見出し画像

夏目漱石 作『変な音』を朗読しました。

入院中、隣の病室から得体の知れない音が聞こえてきたら…。
真夜中、しかも病院でそんな体験をしたら、どんどん怖い想像が膨らんでしまいそうですよね。

漱石は非常に病気の多い人生を歩んできたようで、亡くなるきっかけになったのも胃潰瘍でした。
様々な薬が開発されている現代では胃潰瘍は治せる病気であり、そこまで死に直面するようなイメージはありません。
ですが、かつては手術をするしか胃潰瘍を治す方法はなく、漱石も生涯で五回も胃潰瘍を発症していたのだとか。

この作品も入院中の体験を描いたものとなっており、読み進めていくと病院通いに慣れている漱石の様子を垣間見ることができます。
人生の多くを病気と神経衰弱で苦しんだ夏目漱石。
長生きしてもっともっとたくさんの作品を書いてほしかった…とも思いますが、そんな漱石だからこそ、これだけ多くの名作を生み出せたのかもしれませんね。

隣の病室から聞こえる奇妙な音。
いったい何の音なのか、ぜひ想像しながら読んでみてください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?