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地方の公立小学校の教師です。自分の思っていること、考えていることが、どこかの誰かのため…

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地方の公立小学校の教師です。自分の思っていること、考えていることが、どこかの誰かのためになるかもしれない。 若い先生に届けたいという思いでスタート。そして、いつかどこかで一緒に働く仲間へのメッセージでもあります。 よろしくお願いします。

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記事一覧

#278 背伸びし続けて、現状維持

学級の状態いきなりですが、皆さんの学級の状態はどうですか? 学級の状態と言われても、どう答えていいのか悩む方もいますよね。 学力のこと、規範意識のこと、人間関係の…

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1日前
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#277 学級経営の肝は「聞く」

耳が痛い話教員になり、好きな教科が見つかり、勉強するようになった頃の話です。自分の得た知識を、子どもたちに話したくなるんです。学習に関することも、生活に関するこ…

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8日前
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#276 正しくても子どもは動かない

人は正しいから動くわけではない子どもに限らず、人は正しいから動くわけではないですよね。 皆さんも身に覚えがありませんか? 今日は叱らないと決めたのに、叱ってしま…

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2週間前
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#275 面談の心得~相手を受け入れる~

教師の仕事といえば・・・もちろん「授業」ですよね。「一丁目一番地」と表現する方がいるくらい大事な仕事です。他にも、生徒指導、保護者対応、などなど。まあ、結構いろ…

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3週間前
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#274 リーダーシップは見えない

ゴロゴロしてます僕は高学年の担任が多いんです。 初任から5年間で、4年→2年→3年→5年→6年ときたので、ここからは毎年担任希望には「1年生」と書いていた! なの…

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1か月前
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#273 スキルは文脈の中で生きる

スキルネタをやってみる本屋に並ぶ教育書。その中でスキル系の本は、手にとりやすい。 どのページを開いても、すぐに実践できそうなスキルが載っているからだ。 さて、こ…

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1か月前
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#272 間接努力できる子を育てたい

努力することは難しい。学校生活において、子どもの前には壁が立ちはだかることがある。教師によって意図的に壁が設けられることが多いような気がする。 自分の立てた目標…

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1か月前
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#271 学校目標って達成してます?

学校目標って達成してます?4月に校長から示された学校目標。かなり多岐に渡る内容になっているはずです。学力、体力、人間性の成長はもとより、地域に開かれた学校、働く…

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1か月前
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#270 その問題行動、どうする?

頭を悩ます問題行動 学級において「頭を悩ますベスト3」に必ず入るのが「問題行動」です。 学級生活では、ある程度の規律が求められます。そこで問題行動が起こると、全体…

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1か月前
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#269 学級風土をつくる

風の人、土の人これは、元信州大学名誉教授であり、農学者だった玉井袈裟男氏が立ち上げた「風土舎」の設立宣言です。 学級風土をつくる僕が学級担任として大事にしている…

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2か月前
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#268 当たり前をどう教えるか

当たり前にやってしまう ・ゴミが落ちていたら拾う ・大人を見かけたら元気にあいさつする 学級において、こんなことができたら素敵だなと思う行動を、当たり前にようにす…

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2か月前
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#267 学級担任の思い込み

学級担任の思い込み学級担任としての経験を積んでくると、ついやってしまうことがある。 「○○さんは、△△さんと似ているなあ。うん、△△さんタイプだな。」 目の前の…

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2か月前
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#266 学級を壊すキラーワード

学級崩壊の原因は?公立の小学校では、子どもたちは「ある地域に住んでいる」だけで、一つの学級にまとめられています。そんな子どもたちがまとまり、協働しながら日々の生…

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2か月前
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#265 その感情は誰のせい?

感情労働教師という職業は、頭脳労働であり、肉体労働であり、感情労働です。 「感情労働」とは、「相手の精神を特別な状態に導くために、自分の感情を誘発、抑圧すること…

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3か月前
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#264 子どもと会話を続けるには?

春の出会い春は、出会いの季節。3月にお別れがありましたが、新たな子どもたちとの一年がスタートします。子どもたちにとっても同じです。 どんな子かな?どんな先生かな?…

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3か月前
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#263 あなたの職員室の心理的安全性は?

