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スノッブ効果とは〜バズった飽和状態からの突出〜

本日は心理学ネタで。

少し前にウォール・ストリートジャーナルで
このような記事がありました。

一部のセレブたちを筆頭に、再びコード付き
イヤホンが再流行し始めているとのこと。


一昔前であればイヤホンと言えばコード付きが
当たり前でした。

しかし、Apple商品であるAirPodsが全世界の
常識を変え、今はどこを見渡してもBluetooth
タイプのコードなしイヤホンを付けている人
ばかりです。


そのような中で、もはやAirPodsはクールでは
なくなってきているとのこと。


どこを見渡しても自分と同じ格好で音楽を聴いて
いる人だらけです。


そこに、違和感を感じてクールではないとコード
付きイヤホンを再度使用している人がちらほら
増えているようです。


時代の流れや流行に捉われず、コードありの方が
クールだと貫く方々は「自分らしさ」や「個性」
に重きを置くタイプの方々かもしれません。

これはある人間の心理が働いています。

『スノッブ効果』


スノッブ効果とは、他人が持っている数が増加
すればするほど、その商品等に対する購買意欲
や需要そのものが減少するという効果です。

逆に、他人が持っていない希少性の高い物には
価値を感じるようになります。

スノッブ(snob)は、えせインテリ、通ぶる
といった意味があり、他人にはないものを
見せびらかしたいという意味が転じて使われ
ています。

「世界に一つだけ」
「あなただけの」
「期間限定の」
「オーダーメイドの」
「唯一無二の」

こういった言葉に「ピン!」と来る方は
スノッブ効果が発動しやすい方です。

というのもスノッブ効果は、他人との違いに
価値を感じ、それを見せびらかしたいといった
「自己顕示欲」や「見栄を張る」といった傾向
が高い方が感じやすいからです。

これは悪いことではなく、自分に自信があり、
自己肯定感の高い方が感じられるポジティブな
感覚であるためいいと思います。

ただこれが行き過ぎると「嫌味なやつ」に
なってしまうので注意が必要です。


今回のAirPodsについても、流行当初はAirPods
を耳につけていると最先端かつおしゃれといった
イメージでしたが、今となってはもう当たり前と
なっています。
よって、誰でも手に入り、誰もが耳につけている
という希少性が欠如した状態にあります。

そこで、このスノッブ効果が発動し、コード付き
イヤホンをしている人が減っているという状況で
敢えてコード付きイヤホンをすることで、希少性
や限定性を誇示していると考えます。


今回はAirPodsを引き合いに出しましたが、
マーケティングにおいて「スノッブ効果」を
上手く活かすことで、「希少性」や「差別化」
を図りたいターゲットに伝わり、これがまた
新たなトレンドを生む可能性があります。


なお、「希少性」の反対である「普通」や
「大衆」的な周りと同じ物を求める効果を
「バンドワゴン効果」と言います。

「○○さんが持っているから私も欲しい」

といった感覚ですね。
流行に乗ることはバンドワゴン効果の表れです。

いわゆる「バズる」もこれでしょう。


しかし、このスノッブ効果とバンドワゴン効果
はイタチごっこのように私自身思います。

みんなコード付きイヤホン

↓スノッブ効果

一部の人がコードなしイヤホン(AirPodsなど)

↓バンドワゴン効果

みんなコードなしイヤホン

↓スノッブ効果

一部の人でコード付きイヤホン再流行


この心理のイタチごっこが流行りを作り、
ビジネスを生み、お金を生むサイクルでしょう。

仕掛ける側の方々はこれらの心理を活用して
いくといいのではないでしょうか。

それでは。

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