永月しおん

趣味で朗読をしています。 備忘録としてゆるゆると綴っていきたいと思います。

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記事一覧

芥川龍之介 作『魔術』を朗読しました。

https://youtu.be/fmxLBmCzKCk 誰しも一度は「魔法が使えたらなぁ」と思ったことがあるのではないでしょうか。 わたしの場合は、ドラえもんやハリーポッター、ダイアナ・…

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宮本百合子 作『雨が降って居る』を朗読しました。

6月と思えないような暑い日が続いていますね。 私の住んでいる地方では週明けからお天気の崩れる日が増えるようですが、皆さんのところはどうでしょう。梅雨、してますか…

5

中勘助 作『結婚』を朗読しました。

https://youtu.be/1LnTaDCYH_4 この『結婚』という作品は、障害を抱えた兄の世話を頼むために奥さんを貰うという、今の時代だと炎上間違いなしのエッセイ。 でも、「奥さ…

4

新美南吉 作『デンデンムシ』を朗読しました。

https://youtu.be/p4SGN4MvLX0 6月に入り、そろそろ梅雨入りの季節ですね。 この時期の代名詞ともいえるのが、アジサイ、そしてカタツムリではないでしょうか。 カタツ…

永月しおん
12日前
5

竹久夢二 作『秘密』を朗読しました。

https://youtu.be/mTWih_REtzk 女の子というのは、秘密の多い生き物かもしれません。 交換ノート、授業中に作る可愛く折られた手紙、校庭の隅のひっそりとしたお気に入り…

永月しおん
2週間前
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『天才になりそこなった男の話』を朗読しました。

皆さんは「天才」というと誰を思い浮かべるでしょうか。 スポーツ選手、芸術家、作家、音楽家…。 秀でた才能を持つ天才はありとあらゆる分野にいますが、その中にはもしか…

永月しおん
2週間前
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5月のまとめ!

今月もまたあっという間の一か月でしたが、皆さまいかがお過ごしですか? 雨が多い今日この頃ですが、このままぬるっと梅雨に移行するのでしょうか。 湿度が高くジメジメし…

永月しおん
3週間前
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太宰治 作『女生徒』を朗読しました。

先月からスタエフで更新していた『女生徒』ですが、無事に最後まで読み終えることができましたのでYouTubeにもアップしました。 『女生徒』は、ある女生徒の朝起きてから…

永月しおん
3週間前
2

夏目漱石 作『変な音』を朗読しました。

入院中、隣の病室から得体の知れない音が聞こえてきたら…。 真夜中、しかも病院でそんな体験をしたら、どんどん怖い想像が膨らんでしまいそうですよね。 漱石は非常に病…

永月しおん
3週間前
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室生犀星 作『洋灯はくらいか明るいか』を朗読しました。

https://youtu.be/FdEeewlDW4M 『洋灯はくらいか明るいか』は、室生犀星が東京に出て来た初日の様子を描いた作品です。 初めて東京に降り立った時の駅のホーム。電車。賑…

永月しおん
1か月前
2

林芙美子 作『梟の大旅行』を朗読しました。

https://youtu.be/MIQqY2rZfvw 昼間でも暗い森の中で、一羽のフクロウが楡の木に「君の見たいろんな世界の話を聞かせてくれ」と頼まれ、身の上話を始めました。 人に飼わ…

永月しおん
1か月前
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宮沢賢治 作『ひのきとひなげし』を朗読しました。

https://youtu.be/sa8e573v9wE 春になり、アスファルトの隙間や空き地などにナガミヒナゲシが咲いているのをたくさん見るようになりました。 ナガミヒナゲシはオレンジ色…

永月しおん
1か月前
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片山廣子 作『乾あんず』を朗読しました。

https://youtu.be/nSM6SyZ8AqU 皆さんは雨の日をどう過ごしていますか? わたしは外に出る趣味を殆ど持っていない完全インドア派なのですが、外飲みや友人とわいわい過ご…

永月しおん
1か月前
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竹久夢二 作『最初の悲哀』を朗読しました。

https://youtu.be/Qu-Dfmh0Q4o 小さい頃は誰でも、人を疑わず、自分と自分の好きなことに自信をもっているものです。 世の中が必ずしも自分を肯定してくれるものではない…

永月しおん
1か月前
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岡本かの子 作『五月の朝の花』を朗読しました。

五月に入りました。 どんどん春めいてきて、なんなら暑いような日もあって。 でも気温が安定せずに雨も多くて…。気が滅入ったり自律神経が乱れるようなことが多い時期で…

永月しおん
1か月前
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4月のまとめ。

桜は散ってしまいましたが、ツツジやネモフィラなど、可愛いお花が沢山咲いて外を歩くのが楽しい季節ですね。 さて、少し遅くなってしまいましたが、4月のまとめです。 …