教育界に求められる生産性ついに、僕の耳にも、「タイパ」「コスパ」という言葉が入ってきました。教育現場において、残業問題、業務の効率化の問題は昔からありました。 …

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3か月前
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#278 背伸びし続けて、現状維持

#278 背伸びし続けて、現状維持

学級の状態いきなりですが、皆さんの学級の状態はどうですか?
学級の状態と言われても、どう答えていいのか悩む方もいますよね。
学力のこと、規範意識のこと、人間関係のこと、などなど。いくつかの切り取り方があると思います。また、ここに時間軸をかけると、さらに答えは広がっていきます。

「4月当初は緊張感もあって、特に大きな問題もなかったんだけど、6月になってからかなあ、小さな人間関係のトラブルが増えてき

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#277 学級経営の肝は「聞く」

#277 学級経営の肝は「聞く」

耳が痛い話教員になり、好きな教科が見つかり、勉強するようになった頃の話です。自分の得た知識を、子どもたちに話したくなるんです。学習に関することも、生活に関すること、運動に関すること。「たくさん子どもたちに教えてあげるぞ。」という思いから、授業での話や学活での説話の時間が増えてきた時期がありました。

そんな時、先輩から一言。

「しゃべり過ぎだ。」

子どもの出番を奪う教師教師が話すことで、子ども

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#276 正しくても子どもは動かない

#276 正しくても子どもは動かない

人は正しいから動くわけではない子どもに限らず、人は正しいから動くわけではないですよね。
皆さんも身に覚えがありませんか?

今日は叱らないと決めたのに、叱ってしまう・・・

テストはすぎに丸付けして返すのが大事だが、貯めてしまう・・・

バランスの良い食事が望ましいが、食べたいものを食べてしまう・・・

僕はそれなりに本を読むので、正しいこと(ロジック)は知っているつもりですが、なかなか全て行動で

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#275 面談の心得~相手を受け入れる~

#275 面談の心得~相手を受け入れる~

教師の仕事といえば・・・もちろん「授業」ですよね。「一丁目一番地」と表現する方がいるくらい大事な仕事です。他にも、生徒指導、保護者対応、などなど。まあ、結構いろいろな業務をこなしていますね。
そんな中、あまりライトが当たらないが、大切な仕事があります。
それは「面談」です。

面談って大事僕も地域では、多くの学校で、年に一回、児童との面談、夏休みになると保護者面談を実施しています。ここで、子どもた

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#274  リーダーシップは見えない

#274 リーダーシップは見えない

ゴロゴロしてます僕は高学年の担任が多いんです。
初任から5年間で、4年→2年→3年→5年→6年ときたので、ここからは毎年担任希望には「1年生」と書いていた!
なのに、「あれは、本気なの?」と校長に言われる始末。
すっかり、ゴロゴロ(5年、6年を繰り返し担任することの俗称)人生を歩んでいます。ちなみに今年は9回目の6年担任です。

リーダーシップさて、高学年ならではの指導といえば、必ずあがるキーワー

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#273  スキルは文脈の中で生きる

#273 スキルは文脈の中で生きる

スキルネタをやってみる本屋に並ぶ教育書。その中でスキル系の本は、手にとりやすい。
どのページを開いても、すぐに実践できそうなスキルが載っているからだ。

さて、このスキルを早速やってみよう。

いや、やってみた。その結果は・・・

書いてあるような効果は得られなかった。

オカシイぞ!
授業中にジョークを言って笑いをとることで、子どもたちはリラックスして、発言するようになるんじゃないのか!

・・

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#272  間接努力できる子を育てたい

#272 間接努力できる子を育てたい

努力することは難しい。学校生活において、子どもの前には壁が立ちはだかることがある。教師によって意図的に壁が設けられることが多いような気がする。
自分の立てた目標や、なりたい自分を達成するためには、様々な壁が現れるものだ。取組方の壁、行動の壁、継続の壁、停滞の壁、などなど。
中々努力を継続して、自分の目標を達成することは難しいだろう。
だからこそ、努力によって新たな自分に出会えた時、子どもは自分に自

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#271  学校目標って達成してます?

#271 学校目標って達成してます?

学校目標って達成してます?4月に校長から示された学校目標。かなり多岐に渡る内容になっているはずです。学力、体力、人間性の成長はもとより、地域に開かれた学校、働く教職員への配慮まで、全方位的な内容になります。

さて、この学校目標、達成できていますか?
達成できたかどうかを見とる手段として学校評価があります。児童、保護者、教員の三者が評価を行い、分析をし、達成具合を明らかにします。教育課程編成会議な

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#270  その問題行動、どうする?

