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月刊「まなぶ」連載 経済を知ろう! 第19回 日本企業の海外進出
日本企業の外国進出動向 経済産業省『海外事業活動基本調査』(2022年度実績)によって日本企業の海外進出の状況をみると、海外に進出した日本企業は、本社が6903社、現地企業で24415社が操業中で、現地の常時従業者は557万人です。これらの現地法人があげている純利益は過去最大の16兆500億円まで膨らんでいます。
大企業を中心に、日本資本は、日本全体の労働者の1割程度にあたる数の外国人を現地で雇
月刊「まなぶ」連載 経済を知ろう!第18回 円安の原因と影響
月刊「まなぶ」2024年6月号所収
円の実質実効レートが歴史的安値圏 外国為替市場で円安がつづいています。財務省による円買い・ドル売り介入も行われたようで、急激な円安はいったんは収まったように見えますが、円の水準が非常に低水準になっていることには変わりありません。
それぞれの国の通貨の為替市場における相場の評価を測る手段に、実効為替レートという指標があります。
これには名目ベースの指数と物価
アメリカ民主社会主義者の動向
月刊「社会主義」2024年3月号所収
4年ぶりの対面集会となったシカゴ大会 2023年8月4日〜6日にアメリカ民主社会主義者(以下、DSA)の2年毎の大会がシカゴで開催された。2021年はオンラインでの開催だったので2019年以来、4年ぶりにシカゴで約1000人の代議員を集めた開催となった。
DSAは政党ではなく社会主義を標榜する活動家の集団との位置付けであり、地域ごとに非営利団体の体裁をとり、
過剰資本の受け皿として財政赤字が拡大 - インフレ収束に向かう世界経済(2024年)
月刊「社会主義」(社会主義協会)2024年1月号所収
ロシアによるウクライナ侵攻のショックによって2022年春に大きな原油価格上昇が起きた。欧州への主な原油、天然ガス供給者であるロシアへの経済制裁が世界のエネルギー需給を逼迫させるとの懸念が広がったためであった。これに端を発したインフレ加速は、1年半を経過して世界的にはほぼ収束してきた。ウクライナでの戦闘状況はこう着状態で、問題は解決されていな