芥川龍之介 作『魔術』を朗読しました。
誰しも一度は「魔法が使えたらなぁ」と思ったことがあるのではないでしょうか。
わたしの場合は、ドラえもんやハリーポッター、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの物語を読んで、そんな妄想をよくする子供時代を過ごしました。
芥川龍之介だと、この『魔術』の他に『杜子春』や『仙人』などの作品でも不思議な力に憧れる主人公が描かれており、今も昔も魔法に憧れる気持ちは変わらないんだなあと、なんだか面白いです。
『魔術』はタイトルの通り、主人公がインドの魔術師、ミスラ君に魔術を習うというお話ですが、ミスラ君は魔術は誰でも習得できると言います。
そのための条件はただ一つ。欲を捨てること。
たいていの人は欲から魔術に憧れるわけで、この条件は簡単なようで非常に難しいですよね。
この物語の主人公も欲を抑えて頑張るものの、最後の最後に欲が出て魔術を習得し損ねてしまいます。
最初から最後まで、まるで夢を見ているような不思議な気持ちで読むことができる作品なので、ぜひ主人公と同じ気持ちになって楽しんでみてはいかがでしょう。
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