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読書

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一般的に、人から「本を読みなさい」と言われるけど、どうしてそのように言われるのでしょう。個人的に、読書は好きです。
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読書感想文  2022/12

読書感想文 2022/12

いよいよ2022年も終わろうとしている。良いことも悪いこともあったが、また新しい1年に向けて毎日一歩ずつ頑張っていきたいものだ。

今月はこの1冊のみではあったが、これから読みたいものの方向を決める1冊だったようにも思う。他にも古典部シリーズを読み進めているが、それもまた改めて文章にできればと思う。

この本によってピーナッツがより身近になった気がする。余談になるが、先日、スヌーピータウンに行った

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心をととのえるスヌーピー

心をととのえるスヌーピー

何かに思い悩むときは先人の知恵を借りたいと思っている。悩みと言えども人間の歴史のことだ、世界のどこかで同じような思いを持って生きてきた人たちがいるはず。身の回りの人に話をしたり聞いてみるのも良いが、古典的なセオリーのようなものがあるんじゃないかと思う。

そういうときの信頼度はやはり書物かと思う。様々な考えを記したエッセンスがそこにある。ずーーっと考えられてきたことを本にしてまとめてあって、それを

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読書感想文 2022/11

読書感想文 2022/11

再読ではあるが、古典部シリーズを読み返した。先月から読書をするタイミングがあったので、少しずつだが読み進めていった。好きな話は何度読んでも良い物だなと思う。

古典部シリーズは刊行されているもので6冊(インタビュー本を含めると7冊)ある。上記の2つは最初の2巻になる。登場人物たちの人となりが徐々に見えてくるのだが、実は最新刊の「いまさら翼といわれても」にて主人公たちの人格を決め得る過去が解き明かさ

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愚者のエンドロール

愚者のエンドロール

昨日に引き続き、古典部シリーズの話になる。これが2作目だ。この話のあらすじは学園祭のためにあるクラスが撮った映画が完結せずに脚本家が降りることになってしまい、その完結を探るというお話である。

愚者はタロットカードの一種のことで、今作では、えるのことを指している。えるがラストで何か言うのだが、そこをタイトルに持ってきたようだ。もしかすると他に意味があるのかもしれないが、自分は把握できていない。どう

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氷菓

氷菓

最近、米澤穂信さんの古典部シリーズを読み返すことにしている。私の本棚で記事を書いたときに、大切にしているけど最近読んでいないよなと思い返したからだ。

古典部シリーズは、この「氷菓」からすべてが始まった。主人公は高校1年生の折木奉太郎|《おれき ほうたろう》、省エネ主義をモットーとしている。「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に。」、この言葉が何回か出てくる。シリ

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読書感想文 2022/10

読書感想文 2022/10

10月に読んだ本をまとめていこうと思ったが、以下の1冊だけなので、ちょっと寂しい。とはいえ、読んだことには変わらないので、改めて紹介することとする。

どうも自分は校閲という分野に興味があるらしい。もちろんプロの校閲者を目指しているというわけではなく、文章を正しいものにしていくプロセスや読みやすい文章に変えていくことに関心が高い。人が書いた文章も、もっとここをこうすれば良くなるという直し自体は苦で

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いつも日本語で悩んでいます

いつも日本語で悩んでいます

こうやって書くと、自分がいつも悩んでいるみたいに見えるが、そうではなくて本のタイトルである。朝日新聞校閲センターが出している一冊で、朝日新聞朝刊にある「言葉の広場―校閲センターから」の記事をまとめたものだ。大見出しで5章、100項目弱の話題から構成されている。

もちろんすべてを読むこともできるし、見開きの2ページで完結するので、気になったものだけをヒックアップして読むこともできる。印象的だった項

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私と本棚

私と本棚

電子書籍がずいぶん市民権を得てきたとはいえ、本棚には魅力がある。その人がどんな趣向を持っているのかを表す一つだと思う。大学生のころ、ひとり暮らしをしている友人たちの本棚は、なんとなく不思議な魅力があった。

さて、では、自分の本棚はどうなのか。本棚といえど、本だけでなくCDや雑貨などが並んでいる。お世辞にも統一感があるとはいえない。それでも昔から好きなものが並ぶ。

小説では、米澤穂信さんの古典部

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2022/9 読書感想文

本(冊子)を読んだ感想を今月は2本投稿した。本を読むには、外に繰り出しているほうがいいかもしれない。そういえば学生の頃は電車の中が読書タイムだった。

神去シリーズの後編。主人公の成長が見て取れるお話である。特にラストシーンが気に入ってしまい、一度読み終えた後に何度かそのシーンを戻って読み返してしまった。良い小説にしろ漫画にしろ、1回だけですべてを理解するのは難しい。何度か読み返して、その世界をち

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「なぜ?」から始まる学術入門(東大 広報誌「淡青」)

「なぜ?」から始まる学術入門(東大 広報誌「淡青」)

数日前にTwitter界隈で話題になっていた東大の広報誌「淡青(たんせい)」、淡青とはライトブルー、東大のスクールカラーである。そういえば箱根駅伝の予選会で見る東大のユニフォームもライトブルーだったなと思い出す。

今回のテーマが【素朴な疑問vs東大「なぜ?」から始まる学術入門――言われてみれば気になる21の質問にUTokyo教授陣が答えます】というから、おっ?と思うだろう。身近な疑問に対しての答

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神去なあなあ夜話

神去なあなあ夜話

前作を読んでからだいぶ時間が経ってしまったが、続編を読み終えた。横浜から半ば強制的に就職させられた主人公が仕事である林業や共に生きる神去村の住人によって成長していく話。

本作はずっと主人公の一人称で、つまり主人公の視点で語られる。だから、読者は主人公を体験を追随できるようになっているのだが、おそらくこのやり方は結構難しい。なにせ、主人公が魅力的でないといけない。

それに加えて神去村という閉じら

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プロだけが知っている 小説の書き方

プロだけが知っている 小説の書き方

予め言っておくけれども、現時点で小説家になりたいわけじゃない。小説は好きだけど、自分でそれらしきものを一文字も書いたことはないし、本気でなれるとも思っていない。それでも何となくタイトルに惹かれて買ってしまった。文章術みたいなものが知りたかっただけだ、たぶん(深層心理では書きたいと思っているのかもしれない)。

そういえば以前にも三浦しをんさんの小説の書き方講座なる本を買っている。あれはたしかに面白

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2022/06 読書感想文

2022/06 読書感想文

今月は2冊の本についての記事を書いた。

1冊目はローランドさんの著書。実は、この本を読んだのは5月だったのだが、こうして感想文にしたのが遅れてしまって6月になった。読んだ時点で、「これはすぐに書ける」と思うほど気になった文言が多く、逆にいつでも書けると思ったからゆえ後回しになったというのが実際のところ。読んだタイミングとまとめるタイミングの時間差は出来るだけ少ないほうがいい。良いと思ったものは、

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羊と鋼の森

羊と鋼の森

2016年に本屋大賞を獲得した宮下奈都さんの小説、羊と鋼の森。主人公は高校時代に、とあるピアノ調律師と衝撃的な出会いし、その縁で調律師としての道を歩む作品だ。

どうして"羊と鋼"なのかというと、羊の毛で作られたハンマーが鋼の弦を叩く。それがピアノを示しているということだ。"森"については、ここで稚拙に語るよりも本を読んで感じて頂いたほうがいいと思うので割愛する。

ミステリーやサスペンス系ではな

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