#270 その問題行動、どうする?

頭を悩ます問題行動
学級において「頭を悩ますベスト3」に必ず入るのが「問題行動」です。
学級生活では、ある程度の規律が求められます。そこで問題行動が起こると、全体の活動を中断せざる得ない場合があります。

授業中に席を立ち、友達にイタズラを始める。
 →全員の教育を受ける権利を守るために指導しなければ。
教室から飛び出す
 →その子の安全を確保するために追いかけてなければ。一方で授業はどうする?

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#269 学級風土をつくる

#269 学級風土をつくる

風の人、土の人これは、元信州大学名誉教授であり、農学者だった玉井袈裟男氏が立ち上げた「風土舎」の設立宣言です。

学級風土をつくる僕が学級担任として大事にしている考え方が、この宣言の中にある。子どもたちにとって新しい担任である僕は「風の人」だ。
一方で、昨年度まで学級生活を送っていた子どもたちは「土の人」。

そこで暮らしていた子どもたちの前に、外から担任として僕が登場するわけだ。子どもたちにとっ

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#268 当たり前をどう教えるか

#268 当たり前をどう教えるか

当たり前にやってしまう
・ゴミが落ちていたら拾う
・大人を見かけたら元気にあいさつする

学級において、こんなことができたら素敵だなと思う行動を、当たり前にようにする子っていませんか?

「こんな行動を学級に広がったらいいなあ」と思い、学級で紹介することにします。

言葉で伝える難しさ「今日ね、○○さんが階段ですっとゴミを拾っていたんだよ。
 ○○さん、なんでゴミを拾ったの?」
ここで、
「ゴミを

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#267  学級担任の思い込み

#267 学級担任の思い込み

学級担任の思い込み学級担任としての経験を積んでくると、ついやってしまうことがある。

「○○さんは、△△さんと似ているなあ。うん、△△さんタイプだな。」

目の前の子どもを、以前担任した子どもと同じタイプだと決めつけてしまうのだ。
「子どもは一人一人違う」とは分かっていても、過去の経験に当てはめて捉えようとしてしまう。

思い込みの正体なぜ、僕らは思い込みをしてしまうのか?

どうやら、思考には2

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#266  学級を壊すキラーワード

#266 学級を壊すキラーワード

学級崩壊の原因は?公立の小学校では、子どもたちは「ある地域に住んでいる」だけで、一つの学級にまとめられています。そんな子どもたちがまとまり、協働しながら日々の生活を送るのが学校生活です。

そんな学級のまとまりを壊す原因は何か?

個人的な意見になってしまいますが、ズバリ

「人間関係」

にあると思います。

学級において、互いを「信じられない」状態になると、簡単に学級は崩壊します。

相手を信

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#265  その感情は誰のせい?

#265 その感情は誰のせい?

感情労働教師という職業は、頭脳労働であり、肉体労働であり、感情労働です。

「感情労働」とは、「相手の精神を特別な状態に導くために、自分の感情を誘発、抑圧することを職務にする、精神と感情の協調が必要な労働」です。(社会学者のホックシールドさんの定義です。)

https://note.com/passtime55/n/n4597d43fc0fa

僕たち教師は、30人前後の子どもと生活を共にします

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#264  子どもと会話を続けるには?

#264 子どもと会話を続けるには?

春の出会い春は、出会いの季節。3月にお別れがありましたが、新たな子どもたちとの一年がスタートします。子どもたちにとっても同じです。
どんな子かな?どんな先生かな?
お互い、気になりますよね。
一部の子たちは休み時間になると、机の周りに集まってきて話しかけてくれます。来るけど、話せない子もいます。

質問、お知らせを会話にする「先生は何歳ですか?」
「好きな遊びは?」
「僕ね、サッカーやってるんだ。

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#263 あなたの職員室の心理的安全性は?

#263 あなたの職員室の心理的安全性は?

教育界に求められる生産性ついに、僕の耳にも、「タイパ」「コスパ」という言葉が入ってきました。教育現場において、残業問題、業務の効率化の問題は昔からありました。
自分が好きでやっている人もいるのですが、それが「当たり前」、「やらない人はダメな先生」と思われてしまうこともあります。
これだけではないと思いますが、教員志望の減少の一因に挙げられています。
そこで、僕たち教員にも「生産性」が求められていま

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