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宝塚感想

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#タカラジェンヌ

舞空瞳の無神経さは宝塚会見の無反省さ

舞空瞳の無神経さは宝塚会見の無反省さ

「充実感があふれ」

予科本科として密に過ごした仲間の自殺直後、中止も延期もせずに押し切った公演についてこう言い放った。

星組トップ娘役・舞空瞳の退団記者会見である。

自殺の代表ロミジュリ、故人となった先生、パワハラが認められた宙組トップスター芹香斗亜の相手役を「大切な役」としてわざわざ上げた。

さすがは「証拠となるものをお見せいただきたい」でお馴染み不謹慎理事長お膝元の会見だ。

『記憶に

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RRRで痛感するご都合主義な差別批判

RRRで痛感するご都合主義な差別批判

星組公演『RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~』を観劇した。作品の最重要点は「白人批判」を行ったことであろう。

世界中に定着している白人至上主義は、意識的にも無意識的にも根深い。黒人差別や原爆についての作品でも、白人の顔色を伺った内容から逸脱しきれないのだ。

しかしインドの国力と映画市場の強さによって、白人の目を気にしない映画作りを見せつけた。イギリスの植民地統治は批判を受け

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102期の冷酷さは矮小化か悪化か

102期の冷酷さは矮小化か悪化か

25歳娘役が転落死した宝塚事件に関して、週刊文春は他の話題に移り掲載はほぼ終わった。

吉本芸人の性加害と日本テレビの原作軽視問題は、ホモソ的男社会に加害された女性と、大企業に搾取された個人事業主が続々と声を上げることに繋がった。詳細の真偽で矮小化しているが、本質はそこではない。

構造への#MeTooなのだ。

一方宝塚の事件は、旧ジャニーズと近い。長く不可侵領域であった組織の闇を暴く話題である

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103期をDS(ミュサロ)に出すかで隠蔽組か分かる

103期をDS(ミュサロ)に出すかで隠蔽組か分かる

宝塚歌劇団25歳娘役が昨年9月に転落死した問題で、遺族の代理人弁護士は歌劇団側が1月下旬の面談で遺族に配慮した内容を述べ「姿勢が従来より前進した」とするコメントを発表した。

劇団側は現時点で公表できる事実はないとしながらも、否定もなかった。ようやく事件の終着点がみえてきたかと思う。

また花組トップスター柚香光のディナーショー、トップ娘役星風まどかのミュージック・サロンが発表された。

その出演

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舞台が空虚で不気味

舞台が空虚で不気味

まず上記の通り、宝塚の演出家というのはそこまで割りの良い立場ではないと思っている。

礼真琴のプライベート写真流出をきっかけに、週刊文春では短期間で多くの宝塚関連記事が掲載された。

25歳娘役の転落死~2023年中は毎週である。しかし真偽に関わらず、タカラジェンヌへの制裁は表立ってはいない。

唯一即制裁退団となったのは、演出家原田諒だ。当時ルール違反への制裁対応が無いことに疑問を持つ層に「セク

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110周年第2の期限はトップ退団

110周年第2の期限はトップ退団

25歳娘役が転落死した原因に過重労働があるとして、過密スケジュール回避の観点から宝塚歌劇110周年記念行事が中止された。当初解決期限と思われていた行事である。また貸切公演中止などスポンサー離れも顕著になり、状況は悪化の一途を辿っている。

特に何が問題だったというよりは、全てが期待を下回ったのが原因に思う。
思い切りが悪く、センセーショナルで目を引く行動が一切無い。まず劇団は最小限で済ませようと、

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宙組ではなく102期のパワハラなら立証出来る

宙組ではなく102期のパワハラなら立証出来る

宝塚歌劇団の宙組に所属する25歳の劇団員女性が9月に急死した問題を受け、11月14日に歌劇団が会見を行った。
そこで宝塚新理事長に発表された村上浩爾取締役が「証拠をお見せいただけるよう」と発言したことで、もはや就任前に退任になりそうな炎上を招いた。
しかし失言というより、裏の意味にとれる。

何故なら遺族は「102期のパワハラ」なら立証出来るのだ。
102期生である、双子の妹も遺族なのだから。

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宝塚のストライキに必要なこと

宝塚のストライキに必要なこと

世界的にはハリウッド、国内では百貨店で行われたストライキが話題となった。そして朝ドラでもストライキの話が作られ、世は正にストライキブームだ。

そんな時に宙組生の転落死により中止が決まった雪組は、トップスター彩風咲奈による実質ストライキだと週刊文春が報じた。

正式なストライキは規定が多くあるが、有名人であれば「ストライキっぽいこと」で本物のストライキ以上の効果が見込める。

そう考えるとストライ

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清濁併せ呑む宝塚ファンへ

清濁併せ呑む宝塚ファンへ

現役生徒の転落死により、宙組大劇場公演を中心に多くの公演中止が発表された。

宝塚歌劇団についての週刊文春記事はあの一件から毎週上がり、ランキングでも上位に多くの記事が上がっている。

宝塚に限らずエンタメ業界全体に言えるが、権力を持つ人間に対して表に出る人間が目立ち過ぎる。そのため、スターより遥かに発言権のある上層部が透明化されがちだ。

本音はそこを踏まえて、もっと権力者に踏み込んだ内容が出る

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アスリートとフェアリー

アスリートとフェアリー

週刊文春に、以下の記事が掲載された。
「突然、大粒の涙を…」宝塚トップスター礼真琴が公演中に突然の休演!そのウラに隠された「車イス」
https://bunshun.jp/articles/-/65197

文春は(最初の礼真琴文春砲をまるで無かったかのように)好意的に書いている。だからこそ親御さんもコメントしたのであろう。
しかしこれは、礼真琴のトップ任期は懲役と痛感させる。
そしてこのまま、使

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ファンアート禁止は権利警察抑止か

ファンアート禁止は権利警察抑止か

宝塚歌劇団公式HPの質問コーナーに「出演者のイラストを描きました。SNSに投稿してもいいですか?」との投稿があり、「お断り」との回答がされた。

いや、そう聞かれたら断るしかないだろう。要請された以外のSNS投稿は全て、黙認か削除要請しかない。
グレーか黒しかないのに「白ですか?」と聞かれたら、「いいえ」としか言えない。
もし一般人が要請されてSNSに投稿したとしたら、それはステマである。
別の法

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演出家が進める先

演出家が進める先

小池修一郎×ドーヴ・アチア、古川雄大主演の新作ミュージカル『LUPIN ~カリオストロ伯爵夫人の秘密~』が上演される。
帝国劇場で『1789 -バスティーユの恋人たち-』のタッグが再集結ということで、全容が見えない状態にも関わらず発表だけで盛り上がりを見せた。
しかし気になるのは、前哨戦のような形で星組が大劇場公演を行うことである。

小池修一郎という演出家は、外部でも確固たる地位を確立している。

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そもそもショースターとは

そもそもショースターとは

最近、月組について「ショースターがいない。他組からいれるのが急務」という意見があるらしい。ただ今回それを知ったのはその意見に対するファンの不満ブログであり、元の意見は聞いたことがあるような気がする程度であった。
おそらく暁千星が抜けて以来、ダンスが売りのスターがメインにいない=ショースターがいないということなのであろう。しかし、宝塚のショースター=ダンサーというのも疑問である。

芝居が微妙でダン

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