下司沙織

八ヶ岳の麓。子どもたちと暮らす花農家。大切なことを、大切に。目の前の幸せを、100年後…

下司沙織

八ヶ岳の麓。子どもたちと暮らす花農家。大切なことを、大切に。目の前の幸せを、100年後まで思いを馳せ綴る。日々のキロク。

記事一覧

希望から現実へ

「あら、おかえりなさい。」 紫陽花を両手に抱えて、庭先からひょこっと現れた。1週間ぶりに病院から帰ってきた彼女は、どことなく痩せて見える。いつも通りに笑顔を見せ…

下司沙織
3日前
5

精神のおしっこ

みなさん、おしっこしてますか? おしっこせずに、今日まで生きてきた人はいないですよね。笑 はい、朝からごめんなさい。 ここで言いたいのは、おしっこをすることで身…

下司沙織
2週間前
5

ただ信じる、 壮大な未来を。

私は、足早に農場を飛び出す。今日は、地域の方々とお話しする機会を頂くことになったからだ。テーマは自然と「地域の子育てと教育」の話になった。 少子化で、子どもたち…

下司沙織
2週間前
5

終わりと始まり

朝、3時半   眠たい目を擦りながら、真っ暗な中、車に乗り込む。 久しぶり10時間ほどの運転なので、頭が冴えることだろうと思っていた。車内は、静かにパイプオルガンの曲…

下司沙織
2週間前
25

無有

人にはあまり見せないけれど、内側にけっこう、葛藤があったりする。 発展させて行きたい思いと、ここで静かに根をおろして暮らして行きたい思いと。   話は変わって、…

下司沙織
2か月前
3

無我の境地

昨日、病院から退院してきたこんちゃんにあった。 いつもどおり「あら、いらっしゃい。電話しようと思っていたところなのよ。」と淡々としゃべる。 惣菜を買っていった。…

下司沙織
2か月前
2

"can"と"need"の狭間で

春まつりで、集まった資金で、子どもたちがディスカッションをした。 「まじょになりたい」 1人の女の子のつぶやき。 毎週、水曜日の大人の話し合いの中で 「自分のまほ…

下司沙織
3か月前
1

コミュニケーションは基本めんどくさい

様々な視点があるんだと思う。 言葉、ひとつの世界を見てみよう。 脳は、目の前に起こった出来事を、 勝手に作り出し、自作自演を生み出すことができる。 天才だ 今日…

下司沙織
3か月前
2

うねりが息をする春

朝、布団から出られなくってうずくまる。 休みの日くらい、ゆっくり寝たい。 けれど、わたしの体は生命が芽を吹き出すようにゆっくりと目覚めていく。 のっそりと朝日を浴…

下司沙織
3か月前
1
希望から現実へ

希望から現実へ

「あら、おかえりなさい。」

紫陽花を両手に抱えて、庭先からひょこっと現れた。1週間ぶりに病院から帰ってきた彼女は、どことなく痩せて見える。いつも通りに笑顔を見せた。

「明日は、花を配達に行くからね」

このまま自分を律することができなかったら、くたばってしまうわと言わんばかりに、彼女の身体は動き出す。その光景が信じられなかった。

「わたしね、帰ってきて、びっくりしたわ。野原も畑の草もみーんな

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精神のおしっこ

精神のおしっこ

みなさん、おしっこしてますか?

おしっこせずに、今日まで生きてきた人はいないですよね。笑
はい、朝からごめんなさい。

ここで言いたいのは、おしっこをすることで身体の不要物を外に出すという生理的反応をしているということです。

身体の不要物は、溜まると外に出そうとする働きがあります。

そして、「ストレスがいっさいなく排尿できる」状態を、『快尿』といいます。

『快尿』の条件は、「尿がぼうこうに

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ただ信じる、 壮大な未来を。

ただ信じる、 壮大な未来を。

私は、足早に農場を飛び出す。今日は、地域の方々とお話しする機会を頂くことになったからだ。テーマは自然と「地域の子育てと教育」の話になった。

少子化で、子どもたちが減っている。
という事実。

たとえ人口は少なくなったとしても、時間の視点で見れば、一人ひとりの未来は消えることはない。

では、未来を育むものとは、一体なんだろうか?

┈┈┈┈┈┈┈

そう思ったのは、学校現場で働いていたときのこと

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終わりと始まり

終わりと始まり

朝、3時半
 
眠たい目を擦りながら、真っ暗な中、車に乗り込む。
久しぶり10時間ほどの運転なので、頭が冴えることだろうと思っていた。車内は、静かにパイプオルガンの曲が流れていた。

高知で過ごした日々が走馬灯のように、走り去ってゆく。トンネルから出た瞬間、眩しい光、新緑から色濃く塗ってゆく木々、私は静かに涙した。

もう絶対に戻れない道を私は、歩いてる。その絶対的な確かな事実。寂しさとか怖さとか

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無有

無有

人にはあまり見せないけれど、内側にけっこう、葛藤があったりする。

発展させて行きたい思いと、ここで静かに根をおろして暮らして行きたい思いと。
 

話は変わって、「屋根の上に吹く風は」の映画の中で登場する子たちは
自ら考え、新しい価値観を共有し、創造していく。

ときに、人間はめんどくさい生き物だなぁと思ったりする。でも人が好きだったり。

春は、生き物が動き出すように、わたしも動きたくなる

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無我の境地

無我の境地

昨日、病院から退院してきたこんちゃんにあった。

いつもどおり「あら、いらっしゃい。電話しようと思っていたところなのよ。」と淡々としゃべる。

惣菜を買っていった。

こんちゃんがつくったご飯がすごく美味しい。

入院生活を語ってくれた。

「窓際にしてほしいわ。わたし窒息しちゃうから。」と看護師さんに頼む。
先月、入院したときと見える景色が変わったんだって。

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"can"と"need"の狭間で

"can"と"need"の狭間で

春まつりで、集まった資金で、子どもたちがディスカッションをした。

「まじょになりたい」

1人の女の子のつぶやき。

毎週、水曜日の大人の話し合いの中で
「自分のまほうってこれだ!!」って経験できたら最高だね。

って話をした。

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本当は、ひとり1人にやりたいことがある。

これを言ったらはずかしいとか
こんな風に思われるんじゃないかと、自分を出す

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コミュニケーションは基本めんどくさい

コミュニケーションは基本めんどくさい

様々な視点があるんだと思う。

言葉、ひとつの世界を見てみよう。

脳は、目の前に起こった出来事を、

勝手に作り出し、自作自演を生み出すことができる。

天才だ

今日も、メディアに出す、出さないの議論が続く。

「自分の子どもが、将来〇〇になったらどうしよう」
不安や恐れの信号を、大人の賢い脳は常に発火させている

果たして、まだ起こりもしない未来のことを予測して
コントロールできるのだろうか

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うねりが息をする春

うねりが息をする春

朝、布団から出られなくってうずくまる。
休みの日くらい、ゆっくり寝たい。

けれど、わたしの体は生命が芽を吹き出すようにゆっくりと目覚めていく。
のっそりと朝日を浴びながら、動き出す。

┈┈┈┈┈┈┈ ❁ ❁ ❁ ┈┈┈┈┈┈┈┈

表現することは、息をすることと同じくらい重要なことなのかもしれない。人様に見られることを気にしていては、「わたし」という内側のわたしを表現することは、できない。

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