永月しおん
1か月前
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芥川龍之介 作『魔術』を朗読しました。

芥川龍之介 作『魔術』を朗読しました。

https://youtu.be/fmxLBmCzKCk

誰しも一度は「魔法が使えたらなぁ」と思ったことがあるのではないでしょうか。
わたしの場合は、ドラえもんやハリーポッター、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの物語を読んで、そんな妄想をよくする子供時代を過ごしました。

芥川龍之介だと、この『魔術』の他に『杜子春』や『仙人』などの作品でも不思議な力に憧れる主人公が描かれており、今も昔も魔法に憧れる

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宮本百合子 作『雨が降って居る』を朗読しました。

宮本百合子 作『雨が降って居る』を朗読しました。

6月と思えないような暑い日が続いていますね。
私の住んでいる地方では週明けからお天気の崩れる日が増えるようですが、皆さんのところはどうでしょう。梅雨、してますか?
近年は異常気象で、夏はどんどん暑くなるし、春と秋はあるんだかないんだか、そんな感じになっていますね。
自分から意識を向けないと四季が気付かず通り過ぎてしまいそうで、なんだか寂しいような気がします。

『雨が降って居る』には、室内から外の

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中勘助 作『結婚』を朗読しました。

中勘助 作『結婚』を朗読しました。

https://youtu.be/1LnTaDCYH_4

この『結婚』という作品は、障害を抱えた兄の世話を頼むために奥さんを貰うという、今の時代だと炎上間違いなしのエッセイ。
でも、「奥さんが可哀そう!」で終わらずにぜひ読んでいただきたい作品です。

お嫁さん探しを始めた作者。
知人から一人の女性を紹介されますが、その人とは初めて会ったはずなのに、実はちゃんとご縁がつながっていた出会いだというこ

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新美南吉 作『デンデンムシ』を朗読しました。

新美南吉 作『デンデンムシ』を朗読しました。

https://youtu.be/p4SGN4MvLX0

6月に入り、そろそろ梅雨入りの季節ですね。
この時期の代名詞ともいえるのが、アジサイ、そしてカタツムリではないでしょうか。

カタツムリは呼び名が複数ある生き物で、「カタツムリ」「デンデンムシ」そして少数派として「マイマイ」という呼び方もあるそうです。
世代別で見ると「デンデンムシ」と呼ぶのは年配の方の割合が多いようですが、童謡の「かたつ

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竹久夢二 作『秘密』を朗読しました。

竹久夢二 作『秘密』を朗読しました。

https://youtu.be/mTWih_REtzk

女の子というのは、秘密の多い生き物かもしれません。

交換ノート、授業中に作る可愛く折られた手紙、校庭の隅のひっそりとしたお気に入りスポット…。

大切なお友達と小さな秘密を共有するのが女の子の楽しみだけど、それは大人になると失われてしまう。何故でしょうね。
先生も、お母さんも、女の子だった時のことは忘れている。
女の子は、女の子の間だけ

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『天才になりそこなった男の話』を朗読しました。

『天才になりそこなった男の話』を朗読しました。

皆さんは「天才」というと誰を思い浮かべるでしょうか。
スポーツ選手、芸術家、作家、音楽家…。
秀でた才能を持つ天才はありとあらゆる分野にいますが、その中にはもしかすると、脳を損傷したことにより才能を開花させた人物がいるかもしれません。

頭とは少し違いますが…最近だと、ホークアイで有名なジェレミー・レナ―が事故で眼球が飛び出たことによって記憶力と視力が上がったというニュースがありましたね。
甥っ子

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5月のまとめ!

5月のまとめ!

今月もまたあっという間の一か月でしたが、皆さまいかがお過ごしですか?
雨が多い今日この頃ですが、このままぬるっと梅雨に移行するのでしょうか。
湿度が高くジメジメした日が増えていきますが、気分が滅入らないようにうまく気分転換していきたいですね。

そんな5月のまとめです。

岡本かの子 作『五月の朝の花』

5月一発目にピッタリの作品でした。
皆さんはどんなお花が好きですか?

