縁の切れ目の安堵感について|孤立から逃げたいわたし
こんな質問をいただきました。
■感情(怒り)をないがしろにすると余計に怒りは強まる
「私が以前から切りたい相手」というわけですから、あなたの怒りは相当なものなのでしょう。プレゼントが壊れたのは、相手があなたを見切ったというよりも、あなたの怒りが壊したのではないでしょうか。「気」は時空を飛ぶともいわれますが、力は近いところのほうがより強く働きますから。あなたの怒りが壊したと考えるほうが自然です。
それを「相手がようやく見切ってくれた」と思うのは、自分の怒りをないがしろにしているのではないでしょうか。せっかく自分の強烈な怒りが出てきたのに、それを自分のものにしようとしない思考は、あなたを苦しめている元凶かもしれません。
あなたの思考は「博愛」まで考えていらっしゃる。それはとても無理をしているように感じます。相当な怒りがあなたの中にたまっている感じがします。無理に頭を使って違う方向へ導こうとしているような気がします。
もしそうであるならば、自分の感情を思考でコントロールしようとせず、身を焼き尽くす感情を身体(こころ)で感じることです。自分の感情をないがしろにしないことです。
これは思考を離れるので、つらく感じることもあるでしょう。しかし本当の感情に出会うことができれば、そのとき初めて安堵するでしょう。それは怒りであってもそうなのです。
■孤立は怒りを拡大する
上のようなやりとりをした後、別な人から質問をいただきました。
この質問の回答については別の視点からラジオでも話しています。孤立から逃げる方法のご紹介です。節目でリセットしていく暫定的な方法です。具体的には節目とは進級、転職、アカウントを変えるなどです。
逃げるのもときには必要です。逃げつつ態勢を整える、恒久的な方法を模索する。
孤立から立ち直る恒久的な対策についてはラジオでは話していません。続けてこの記事をお読みください。
◇ガマンする人は孤立する
Musiさんの質問では「私が以前から切りたい相手との関係が切れて安堵している」ということですので、安堵が本音ではなく、怒りが本音だと回答しました。「切りたい」と思っているわけですから。その「切りたい」という自分の怒りをないがしろにしてはいけないということをお伝えしました。博愛という頭でひねり出した言葉をつかって自分の感情をふさぐのは、こころの平穏から遠くなるよとお伝えしました。ガマンしないで、ということです。
そして今回質問をいただいたferrite_FE20388 さんもガマンしてきた人なんですね。ガマンしてきた人は人間関係から孤立しています。孤独を楽しめていません。孤立しているからその人間関係から逃げたく思っています。
ですから進級などでクラスが変わると、一時的に孤立が解かれるので安堵するのでしょう。これはさきほどのラジオで話していることに通じます。暫定的な方法です。
◇孤立している人は親からも孤立していることが多い
ときおりやってくる「繋がりたい」という気持ちは、あなたのこころの奥のほうで沈静している気持ちの現れなのではないでしょうか。普段はそれを感じないようにしているけれど、ときおり何かの拍子にそれが頭をもたげてくる。
それはひょっとすると、つながることを諦めないといけない親に対しての気持ちなのかもしれません。孤立する人は、親との関係性でも孤立している人が多いからです。
親への期待が頭をもたげているのかもしれません。でもその期待は打ち砕かれることを知っているので、ちょっとだけこころがヒリヒリして、またその期待をこころの深い海の底に鎮めるのです。
まだ親をあきらめきれていないのですね。しかし簡単に親をあきらめるとはいいますが、その作業は途方に暮れる作業ではあります。毎日カウンセリングをしているとそれを私も実感します。
けれどクライエントさんがあきらめない限り、わたしもあきらめません。親をあきらめられるときは必ずやってくることを知っているからです。
◇親をあきらめるには孤独を楽しめるようになること
孤立する話から親をあきらめる話に移ってきていますが、孤立はそういう側面を持っているということです。ここを抜けていくには、ひとりの孤独を楽しめるようになることです。
この作業は難しいですね。しかし私は孤独は楽しいことを知っています。ですから、ソレアの質問箱でもブログでもカウンセリングでもいいので、孤独は楽しいことを実感していってください。
頭では実感できません。ではどうすれば?
日々の生活の中で、この寒い空気の中で、ひとりになってミカンなどを食べているときの時間の暖かみを感じてみてください。実感してみてください。
そこがスタートであり終着点です。
以下はいただいたコメントへの私の短いお返事です。
■孤立の安堵感についてのコメント
自分でガマンを自認している人は愛着がある人です。自認というと率先している感じですね。もう少し言い方を変えると、ガマンすることと不安や怒りがセットになっている人は愛着のある人です。
質問者さんの、「自閉する、自己主張は負荷になるので避ける、人や状況を全部知らなくてはという非現実的な意識」これらの行動をオートマチックにとるというのは、どことなく愛着に関して安定していない印象があります。
ガマンとは別もののような感じがあります。これが愛着障害的なものなのか、愛着不全的なものなのかは、あなたの生育歴を探っていかないとわかりません。例えば、状況を全て知らなければならないというのは、何らかのPTSDがあって周囲に過敏になっているゆえの行動処方であるのか、あるいは完璧主義によるものなのか、それによって違ってくるからです。いずれにしても愛着の何かはあるのでしょう。
あなたがひとりで時間を過ごしていてホッとしているのでしたら、スタート地点には立てているということです。それが終着点になるのは、スタートしてあなたが冒険に出てまたその場所へ帰還してくること。それが終着点になります。
冒険という過程を経て、あなたの背負っているものが書き換わるでしょう。時間の熟成を必要とします。そういう体験が必要です。こんな記事も参考になるでしょうか▽
▶いないことにしてきた自分とは|ようこそ、あなたのコンプレックス冒険物語へ
あなたが毎日ひとりの時間を大切にしていれば、あなたの孤独はそっとあなたに寄り添ってくれるようになると思います。孤独と旅について、よければお読みください▽
すぐに行動に移せるあなたは素晴らしいです。それは孤独の旅の始まりです。上のリンクの記事にあるように、曲がったことのない角を曲がる、そこからあなたの旅は始まるでしょう。グッドラック!
1人の孤独が楽しめるようになってくると、深い感情を理解することができるようになります。表層の浅い感情も深い感情も両方感じます。そして本音も建て前も忖度(そんたく)も、それぞれ感じます。
そしてそれぞれを使い分けて、人間関係を円滑に回していきます。
浅い感情と深い感情にはギャップはありますが、そのギャップを感じながら両方感じているのです。ですからひとりでいても、大勢でいても、安定してその時間を楽しむことができるようになります。
しかしどっちかというと、ひとりの孤独に勝るものはないのでしょう。(高間の個人的な意見です☺)
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