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マーケティング 人と社会の幸福を実現する

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#価値

「タイムパフォーマンス」を考える

最近、「タイムパフォーマンス」の考え方について、面白い記事を読みました。
それは、タイムパフォーマンスという考え方自体は悪いものではない。しかしタイムパフォーマンスでは得られない価値もある。例えば、5分の動画の感動を重ねても、映画のような120分かけて得る感動には及ばない、というものです。

なるほど、納得です。

実は少し前、自身のSNSで、資格取得の考え方について書きました。最近では、合格まで

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顧客が先か信念が先か

先日、ある会議で面白い質問を受けました。普段、僕が話していることについて、1つ1つは全て理解できるし納得できるが、いくつか矛盾を感じたとのことで。

このグループでは、今「どんな価値を提供するのか」という視点からスタートアップの計画を立てています。スタートの段階が特定の製品やサービスを作ろうというものではなく、異分野の優秀な人たちが集まり、何かしたいと考えたとき、提供すべき価値は何か(どんな社会に

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マネジメント 「価値」の再確認:顧客満足を‘実現するためには

広告デザイン専門学校、マーケティングの講義は僕が作成したテキストを使用しています。書き込み式のワークブック形式で約70ページほどですら、半期、160分×17回の講義にしてはなかなかのボリュームです。

内容はコトラーの『マーケティング原理』などを元に、基礎をしっかり理解するためのものになっています。
学校の教材ですから、売り物ではありませんが、出典や参考文献は全て書籍の基準に合わせて作成(というか

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マーケティング 価値を考える:女子高生はなぜドトールにいないのか.1

先日、打ち合わせで町中のスターバックスへ行くとかなり混んでいて騒がしく、打ち合わせにはちょっと向かないようでした。待ち合わせていた方がちょうど来たので、すぐ近くの、異なるチェーン店のカフェへ。
こちらはそれほど混んでおらず、さわがしくもなかったので、打ち合わせをすることができました。

僕は普段、カフェ・ド・クリエやドトールコーヒーをちょくちょく利用します。
以前は喫煙席があったこともありますが、

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モノからコトの再確認2 「モノからコト」の本質

前回、「モノからコトの再確認」では、「モノ」と「コト」の関係性について考えました。しかし前回の考察以後、さらに考えてみると、実は私達の身の見回りにあるモノの発展を考えることで、「モノからコト」のこれからが見えてくるように思います。

そのため今回は、前回の続きを、製品の変化から考えます。

・製品の発展から考える「モノからコト」
前回述べたように、20世紀は、生活が機械化されるという大きな変化の時

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「モノ」から「コト」の再確認

「モノからコト」という言葉を聞くようになっで、かなり時間が経ちました。実は、僕はこの言葉を、デザインの世界と関わるようになって、初めて聞きました。
僕は元来経営経済学が専門です。自分の研究だけでなく、色々なコトに携わりましたが、「コト」を成すのが僕の仕事ですから、当たり前のことなので、正直に言えば‘今更、、、’と感じました。
また近年では、「経験財」や「経験価値」という言葉が、広く使われるようにな

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ブランドは「定義」が形作る

前回、「企業理念がブランドを確立する」という記事を記しました。そこでは主にマーケティングの視点とマーケティング4.0について述べ、企業理念については、触れませんでした。
そのため今回は、企業理念とブランドの関係について考えたいと思います。

マーケティング4.0とは、端的に言えば、企業と顧客が‘共に’新たな価値を創造する行為です。
出来上がったものについて、顧客(その企業を愛顧する消費者)にその価

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価格についてついて考える 今こそ適切な価格で生き残る

先日ある集まりの会議で、例年開催されているセミナーが議題に上がりました。他の例に漏れずwebセミナー形式による開催という話になる中で、価格についての話題が出ました。
少し付け加えると、このセミナーは、高度な専門家の団体によるセミナーで、昨年までは公共機関との共催でしたから、価格は公共機関の意向も考慮する必要がありました。しかし今回は開催形式等か異なるため、どのように価格を決めるか考える必要がありま

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顧客満足を考える3 モテる男はUXを語る

前回UXとはどんなものかについて、かなり大雑把に記しました。
お客様の企業の課題について考えていて、思い出したことがあったので、今日はその事例を紹介したいと思います。

その1:文学者はモテる
僕が経営学部に勤務していた時、委員会の先生方と飲みに行った時の話です。
経営学部の教員の集まりなので、ついつい専門分野の話になってしまいがち。周りから見ればちっとも面白くないでしょう。そこにお一人、口承文学

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