竹久夢二 作『最初の

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太宰治 作『女生徒』を朗読しました。

太宰治 作『女生徒』を朗読しました。

先月からスタエフで更新していた『女生徒』ですが、無事に最後まで読み終えることができましたのでYouTubeにもアップしました。

『女生徒』は、ある女生徒の朝起きてから夜眠るまでを描いた作品です。
母親と二人で暮らす少女は、亡くなった父親に思いを馳せながら、少しずつ大人へと変わってゆく自分に嫌悪感を抱きます。

何も知らず無邪気だった昔の自分。
自分や周りの大人を汚らわしく思う今の自分。

子供で

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夏目漱石 作『変な音』を朗読しました。

夏目漱石 作『変な音』を朗読しました。

入院中、隣の病室から得体の知れない音が聞こえてきたら…。
真夜中、しかも病院でそんな体験をしたら、どんどん怖い想像が膨らんでしまいそうですよね。

漱石は非常に病気の多い人生を歩んできたようで、亡くなるきっかけになったのも胃潰瘍でした。
様々な薬が開発されている現代では胃潰瘍は治せる病気であり、そこまで死に直面するようなイメージはありません。
ですが、かつては手術をするしか胃潰瘍を治す方法はなく、

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室生犀星 作『洋灯はくらいか明るいか』を朗読しました。

室生犀星 作『洋灯はくらいか明るいか』を朗読しました。

https://youtu.be/FdEeewlDW4M

『洋灯はくらいか明るいか』は、室生犀星が東京に出て来た初日の様子を描いた作品です。

初めて東京に降り立った時の駅のホーム。電車。賑やかな雑踏。そして、華やかな東京で必死に生きている、決して豊かとはいえない人たちを見ます。
彼らは将来の自分です。
東京の片隅で必死に『洋灯はくらいか明るいか』を歌う詩人も、かつては自分と同じように将来への希

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林芙美子 作『梟の大旅行』を朗読しました。

林芙美子 作『梟の大旅行』を朗読しました。

https://youtu.be/MIQqY2rZfvw

昼間でも暗い森の中で、一羽のフクロウが楡の木に「君の見たいろんな世界の話を聞かせてくれ」と頼まれ、身の上話を始めました。

人に飼われて狭い籠の中に暮していたフクロウは、ある日籠を出て、初めて広い世界を目にします。
茄子色の空に大きく光る月、露に濡れて光る庭の木、広い広い海…。
世界は驚くほど綺麗で、しかし危険も多いものでした。
フクロウ

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宮沢賢治 作『ひのきとひなげし』を朗読しました。

宮沢賢治 作『ひのきとひなげし』を朗読しました。

https://youtu.be/sa8e573v9wE

春になり、アスファルトの隙間や空き地などにナガミヒナゲシが咲いているのをたくさん見るようになりました。
ナガミヒナゲシはオレンジ色の可愛い花ですが、その見た目とは裏腹に有毒成分を持つケシの一種です。
見つけても決して素手で触らないように気を付けましょうね。

今回の『ひのきとひなげし』に登場するのもヒナゲシの花です。
ですがヒナゲシに麻薬

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片山廣子 作『乾あんず』を朗読しました。

片山廣子 作『乾あんず』を朗読しました。

https://youtu.be/nSM6SyZ8AqU

皆さんは雨の日をどう過ごしていますか?

わたしは外に出る趣味を殆ど持っていない完全インドア派なのですが、外飲みや友人とわいわい過ごすのが好きだったり、レジャーが好きだという人にとっては、雨の休日は退屈なものかもしれません。

『乾あんず』は、雨の日にお茶の香りを楽しみながら、お茶請けに出した乾あんずから過去の人たちに思いを馳せるお話です

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竹久夢二 作『最初の悲哀』を朗読しました。

竹久夢二 作『最初の悲哀』を朗読しました。

https://youtu.be/Qu-Dfmh0Q4o

小さい頃は誰でも、人を疑わず、自分と自分の好きなことに自信をもっているものです。
世の中が必ずしも自分を肯定してくれるものではないと気付いたのは、いったい何歳の頃でしょうか。

『最初の悲哀』では、そんな大人になりかけている少女の切ない感情が描かれています。

主人公である街子は絵描きである父親を尊敬していますが、世間の人々は必ずしも父の

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岡本かの子 作『五月の朝の花』を朗読しました。

岡本かの子 作『五月の朝の花』を朗読しました。

五月に入りました。

どんどん春めいてきて、なんなら暑いような日もあって。
でも気温が安定せずに雨も多くて…。気が滅入ったり自律神経が乱れるようなことが多い時期ですね。
新生活を送っている人にとっては、毎日必死であっという間に日々が過ぎていく時期でもあるでしょう。

そんなこんなであらゆる人にとって余裕のない今の季節ですが、会社や学校への行き帰り、買い出しの途中、お子さんの送り迎え、そんな時に、ち

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4月のまとめ。

4月のまとめ。

桜は散ってしまいましたが、ツツジやネモフィラなど、可愛いお花が沢山咲いて外を歩くのが楽しい季節ですね。

さて、少し遅くなってしまいましたが、4月のまとめです。

紫式部 作  与謝野晶子 訳 『源氏物語 空蝉』

空蝉は紫式部が最も自信を投影していると言われている登場人物だそうです。

横光利一 作『笑われた子』

思いがけない体験が職業選択のきっかけになったという人も多そうですよね。

宮沢賢

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