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アメリカの金融教育〜お金の置き場所を考えること〜

過去記事では、日本でもついに本格的にスタート
となった、子供への「金融教育」について紹介
しました。


公的年金制度の将来的な不安から、政府も個人が
私的年金としてお金を運用するよう、NISAや
iDeCoなど様々な制度をスタートしています。

そのような時代の流れに合わせて、今回高校でも
「金融教育」が導入されました。

どうしても「現金」主義な日本国民にとっては
「投資」と聞くと「危険」「リスク」といった
イメージを抱きがちです。

実際に、日本と他国を比較した際の現金保有
割合は下図のとおりです。

出典:日本銀行調査統計局 資金循環の日米欧比較

家計の各種資産の保有割合は、

現金

日本:54.3%
アメリカ:13.3%

株式や債券、投資信託

日本:15.7%
アメリカ:55%

この保有資産の割合における差は一目瞭然です。
日本人がいかに「現金」主義なのかがよくわかり
ます。

「現金」と「株式等」では、
「お金の置き場所」が違うだけです。

その「置き場所」の差で、資産額は大きく変わり
ます。

実際に、日本とアメリカでは「お金の置き場所」
の差によってこれだけの差が出ています。

出典:金融庁 人生100年時代における資産形成

日本は現金預金の保有率が高いため、お金の増加
はあまり見込めず20年での増加は2倍程度。

しかし、アメリカでは株式等の保有率が高いため、
お金の増加は20年で8倍となっています。


では、なぜアメリカ人は現金ではなく、株式等を
お金の置き場所として選択できているのでしょう。

それは、やはり「金融教育の差」です。

アメリカでは州ごとに金融教育の方針が異なり
ますが、早い地域ですと幼稚園から金融教育が
スタートします。

遅くとも小学校からは必ず金融教育が徹底され
ています。

アメリカの金融教育の内容は主に、パーソナル
ファイナンスと呼ばれる、個人のお金管理方法
やお金の計画が中心です。

そのため、個々人がお金の置き場所の選択として
現金だけではなく、株式等で管理する選択などを
幼い頃から学んでいます。

そのため、現金以外をお金の置き場所とする
柔軟な選択ができるため、正しいお金の知識と
リスク判断ができ、効果的にお金を増加させる
ことが出来ています。

おじいちゃんおばあちゃんからお年玉もらうと
両親が「将来のために貯金しておくからね」と
銀行口座に入れて放置していることが日本では
ほとんどでしょう。

この行為こそ「金融教育の差」を物語っています。
両親が「お金の置き場所」を現金だけしか知らな
いのに、子供がそれ以外の方法を知るわけがあり
ません。


よって、アメリカの早期金融教育が国レベルでの
保有資産額の差を生み出しています。


今回、日本も高校から金融教育がスタートしま
したが、おそらくこれだけでは「金融教育」
としては不足します。

そのため、各家庭での両親による「お金の授業」
が必要です。

そこで、ぜひお子様に試していただきたい、
2つのアイテムをご紹介します。


①金持ち父さん貧乏父さん アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学

ご存知の方も多いのではないでしょうか。

アメリカの投資家ロバート・キヨサキ氏による
ベストセラー本です。

この本では、お金に関する考え方について
詳しく書かれています。

お金持ちはお金のために働かない。
お金を自分のためにどうやって働いてもらうか。


このテーマについて1番語られています。
これを知らなければ一生ラットレースから
抜け出せないとされています。

ラットレースとは、働いても働いても苦しい
生活から抜け出せず、お金に苦労することで、
回し車から抜け出せないネズミと例えています。

ラットレースから抜け出すためのお金の考え方
を学べるため、子供に正しいお金の考え方を
学ばせるためには最適な教科書です。

私は中学生の時に父からこの本を貰いました。
当時は読んでも本質的なお金への向き合い方を
実践するまでには至りませんでしたが、この本を
読んでいたおかげで、いざ資産形成を始めると
なったときに柔軟な選択が出来ました。

ぜひお年玉ではなく、この本を渡してほしいです。

②CASHFLOW


こちらはご家庭で遊べるボードゲームです。
上記で挙げたロバート・キヨサキ氏が考案した
ものです。

人生ゲームを「お金」という観点に特化させ、
ラットレースから抜け出す感覚を養うことが
できるゲームです。

私も1度だけやったことかわありますが、とても
楽しくお金の本質を学ぶことができるゲームです。

ぜひクリスマスプレゼントに買ってください!笑


いかがでしたでしょうか。
日本の現金主義が悪ということではありませんが、
子供により豊かな生活を送らせるために、送って
もらうためには、早くからご家庭での金融教育を
並行して行っていきましょう。

それでは。

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