退職希望者を募る人員整理策のことです。

 しかしながら、ここから先は会社のズルいところです。
 有能な人材まで退職されては困るので、なんと「但し、会社が認める者に限る」との但し書きを付けているのです。
 一方、逆に、希望もしていないのに、わざわざ個別に声を掛けられる社員もおります。前述に書いてあるように、様々な嫌がらせでも未だに辞表を書かない社員のことです。個別に呼び出されて、「希望退職に何故応募しないのか」とプレッシャーをかけられるのです。

 そうです。いかにも、
 「開かれた自由応募です。応募するもにないも、本人次第です。」
 などと、宣言しておきながら、こんなことが裏では行われているのです。

  退職を希望しないならば、絶対に応じてはいけません。
 「考えてみます」などと回答しようものなら、会社側に期待を抱かせてし
 まいます。
  No is no.です。

 こう言ってください。
  「(希望退職に)応じるつもりはありません。二度と、この件で声をかけないでください」
 と、毅然として言い放つのです。
  そうすれば、仮に、再度会社側が声をかけてきたら、退職強要となり、逆に、会社側の責任が問われることになります。

  ところで、標的としてロックオンされた宮雑魚さんは、実際に、どんな面談をうけるのでしょう。
 そこには雨上がりとは到底思えない、暴風雨が待ち受けているのです。
 その具体的で生々しい会話の内容は、次回にご紹介いたします。

「それでは、昇天、今週はこの辺で。次週もお楽しみに!」
 ちゃんちゃか、すちゃらか、すっちゃんちゃん。。。。ぱふ!

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※毎回、ご一読いただき誠にありがとうございます。書き記した内容は、私川野が大手人材紹介会社の教育研修部長時代に、見聞き、体験した「実話」です。よって、個人名や企業名が判明しないよう若干の表現上の工夫をしたり、現代風にアレンジしております。何卒ご了承願います。


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